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「カネマサフィル(KANEMASA PHIL.)」が、「Rakuten Fashion Week TOKYO 2025 A/W」でブランド初のランウェイショーを開催し、2025年秋冬コレクションを発表した。
カネマサフィルは、1964年創業の丸編みニットメーカー カネマサ莫大小が手掛けるオリジナルブランドとして、2021年にスタート。ハイゲージに特化した編機やジャカード機を扱う技術を持つ職人技を未来に繋げるべく、「フューチャークラシック/フューチャーヴィンテージ(FUTURE CLASSIC / FUTURE VINTAGE)」をコンセプトにしたコレクションを展開。クリエイティブディレクターの馬場賢吾が「“いま”考える未来の服」として、未来のことを考えながら、着る人の心地良さを第一に考えたアイテムを揃える。昨年、ファッションアワード「TOKYO FASHION AWARD」を受賞したことを受け、今回のショー開催に至った。
2025年秋冬コレクションは、イギリスのトラディショナルなスタイルから着想。洋服の歴史に立ち返り、メンズのダンディズムを形成する西洋の構築的なスタイルを、カネマサ莫大小が得意とするソフトでハイゲージのカットソーで軽やかに表現した。身幅を大きく取ったオーバーサイズのキルティングジャケットをはじめ、ドリズラージャケットや落ち感のある薄手のコートなど、クラシックなアイテムをテキスタイルから作り込み、ブランド独自の柔らかなスタイルに昇華した。カラーパレットも、英国の文化から着想。キーカラーとなった鮮やかなレッドをはじめ、ミモザのようなイエローなど、イギリスの花をイメージした鮮やかなカラーで、グラデーションを意識した構成に仕上げたという。
客席には、カネマサ莫大小の生地を使用したクロスを用意。イタリアで800年以上続く世界最古の薬局「サンタ・マリア・ノヴェッラ(Santa Maria Novella)」の香りをあしらい、同ブランドならではの柔らかな素材の強みを五感で楽しめるよう演出した。
ディレクターの馬場は、初のショーを終えて「準備がすごく大変だったので、無事に終わってホッとしています。ブランドを始めた当初は、ランウェイショーをやるつもりはなかったので、非常に感慨深いものがありました。1つずつ階段を登ってきた感覚です。ただ、作ってきたものには自信はあるので、いつも通りのことをやりました」とコメント。今後の展望については「世界の人に知っていただきたい、着ていただきたいという思いがあるので、海外進出に力を入れたいです。カネマサ莫大小がテキスタイルの可能性を追求し続けているということを、一つの発信源であるランウェイを通して、より多くの人に知っていただける機会になれば嬉しい」と話した。

























































































