三越伊勢丹ホールディングスが、伊勢丹新宿店の店頭商品を取り扱うオンライン接客サービスを開始した。11月2日からテスト導入していた「三越伊勢丹リモートショッピングアプリ」を使用し、遠隔で接客から決済まで対応する。現在は300ブランド全1万5000型のアイテムを取り扱っており、数年以内に伊勢丹新宿店で販売している全商品約100万型の商品を購入できるようにする。
三越伊勢丹リモートショッピングアプリは三越伊勢丹のWEB会員のみを対象とし、チャットでの接客を受けた後にさらなる商品説明が必要な場合に、オンライン接客サービスを利用できる。チャットは気になるショップを選択するとショップの販売員と会話ができる仕組みとなっており、予算や好みのブランド・系統や着用サイズ、身長などを元に、販売員が商品を提案。気に入ったアイテムはチャットの画面からも購入することができる。接客を担当するのは伊勢丹新宿店で正社員として働く販売スタッフ50人。将来的には増員する予定で、オンライン接客を専任で行う「デジタルスタイリスト」の導入も視野に入れているという。チャットおよびオンライン接客サービスの利用料は無料。
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アプリではEC掲載商品だけではなく、店頭限定商品も取り扱う。現在は伊勢丹新宿店の婦人服や紳士服、時計、宝飾品など14売り場を対象としており、今後は家具や食品などカテゴリーを拡大する予定だ。
同社ではこれまでにもLINEやZoomを使用したオンライン接客を実施してきたが、クレジットカードの番号が直接聞けないなど動線がスムーズではなかったという。今回は1つのアプリ内でチャットによる会話や動画接客、決済までが可能になったため、顧客側の手間を省くことができた。また、ブランド側も撮影準備や採寸、原稿作成、EC商標登録などのステップを踏まずに、販売員のオンライン接客を通じて商品購入につなぐことができることがメリットになっているという。アプリの目標ダウンロード数などは非公開としているが、今後は三越日本橋本店や三越銀座店での導入も検討している。
■三越伊勢丹リモートショッピングアプリ
オンライン接客の様子(報道陣向けのデモンストレーション)
Image by: FASHIONSNAP
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