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研壁宣男が手掛ける「サポート サーフェス(support surface)」が、2025年秋冬コレクションをランウェイショー形式で発表した。会場は、天王洲運河を臨むイベントホール 寺田倉庫 E HALL。コンポーザーの荒木真のディレクションのもと、サウンドアーティスト moskitooらによる心地良いバンドサウンドが奏でられる中でコレクションを披露した。
2000年に初めて発表して以来、今回で50回目のコレクション発表だという研壁が今季のテーマとしたのは、「“美しさ”に正面から向き合うこと」。軽さや耐久性など服にはさまざまな機能が求められる中で、「“美しい”というのが最高の機能なのではないか」との思いを出発点に、コレクションを制作をしたという。
「Crystalize(結晶化する)」と名付け、「美しいものには無駄がない 無駄がないものが美しいとは限らない」という言葉が添えられたコレクションは、ライトグレーのグレンチェックのドロップショルダーのシャツに、シャツよりも少しダークトーンなグレーのピンストライプのセンタープレス入りスラックスを合わせた、ミニマルなファーストルックでスタート。ブランドが得意とする繊細かつ大胆なタック使いによるドレープや立体感のある造形が印象的な、ブラウスやワイドパンツ、スカート、ニットカーディガン、ドレスといったアイテムが数多く登場した。
コレクション前半は、ライトグレーとブラックを基調としたシックなカラーパレットとプレーンな表面感の素材を用いたルックで構成。中盤では、ホワイトやディープグリーン、キャメル、ベビーピンク、マルチカラーのチェック柄といった多様なカラーを、レースやチュール、ベルベットなどのより表情豊かな素材で表現した。ショー終盤には、サテンやベルベット、チュール、レース、エコファー、ジャカードなどの豊かな素材を用いた立体的なシルエットのアイテムを、オールブラックのエレガントなスタイルに落とし込んだルックを披露し、コレクションを通して多様な“美しさ”を体現した。
研壁は、「ワンクリックで何でもできてしまったり、努力しないでお金を稼ぐといったようなことも多い今の世の中で、最初から無駄のないものを目指すのではなく、付け足したり削ぎ落としたりといった試行錯誤の末に、最終的な『美』を結晶化させていく過程を大切にしたいという思いを込めた」と言及。「美しさを作るのは難しいことだが、自分が若い頃には実現できなかった、技術や経験のある今だからこそ生み出すことのできる“美”を表現することを目指した」と話した。











































































































































