大手百貨店の10月売上高(既存店ベース、速報値)は、そごう・西武と高島屋の2社が前年同月実績を上回った。前年に消費増税の影響で買い控えが広がった反動に加えて、高額品が堅調だった。その他の百貨店も前月に比べて減収幅が縮小した。
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三越伊勢丹は三越銀座店を除いて増収に転じた。伊勢丹新宿本店は1%増、三越日本橋本店店は4.2%増となった。三越銀座店は26.9%減で、インバウンド(訪日外国人)需要の落ち込みが響いた。ラグジュアリーブランドや時計、宝飾品など高額品が上向いた。
高島屋は玉川店、日本橋店、立川店が2ケタ増となり、特選衣料雑貨、宝飾品、リビングが前年を上回った。大丸松坂屋百貨店は大丸神戸店、松坂屋名古屋店が2ケタ増で、ラグジュアリーブランドが2割増、美術・呉服・宝飾が4割増だった。そごう・西武は西武池袋本店が4%増を確保したほか、時計・宝飾品など高級雑貨が80%増となった。
阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店が1.1%減で、ラグジュアリーブランドが2ケタ増、時計が2倍となり、高額品がけん引した。近鉄百貨店はあべのハルカス近鉄本店が16.8%減だった。
新型コロナウイルスの影響で、外出を控える傾向が続いており、入店客数は都心店で3~4割減と低迷している。特選衣料雑貨が堅調だった一方で、NBを中心とする衣料品や服飾雑貨は1割減となった。増収を確保した高島屋やそごう・西武では前々年と比べて2ケタ減を強いられており、消費の回復には程遠い状況だ。
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