ファッションビジネス専門紙「繊研新聞」公式サイト
繊研plusユニチカトレーディング(UTC)は、米デュポンの植物由来PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)樹脂「ソロナ」を使い、UTC独自の特殊複重層糸技術「パルパー」製法による新しい紡績糸「パルパーメイドウィズソロナポリマー」を開発し、11月から国内外で原糸や各種生地、製品の販売を始める。素材の販売計画は、20年度に3億円、21年度10億円。22年度には20億円を目指し、そのうち30%は、海外を想定している。
ADVERTISING
ソロナは植物由来の原料を37%含むPTT樹脂。柔らかさと伸縮性、形態回復性などが特徴。パルパーは主にポリエステルを芯にし、綿を鞘(さや)に用いた複重層糸。綿の肌触りとともに、ポリエステルの吸水速乾性、高強力物性、しわになりにくく、洗濯による収縮も少ない。
今回、パルパーの芯にソロナとレギュラーポリエステルのサイド・バイ・サイドの糸、鞘に綿を用いた。これにより、柔らかい肌触りとともに、適度なハリコシと伸縮性、吸水速乾性、抗ピリング性、イージーケア性などを備える。「パルパーで他社品を使うのは初めて」とUTC。デュポンも「複重層糸にソロナを使うのは初めて」という。
用途は主にスポーツやアウトドア、ファッション衣料、ユニフォーム、生活雑貨および資材。UTCが独自のネットワークで販売するだけでなく、デュポンはグローバルなネットワークを通じて海外販促で協力する。UTCが7月に立ち上げた自社ECサイトを通じ、寝具など、製品の販売も予定している。
(小堀真嗣)
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【繊研plus】の過去記事
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境
HAKATA NEWYORK PARIS