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繊研plus旅先の尾道で、行列のできている店があった。何の店かと近づけば、コーヒー豆の焙煎(ばいせん)屋。聞けば全国的な有名店で、その店名をメニューに表記するカフェも多いとか。コーヒー豆のブランドといえば、ブラジルやコロンビアなど生産地が思い浮かぶが、最近は焙煎を手がけた店の名で、豆を選ぶ人も多いという。
そこで思い浮かんだのが、記者が担当するテキスタイル産地だ。少し前は、産地発のテキスタイルブランドといえば、組合が主体となり、その地名を冠したものが主流だった。だが今、独自にテキスタイルブランドを設ける機業場や産元商社が増えている。アパレル企業に対して、長年培った技術や得意素材をアピールし、独自性や生産背景を理解した上で生地を買ってもらおうという動きだ。
「同じ産地の豆でも、焙煎する人によって味は全く違ってくる」とは、焙煎屋店主の弁。テキスタイルも同様に、原料や産地は同じでも、機業場や産元商社によって特徴は様々だ。原料や生産地だけではなく、生産を手がける企業のブランド力で生地を選ぶ。そんな時代が来るのかもしれない。(央) (2016/01/21)
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