
Image by: FASHIONSNAP(Koji Hirano)
「ハイドサイン(HIDESIGN)」が、「Rakuten Fashion Week TOKYO 2025 A/W」でプレゼンテーションを開催し、2025年秋冬コレクションを発表した。
同コレクションは、2025年春夏シーズン同様、「ブルーカラー(Blue Collar)」をテーマに据え、技能系や作業系の肉体労働従事者のため、広範な人間活動が可能な環境である-20℃から40℃の気温帯に着目。これらの環境に適応する衣服を開発した。バッテリー駆動の小型ファンを搭載したガジェットウェア「エアフローウェア バージョン2(AIR FLOW WEAR VER.2)」、独自の3D構造「3D プレッシャーストラクチャー(3D PRESSURELESS STRUCTURE)」、新たに展開するインナーウェア「テンプチューンファブリック(TEMP-TUNE FABRIC)」、ヒートシートによる発熱機能を持つデバイスウェア「ヒートウェア(HEAT-WEAR)」の4つのセクションに分けて発表した。
エアフローウェア バージョン2では、従来のファン付きウェアが「大きい、重い、うるさい」ファンに依存せざるを得なかったことから、「小さい、軽い、静かな」ファンで十分に体感効果を得られるよう、独自開発のコンパクトファンユニットを搭載したアウターウェア「エアフロージャケット」を披露。外径が小さい軽量ファンユニットを内蔵し、外から取り込んだ風量が衣服内で効率良く流動する構造を実現することで、猛暑時の日常生活に適したスペックを備えた。3D プレッシャーストラクチャーは、エアフロージャケットの開発を通して、皮膚と生地の空間構造に着目したことをきっかけに開発した独自構造。皮膚と衣服の間に空間を設けることで快適性を担保したボトムスを発表した。
テンプチューンファブリックでは、ワーキングユニフォームで必須とされるインナーウェアの代表格 コンプレッションウェアに用いるファブリックを、住友化学と共同開発。住友化学が独自開発した温度調節材料「コンフォーマ」をフィラメント繊維の核に組み込むことで、猛暑時には吸熱、極寒時には放熱するインナーウェアを開発した。ヒートウェアでは、カーボンナノチューブフィルムで作られた薄型のヒーターを取り付けたジャケットを制作。ボタン操作で4段階の温度調整が可能で、遠赤外線の遮熱効果を備えることで加熱対象に効率的に熱を伝えることができる。
同ブランドのチーフデザイナーを務める吉井秀雄は、「これらの4つの機能を、個別のプロダクトではなくすべてのアウターウェアに実装することで我々のプロダクトは完成します。衣服に必要な機能が多様な肉体と様々な環境の相関性で定義されるのであれば、我々が向き合うべき対象が体と地球環境であるのは明白です。気候変動により地球環境の大きな変化が迫っている今、我々が培ってきた様々な極限環境に適応するワークウェアの知見を繊維業界のみならず、科学分野、IT、電子機メーカーなど様々な業界とクロスオーバーさせることで、半歩先の機能をファッションとして表現したいと考えています」とコメントした。




































































