2024SS Collection
Image by: UNDERCOVER
9月21日に54歳の誕生日を迎えたばかりの高橋盾が手掛ける「アンダーカバー(UNDERCOVER)」が、パリで2024年春夏ウィメンズコレクションを発表した。テーマは「Deep Mist」。地下駐車場のような怪しげな会場では、霧を想起させるスモークがふんだんに焚かれ、ランウェイ中央でシアー素材に包まれた4つの巨大なシャンデリアが朧げな光を放つ中、ショーはスタートした。(文:Riku Ogawa)
霧の朧げな雰囲気をシアー素材で表現
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冒頭から目を引いたのは、透け感のあるシアー素材だ。テーラードジャケットのポケットやMA-1の前身頃、トップスのボディといった具合に、定番アイテムの一部をシアー素材に変更することで朧げな雰囲気をプラス。また、ルック全体を覆うように重ねることでシルエットを曖昧にしたほか、全てのモデルの頭と顔を同素材のベールで覆い、早々と「Deep Mist」を印象付ける。
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ドイツ人画家ネオ・ラオホとのコラボピース
中盤に登場したのは、ドイツ人画家ネオ・ラオホ(Neo Rauch)とコラボしたピースの数々。ポップかつシュールな西洋画風の作品が大胆に落とし込まれたチェスターコートやセットアップに対して、高橋氏は「闇の中にうっすら見え隠れするシュールな世界。彼の絵画は、そんな世界観を表現していると思う」と語る。
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ギャラリーを飛び出した“目のない肖像画”
そしてこの夏、高橋氏が初めて催した個展「THEY CAN SEE MORE THAN YOU CAN SEE」で披露されていた油絵“目のない肖像画”シリーズが、ギャラリーを飛び出してランウェイにも登場。油絵特有のマチエール(注:画肌や質感の意)を表現するにあたり、凹凸のあるボリューミーなフリル素材を採用し、全3作品がスカートにデザインされた。
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スカート内部に広がる庭で、薔薇が咲き、蝶が舞う
フィナーレでは会場の照明が落とされたかと思うと、シアー素材のスカート内部が明るく光るドレスを纏った3ルックがお目見え。それぞれのスカート内部では、薔薇が咲き、蝶が舞う、まるで庭をそのまま切り取ってきたかのような立体的な風景が広がる。その後、モデルたちも高橋氏も登場することなくショーは終了。ファッションの新たな可能性を感じさせるショーとなった。
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