千趣会の公式サイトより
千趣会が、9月16日付で東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)と資本業務提携を締結したと発表した。千趣会はJR東日本を引受先とする第三者割当による自己株式の処分を実施し、発行済株式総数の10.98%に相当する571万4200株を1株あたり350円、総額19億9997万円で譲渡する。JR東日本は議決権の12.46%を保有することとなり、医薬品や化粧品などを展開するブレストシーブに代わって筆頭株主となる予定だ。
千趣会は2017年度の決算で110億円の純損失を計上し、2018年3月から地域経済活性化支援機構(REVIC)のファンドの投資支援を受けてきた。2019年度に黒字化したことを受け、今年7月に優先株式を80億500万円で買い戻して消却したが、主力事業である通信販売の売上高は前期比29.1%減の613億円、営業損失は8億500万円(前期は56億3300万円の営業損失)と赤字が続いており、経営資源を持ったパートナーを探していたという。
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JR東日本との資本業務提携については、Eコマースや会員事業、決済事業などに関して両社が持つ経営資源を融合することで、中長期的な事業の発展と企業価値向上に繋がるとして、契約締結に至った。今後はJR東日本が運営するECモール「JRE MALL」向け商品の共同開発や、JR東日本やグループ会社が運営する商業施設等での共同開発品の販売、「JRE POINT」の付与・利用に関して千趣会のポイントとの相互交換、ビューカード利用者数増加の促進、JR東日本の決済事業の強化などを実施する予定だ。なお、千趣会による自己株式の処分は10月12日までを期日としている。
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