「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」は1996年にスウェーデン・ストックホルムで設立。商品広告やグラフィックデザインなどに携わるクリエイティブ集団が手掛けるブランドとして、アートに造詣の深いデザインソースや自社マガジン「アクネペーパー」と連動したイメージ訴求など、ユニークなアプローチを行なう。ジーンズをアイコンに、カジュアルウェアからアクセサリーまでを幅広く展開。
Acne Studiosのコレクション
ジョニー・ヨハンソン
Jonny Johansson
クリエイティブディレクターのジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)と同僚が1996年に、クリエイティブコンサルタント会社を設立。多くの広告やグラフィックデザインなどに携わる一方、友人や家族のために制作したジーンズが、雑誌などで注目を集める。1998年にファッションライン「アクネ ジーンズ」をスタート。ジーンズを軸にしたコレクションから、メンズ・ウィメンズのアパレルやアクセサリーにもカテゴリーを広げる。ブランドの正式名称も「アクネ ジーンズ」から「アクネ」「アクネ ストゥディオズ」へと3度変更。「アクネ」は、彼らのコンセプトである“Ambition to Create Novel Expression,(新しい表現を創造する野望)”の略だ。
ADVERTISING
目次
- CHARACTERISTIC ITEM -
Z世代に人気のマフラーやスカーフ
「アクネ ストゥディオズ」といえばジーンズを連想する人が多いが、Z世代を中心にスカーフが人気となっている。ピンクのブランドタグをアクセントにしたシンプルなスカーフが、SNSなどで注目を集め拡散。色柄のバリエーションが豊富で、パーソナライズ刺繍ができるアイテムでもあることから、ギフト需要にも対応する。価格帯は、素材とサイズにより1万円代中盤~5万円代とさまざまだ。
- INSPIRED CULTURE -
着物の帯に着想を得た「ムズビ バッグ」も
「アクネ ストゥディオズ」は、2012年にアジア初の旗艦店を青山にオープン。2017年に新ライン「アクネ ストゥディオズ ブロ コンスト(Acne Studios Blå Konst)」の世界一号店を渋谷に構えるなど、日本のマーケットを重視し、同時に日本の文化にも敬意を表している。
そのひとつ「ムズビ バッグ(Musubi bag)」は、日本の伝統衣装である着物の帯締めからインスパイア。ひねり結びのモチーフがポイントでカーフレザーの表と裏が異なる配色になっている。
- MAGAZINE -
アートへの造詣の深さを伝える「アクネ ペーパー」
“Playfulness” Photograph by Christopher Smith
「アクネ ペーパー」は、「アクネ ストゥディオズ」が、2005年から2014年まで年2回刊行したオリジナル雑誌だ。ファッションを、あくまで構成要素の1カテゴリーとして捉えて、写真、芸術、文学、ジャーナリズムなどを広く紹介する同誌は、「アートやカルチャーにも造詣の深いブランド」という、イメージの構築にも一役買った。撮影には、ソール・ライター(Saul Leiter)やサラ・ムーン(Sarah Moon)、ヴィヴィアン・サッセン(Viviane Sassen)などの世界的フォトグラファーも参加。同誌の編集長兼クリエイティブディレクターは、トーマス・パーソン(Thomas Persson)が務めた。
- MAIN SHOP -
フルラインナップするのは、青山店の旗艦店
コレクションをフルラインナップするのは、青山の旗艦店など。現在(2021年12月)、伊勢丹新宿店および伊勢丹メンズ館、阪急メンズ東京、うめだ阪急、御堂筋の旗艦店など、国内に7店舗を構える。
- NEW COLLECTION -
「装う喜びを再び」2022年春夏コレクション
Acne Studios -Women's- 2022SS パリコレクション
「アクネ ストゥディオズ」の2022年春夏は、ランジェリーライクな透け感があるアイテムを多数提案。脱コロナを見据えて、日常が戻ってくることへの人々への高揚感や開放感をコレクションで表現した。
シングルボタンの“シースルー”トップスやタイトシルエットの“へそ出し”ニットウェアなど、コレクションからは再熱している90年代のムードも感じることができる。ブランドの新たなターゲット層であるZ世代に向けて、X世代(60年代~80年代初頭生まれ)のカルチャーをマッシュアップして表現した。
主要年表:
【2021年】
オリジナル雑誌「アクネ ペーパー(Acne Paper)」の総集本を発売。
【2020年】
心斎橋パルコにストアをオープン。
サステナブルに特化したプロジェクト「リパーパスド(Repurposed)」を始動。
2020年春夏コレクションの新作スニーカー「N3W」を公式オンラインストアで発売。
【2019年】
ゴシックサブカルチャー雑誌「プロバガンダ」にインスパイアされたカプセルコレクション発売。
「マルベリー(Mulberry)」とのコラボレーションコレクションを発売。
NBAヒューストン・ロケッツに所属するラッセル・ウェストブルック(Russell Westbrook)とコラボレーションしたカプセルコレクションを発売。
阪急メンズ東京に、メンズ単独店舗がオープン。
【2018年】
「フェールラーベン(FJÄLLRÄVEN)」とのコラボレーションコレクションを発売。
伊勢丹新宿店に新店舗をオープン。
「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」が、株式の41%を投資ファンドのIDGキャピタルと香港のアパレル企業I.Tグループに売却。
【2017年】
アイコンのフェイスモチーフをあしらった新作コレクションのキャンペーンヴィジュアルに、同性カップルのKordale LewisとKaleb Anthony、その子供たちを起用。
新ライン「アクネ ストゥディオズ ブロ コンスト」がデビュー。世界一号店を東京・渋谷にオープン。
【2016年】
着物の帯締めから着想を得た「ムズビ バッグ」を発売。
絵文字にインスパイアされたカプセルコレクション「EMOJI-INSPIRED COLLECTION」を発売。
【2015年】
ブランド初のバッグコレクションを発売。
2015年秋冬キャンペーンヴィジュアルに、ブランド創設者ジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)の11歳の息子を起用。
初のアイウェアコレクションを発売。
【2015年】
「ゾゾヴィラ(ZOZOVILLA)」にオンラインショップがオープン。
【2014年】
「アクネ ストゥディオズ」のロゴ変更。
【2013年】
2013年度WGSN グローバル・ファッション・アワードのメンズ・ウェア・デザインチーム賞を受賞。
大阪・心斎橋に国内2店舗目となる路面店をオープン。
2013-14年春夏からウィメンズコレクション発表の場をロンドンからパリに変更。
【2012年】
アジア発の旗艦店を東京・青山のコルソコモ跡地にオープン。
「アクネ(現アクネ ストゥディオズ)」とトゥモローランドが合弁。
【2011年】
東京・青山の「スーパーエーマーケット(SUPER A MARKET)」にポップアップショップをオープン。
【2008年】
「ランバン(LANVIN)」とのコラボレーションで、デニムのコレクションを発表。
【2002年】
クリエイティブコンサルタント会社として設立。
関連する記事
POST
ポスト(6)
STREET STYLE
スナップ(214)
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境