1968年、ジェローラモ・エトロ(Gerolamo Etro)がテキスタイルメーカーとして創業。自社生地を使ったカーテンやソファを製作するようになり、「エトロ(Etro)」というブランド名をつける。その後、ウィメンズとメンズのウエアとアクセサリーからホームコレクション、フレグランスまでそろえるラグジュアリー・ライフスタイル・ブランドに成長した。ペイズリー柄のアイテムで知られる。ジェローラモの長男のヤコポ・エトロ(Jacopo Etro)がホーム&テキスタイルを、次男のキーン・エトロ(Kean Etro)がメンズを、長女のヴェロニカ・エトロ(Veronica Etro)がウィメンズのクリエイティブ・ディレクターを務め、三男のイッポリト・エトロ(Ippolito Etro)がエトロ社の戦略立案を担う。イタリア企業に多く見られる一族経営だったが、2021年、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)系の投資会社Lキャタルトンに株式の60%を売却し、資本提携を結んだ。
1974年、ミラノ生まれ。ロンドンのセント・マーチン美術大学を卒業後、エトロに入社。兄キーンの下でアシスタント・デザイナーとして働く。2000年春夏シーズンから、ウィメンズのチーフ・デザイナーに就任し現職。
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1964年、ミラノ生まれ。メンズのクリエイティブ・ディレクターを務める。ケンブリッジ大学とミラノ大学を卒業後、エトロに入社。1997-98年秋冬コレクションから現職。
- CHARACTERISTIC ITEM -
「エトロ」を象徴するモチーフは"ペイズリー"と"ペガサス"
「エトロ」の代表的なモチーフはペイズリー。ナツメヤシの芽を表現しており、長寿や神通力の象徴だと言われている。ウエアからホームアイテムまで、さまざまなアイテムにイタリアらしい多彩な色使いでペイズリーをあしらったカラフルな商品が人気。
"ペガソ"は1968年に登場したペガサスのモチーフ。2019-20年秋冬ウィメンズコレクションで、ペガサスをバックルに象徴的にあしらった"ペガソバッグ"を初披露。以降のシーズンにも、アップデートを重ねた「ペガソバッグ」を発表している。
- SHOP -
日本の旗艦店は銀座本店、主な取扱店は全国の百貨店
「エトロ」の直営店は銀座にエトロ ブティック 銀座本店を構え、ウィメンズとメンズ、アクセサリー、フレグランスを揃える。このほか、国内の主要都市の百貨店にショップを構えている。
- COLLECTION -
最新コレクションの特徴
2022年リゾートコレクションは、テキスタイルメーカーのルーツを持つブランドらしく、素材へのこだわりが随所に光る。上品な温もりを醸し出すタペストリー柄やアイコニックなペイズリーなどのモチーフを象徴的にのせたフォークロアスタイルがベース。アクセントカラーでリズムを加えつつ、エキセントリックでありながら洗練されたリラックスカジュアルに落とし込んでいる。さまざまなエッセンスを融合した、自由なマインドが漂うスタイルが魅力。
2022年リゾートコレクション
Image by: ETRO
2022年春夏メンズ・コレクションのランウェイの舞台は廃線路。そこに登場したのは、大きなバッグパックを携えた、今まさに旅に出ようとしているヒッピーたち。まとうだけでハッピーになるヴィヴィッドなオレンジやグリーンといったビタミンカラーが目を引く。さらに大胆な色使いでオリエンタルなモチーフをのせ、遊び心たっぷりなコレクションに仕上げた。ウエアはパジャマのようなリラックスしたセットアップにスポーティなバッグ&スニーカーをミックスした、開放的な「エトロ」流ノマドスタイル。日の出のようなオレンジから、夜のミッドナイトブルーまで、自然をイメージさせる色使いを織り交ぜたアーバン・ボヘミアンを提案した。
2022年春夏メンズコレクション
Image by: ETRO
主要年表
【2021年】
LVMH系列の投資会社Lキャタルトンが「エトロ」を買収へ。
デジタル版ミラノファッションウィークでショー開催。
【2019年】
「スター・ウォーズ」とのコラボコレクション発売。
「トムとジェリー」とのコラボバッグを発売。
コミュニケーション&マーケテイングディレクターにカルロ・メングッチが就任。
【2018年】
創業50周年記念カプセルコレクション発売。エトロが誕生した1960年代後期のサイケデリックなテイストにストリート要素を加え、カラフルなコレクションに仕上げた。
【2000年】
ヴェロニカ・エトロがウィメンズのチーフ・デザイナーに就任。
【1997年】
春夏、ミラノで初めてウィメンズ・コレクションを発表。秋冬にはメンズ・コレクションを発表。
【1981年】
ペイズリー柄のカシミール紋様をのせた家具、カーテンなどのインテリアを発表。「エトロ」というブランド名をつける。
【1968年】
ジェローラモ・エトロがテキスタイルメーカーとして創業。
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