Image by: ゾゾタウン
最高気温35度以上の猛暑日が続き、例年以上に過酷に感じられた今年の夏。日中のジメジメとした熱気や突然の豪雨など、屋外で過ごしにくい天候が影響し、今年の水着市場では、海やプールといった屋外レジャーの需要は低いと予想されていた。
そんな環境下である今夏の水着のトレンド傾向は?様々なブランドの水着を展開している「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」の営業担当者に聞いた。
日焼け対策だけでなく暑さ対策にも ラッシュガードが安定の人気
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猛暑の影響で屋外レジャーの需要が低減するという予想の中、水着市場の売上もマイナスが予想されていたが、ゾゾタウンでの今年4月1日から8月18日までの期間の売り上げは前年比106%と増加。売上を支えているのは、昨年度から人気が続く「ラッシュガード」だ。
ラッシュガードとは、本来ダイビングやサーフィング等のマリンスポーツに用いられる上半身用ウェアのことで、日焼け防止、すり傷(ラッシュ)や有害生物からの保護、保温を目的に着用するもの。
近年では、一般向けのビキニやワンピース水着とレイヤードして着用するデザイン性を重視したアイテムも多く登場している。そういった一般向けのラッシュガードは、本来のラッシュガードとは異なり紫外線対策が主な機能。マリンスポーツ用の密着感のあるデザインとは異なるゆったりとしたサイズ感で、長袖Tシャツやカーディガンのような普段使いしやすいアイテムが多い。
一般向けのラッシュガードは元々はデザイン性の高さや自由度が人気を集めていたが、昨今の夏の日差しの強まりを受け、日焼け対策目的での注目度が高まっている。撥水性に特化した水着と違い水陸両用で使用するため速乾性の高い素材を使用しているラッシュガードは、紫外線対策機能だけでなく暑さ対策としての効果も期待できる。
ゾゾタウンでは今年、水着の売上ピークである7月3週目の時点のラッシュガードの品番数を前年の約1.5倍に拡大。需要の高いトレンドアイテムのラインアップを強化したこと、同時期から前倒しでセールを実施することを各ブランドに呼びかけ、例年よりも長くセール期間を設けたことが売上増加に繋がったという。
着用シーンが多様化 組み合わせが自由なセットアップも人気
◆ウィメンズ:多様なシーンに対応する、ラッシュガードつきセットアップが人気
昨年から引き続き、「普段使い」は水着のトレンドの注目キーワード。胸元や腹部を覆い体型カバーにつながるデザインの水着と、日焼け対策目的のラッシュガードを組み合わせたセットアップに人気が集まった。
普段使い需要増加のほかに、水着を着用するシーンが多様化していることもセットアップアイテムの人気を後押ししている。2022年頃から始まった第三次サウナブームの影響で近年見られるようになった「キャンプサウナ」や川辺でのバーベキュー、コロナ禍の回復以降再注目されている旅行など、アクティビティ需要が増加。それに伴い、オケージョンに応じた水着のコーディネートが楽しめるセットアップアイテムを選択する人が増えているようだ。
◆メンズ:水陸両用のアウトドアショーツが人気
メンズで注目を集めたのは、昨年同様普段使いができる「水陸両用」のアイテム。水着としてでなく、「高機能な普段着」として普段着として水着を選ぶ人が増えており、トップスと合わせやすいシンプルなデザインに人気が集まっている。
中でも人気が高かったのは、アメリカ発アウトドアブランド「ペンフィールド(Penfield)」に別注した「モノマート(MONO-MART)」のカーゴタイプのナイロンクライミングショートパンツ。接触冷感、UVカット、速乾の3機能を備え、海やプールにもそのまま入ることができる「万能ショーツ」として人気を集めた。
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