「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー™（OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH™）」（以下、オフ-ホワイト）は、2013年にヴァージル・アブローが設立。ハイファッションとストリートが掛け合わされた"ラグジュアリー・ストリート"を代表するブランド。メイド・イン・イタリーで仕立てた、上質なクオリティのモード＆ストリートファッションを提案する。ファッション畑出身ではなく、建築家など多彩な顔を持つヴァージルのユニークなバックグラウンドやカルチャーが落とし込まれている。「モンクレール（MONCLER）」や「ジミー チュウ（JIMMY CHOO）」「ナイキ（NIKE）」「イケア（IKEA）」など、さまざまなブランドとコラボレーションを発表。発売前から話題を集め、リリースと同時に即完売するほどの人気を博している。

クリエイティブディレクター

ヴァージル・アブロー

Virgil Abloh

1980年、ガーナ人の両親の元、アメリカ イリノイ州ロックフォードに生まれる。ウィスコンシン大学マディソン校で土木工学の学位を取得し、イリノイ工科大学で近代建築の巨匠ミース・ファン・デル・ローエによるカリキュラムで建築学の修士課程を修了。2009年、シカゴでアートギャラリー兼メンズショップ「RSVP Gallery」をスタート。カニエ・ウェスト（Kanye West）が立ち上げたクリエイティブエージェンシー「DONDA」にクリエイティブディレクターとして参加。2012年にアートワーク「パイレックス ヴィジョン（PYREX VISION）」をスタート。その後「オフ-ホワイト」を立ち上げ、2013年、ファッションブランドとして本格始動した。2015年には、「LVMHプライズ」のファイナリストに選出。2019年春夏シーズンから、自身のブランドに加えて「ルイ・ヴィトン（LOUIS VUITTON）」メンズ・アーティスティックディレクターを務める。2021年、LVMHが「オフ-ホワイト」の買収と、ヴァージルと新規ブランドの立ち上げを発表した。

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- CHARACTERISTIC  ITEM -

「オフ-ホワイト」のアイコンは、斜めストライプや矢印のロゴ

　デビュー当初は、ブランドのシグネチャーとして、スウェットやデニムなど全てのアイテムに太いストライプで斜めに覆われたナンバー「13」と「WHITE」というロゴが施されていた。その後、鮮やかなグラフィックは控えめになり、よりエッジーでモードなコレクションにシフトした。アイコンバッグは2019年にデビューしたバッグ「Jitney」。ブランドアイコンの矢印をモチーフにした、回転式のメタリックバックルをフロントにあしらったデザインが特徴。

- COLLABORATION -

プレミア化するほど爆発的人気のコラボレーションが多数

　「リモワ（RIMOWA）」や「イケア」など斬新なコラボレーションを発表し、常に話題を集めている。世界のファッショニスタやセレブを熱狂させ、入手困難なアイテムも数知れず。「ナイキ」とはコラボレーションスニーカーを多数制作。ストリートキッズ達を熱狂させ、いずれもプレミア化するほど人気を集めている。

- PERSON -

ヴァージルのファッションとしての才能を発掘したのはカニエ、世界に広めたのはコレットのサラ

　ヴァージル・アブローのファッションセンスに最初に目をつけたのはカニエ・ウェスト。カニエのツアーのアパレルグッズやアルバムのカバーデザインなどを手掛けていたが、「DONDA」のクリエイティブ・ディレクターに抜擢されるまでは、主に裏方としての活動がメインだった。

　ヴァージルの名前を世に広めるきっかけを作ったのは、コレットのサラ・アンデルマン＝クリエイティブ・ディレクターだ。「パイレックス ヴィジョン」のビデオ内で登場している洋服に目をつけたサラが、ヴァージルに直接コンタクト。当時ファッションブランドとしては活動していなかった「パイレックス」をコレットで取り扱った。ちなみに、2014年に始動した「オフ-ホワイト」を世界で最初に先行販売したのもコレット。

- SHOP -

おすすめショップは南青山の直営店　伊勢丹新宿店には国内初ウィメンズコンセプトショップも

　建築家としての顔も持つヴァージルは、店舗へのこだわりも強い。南青山の直営店「SOMETHING & ASSOCIATES c/o OFF-WHITE™ TOKYO」は、メンズとウィメンズをはじめ、シューズやバッグ、小物までフルラインナップ。内装は、90年代のウォール街にある架空のアメリカ企業のオフィスがコンセプト。

　2020年には伊勢丹新宿店に「OFF-WHITE ISETAN WOMEN’S」をオープン。ウィメンズの品揃えは国内最大規模。「インダストリアルな雰囲気とフェミニティの対話」がコンセプトの内装にも注目だ。業務用のスチールラックをイメージしたディスプレイカウンターなどの什器をピンクに塗装し、工業的な要素はそのままに女性のエレガントさを表現した。

- COLLECTION -

最新 2021年秋冬コレクション

　ジャケットやイブニングドレスといったエレガントなスタイルで、ブランドの新たな方向性を示唆させるコレクションを披露した。これまでよりも一層ミニマルで構築的なコレクションに終始し、グラフィックやモチーフは控えめ。Iラインを強調するテーラリングに、パワーショルダーのボックスシルエットや長方形のようなフォルムでアクセントをプラス。カラーパレットはニュアンスのあるグレーやモノトーンを基調に、ヴィヴィットなブルーやオレンジ、イエローを効果的に差し込んだ。

2021年秋冬コレクション

Image by: オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー™