9. イサム・ノグチ「AKARI 23N」
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F:今日お邪魔しているNFスタジオにはイサム・ノグチの「AKARI」が3つありますね。柔らかい光がとても綺麗です。
山口:2つは元々持っていて、この大きい壺のような形が今年手に入れたものです。僕は北海道出身なんですが、イサム・ノグチの作品はモエレ沼公園とか、大通公園の滑り台(ブラック・スライド・マントラ)とか、結構身近な存在だったんですよね。それで20代くらいから興味を持ちました。
F:これはやっぱり形が気に入ったんですか?
山口:ボテっとして可愛いんです。イサム自身も気に入っていた形らしくて。僕が好きなピエール・ジャンヌレとシャルロット・ペリアンの初めての展覧会でもAKARIが一緒に展示されたそうで、自分が惹かれるデザイナーって繋がっているんだなとか、そういう縁も感じるんですよね。なのでイサム・ノグチは、僕が家具とかミッドセンチュリーに興味を持つ入り口を作ってくれた人なんです。
F:8月のサカナクションのオンラインライブは演出のクリエイティビティが凄かったんですが、確かこれらと似た提灯も使われていましたよね。
山口:これらはオリジナルですが、ライブで使っていたのはリプロダクトです。でもリプロダクトが存在するということも良いなと思っていて、自分が初めて一人暮らしをした時にもAKARIのリプロダクトを使っていたんです。アートって飾っておくだけじゃなくて、使えるものというのが僕の中では大事で。美術館に行っても、これは自分の部屋だったらどこに置こうとか考えてしまったり。
F:なるほど。リプロダクトなら手が届きやすいし、実際に使ってこそ良さがわかりますね。
山口:それで家具も集めているんですが、脚にルンバが当たって少し傷ついたりもして。でもそれも、この時代に使ったという証になると思うんですよね。
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