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【2020年ベストバイ】ファッションエディター 大平かりんが今年買って良かったモノ

10. grounds JEWELRY スニーカー

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F:坂部三樹郎さんが監修している「グラウンズ(grounds)」のスニーカーですね。

大平:2019年の夏にデビューした新しいブランドですが、履いてる人を結構街中で見かけますね。これまでも黒とグレーのベーシックなカラーは持っていたんですが、最近自分の好きなカラーリングでゲットしたのがコレなんです。青いソールが気に入っています。

F:すでに3足も持ってるんですね!

大平:フューチャリスティックな服がもともと好きだし、今年はチャンキーソールのごついブーツが流行ったりと、このボリューム感は今っぽいなって。足元に重みを置くシルエットのトレンドは来年もまだまだ続きそうなので、一足持っているとかなり使えますよ。

F:どんな格好に合わせて履いているんですか?

大平:ワンピースとかロングスカートに合わせることが多いです。あとメンズウェアをよく着るので、足元にボリュームがないとバランスが取りづらいなっていう時に重宝しています。

F:履き心地は?

大平:よく聞かれるんですけど、意外と歩きやすいんですよ。ソールが厚いから身長も盛れるし、歯みたいな形状も可愛くないですか? 過去にウォルター・ヴァン・ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)とのコラボも出してて、それも欲しかったです。あれくらいパンチのある強いデザインをもっとたくさん出して欲しい!って思っています(笑)。あと、服は海外のブランドを買いがちなので、グラウンズは日本発のブランドっていうのも嬉しいんですよね。

今年を振り返って

大平:コロナ前とコロナ後で、自分のスタイルは変わったなと思います。こういう状況になり始めたばかりの頃は、服を買っても着ていく場所もないし、ネガティブな気持ちになることもあったんですよ。私にとって「誰々に会うから」「どこかに行くから」っていうのが服を買う一番の動機だったので、人に会えない時に服を買うモチベーションってなんだろう?って。

F:気持ちの変化があったきっかけは?

大平:またラフの話になってしまいますが(笑)、プラダの21年春夏ショーの後に配信されたラフとミウッチャの対談で「新しさとは何か?」という話をしていたのがすごく響いたんです。9月にその配信を見て、今世界でこういうことが起きているからこそ生まれる「新しさ」みたいなものはあるはずだし、自分自身も更新していかないといけないなって改めて思ったんですよ。新しいクリエイティブなものを自分でも見つけて、積極的に着ることで人に紹介したいなって気持ちもコロナ前より強くなりましたね。

F:実際に購入する服の量や中身に変化は?

大平:意欲的に新しいブランドのものは買うようになったと思います。今年は社会が大きく変わった一年だったので、新しいアイデアを打ち出す人が増えていると思うんです。そういうものへの"応援買い"みたいな買い物が2020年後半はすごく増えたかもしれません。今回改めて買ったものを振り返ってみたら、結構お金を使っていてびっくりもしました(笑)。「CFCL(シーエフシーエル)」も年始に届く予定だったり、来年支払いが決定している服がすでに何点か……。

F:インスタに投稿されている私服にはファンも多いですが、毎日のスタイリングは朝決めているんですか?

大平:朝ですね。結構さくっと決める方だと思います。前に着たアイテムで「次はこういう着方をしよう」っていうアイデアが残っていたり、あとは前日に見た映画や聞いた音楽からアイデアを抽出してスタイリングに生かすことも。あとは、その日に誰と会うかというのも大きいです。その人が好きそうなブランドを着るようにしたり、男性と会う時はメンズの服を着て行ったり。

F:自分が好きなファッションを楽しみつつ、コミュニケーションツールとしての役割も大きいんですね。

大平:誰かが褒めてくれたり、驚いてくれたり、服を通したコミュニケーションが大好きなんです。

F:最近は肌の色や骨格で自分に何が似合うのかを診断するコンテンツが人気を集めていますが、今回のラインナップを見ても、そういった世界とは無縁なところにある挑戦的なお買い物が多かった印象です。

大平:「このブランドは値崩れしない」とか「クローゼットに収まる量だけ」とか、先のことを考えて、失敗しない買い物をしたがる人が多いですよね。その人達はその人達で全然良いと思うんですけど、私はそういうのとは離れたところで服を買ってきたので、もう少しこっちの人口が増えれば良いなと思うことはあります(笑)。

F:似合う似合わないじゃなくて、「似合わせてやる!」くらいの気持ちで。

大平:服自体が可愛いんだから、着たら可愛くて当たり前じゃん!っていう気持ちしかないですよ。可愛い服しか持ってないんですから。

■大平かりん
雑誌「GINZA」などをはじめ、ファッションメディアで活躍するファッションエディター。GINZAで"編アシKO"として連載していた私服スナップが話題に。「365日同じコーディネートはしません?」をモットーに、現在はインスタグラムで更新している私服にはファンが多い。
インスタグラム:@ko365d

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