サントゥアン蚤の市の風景
Image by: ©Kaoru Urata
パリで過ごす週末には、いくつもの楽しみ方がある。天気予報にも左右されるが、歩くのが好きなら、パリ市と近郊の境にある蚤の市へ出かけてみたい。南部のヴァンヴ、東部のモントルイユもあるが、今回、北部のサントゥアンをご案内しよう。(取材・文:Kaoru URATA)
◆世界最大規模のアンティーク市場
公共交通手段を利用して、メトロ4番線Porte de Clignancourtポルト・ドゥ・クリニャンクールで下車するのが便利。人の波に乗り、ガラクタ市場を通り抜けると、商店が並ぶ通りに出る。19世紀後半より、週末になると古物を売りに来る人々で賑わい、歴史的かつ世界で最大規模のアンティーク市場に定着した。110 番地rue des Rosiersには、第二次大戦後より、Paul Bert&Serpette(ポール・ベール&セルペット)がオープンし、世界各国からのプロ、アマの来場者を迎える。
並ぶのは400軒の商店。大きな敷地内の、巨大なガレージを改装したセルペットでは、アンティークから70年代に渡る、家具、美術品、小物、金銀製品、ドアノブ、宝飾などを取り扱う。また、ポール・ベールは、田舎町を訪れたような雰囲気に包まれる、一軒家式の商店である。昔のキッチン道具、ヴィンテージ品などデザイン的なプロダクトも見つかる。

商品に「触れないでください」と書かれている場合が多く、手に取ってみたい時は、商人にたずねてからにしよう。店内に姿が見えなければ、コーヒーを片手に井戸端会議をしていることも多いので、声をかければ、対応してもらえる。気さくで話好きな方が多いので、面白いエピソードを知る機会にもなる。

7月29日まで、建築家で造園家の重鎮アンドレ・ル・ノートルの生誕400年を記念して、 ポール・ベール&セルペットでは、Jardins à la française(フランス流庭園)展を開催中。各商人が、庭に関する家具、道具、オブジェをセレクトして紹介する。
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