レディスウェア「サカヨリ」を手掛けるデザイナー、坂寄順子は21年秋冬から、「ダブルエムジードット」「アリオスキー」を立ち上げる。今春、坂寄が代表を担うゴーティーはビギグループから独立し、台東区蔵前にアトリエを設けた。「物作りの現場に近いところから、自分たちが取り組んでいることを発信」し、卸売りと自社ECで持続可能なビジネスを目指す。
「過剰在庫を作らずに、必要なものを作ること。セールに掛けずに、長く売っていけるものを大事にしたい」と坂寄。ダブルエムジードットは、普段使いの機能性に着目し、女性も男性も着用できる1サイズのみのデイリーウェアを扱う。北陸の協力工場で作る高機能素材を強みにするコンバーター、V&Aジャパンとパートナーシップを組んだ。環境に配慮した機能素材でファッション用途の可能性を協力しながら広げていく方向だ。
ADVERTISING
代表例は、生分解ポリエステル「クラフトエボ・リテ」を生かした「コンポスタブル」シリーズ。天じくでラウンドシルエットの長袖Tシャツ(1万2000円)に、オックスフォード地を使ったバンドカラーのピンタック入りビブ(2万4000円)を合わせるなど、坂寄らしいパターンのテクニックで立体感を出し、柔軟性あるアイテムを揃える。このシリーズの商品には、クラフトエボ・リテを表記し、V&Aジャパンと連携して「最終的に着古したものを自分たちが責任を持って回収し、自然に返す仕組みを作っていく」考えだ。
サカヨリの1ラインとして展開するアリオスキーは、デッドストックのレースを生かした一点物の商品。過去のコレクションで残ったレースで袖を切り替えたMA-1のブルゾン(5万8000円)など、形と配色は決めてアソートで作る。アトリエで自ら縫製することもあるという。
自社ECは5月中にスタートする予定だ。
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【繊研plus】の過去記事
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境