村松祐輔と関口愛弓が手掛けるウィメンズブランド「ミューラル(MURRAL)」が、2023年春夏コレクションをランウェイショー形式で発表した。
ミューラルは、ともに杉野学園の卒業生である村松と関口が2013年に始動。「平凡な日常に少々のドラマチックを」をコンセプトに掲げ、日常のなかにある題材をモチーフにしたウィメンズウェアを展開している。
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ブランド10周年を迎えるミューラルの今シーズンのコレクションのテーマは「NUDE」。村松と関口は、この言葉を一般的にまず連想されがちな「裸」という意味ではなく「等身大」と捉えている。「モノづくりをする人間にとって、等身大でいることは至極当たり前のことだが、これまでのブランド運営の中で、その難しさと重要さに改めて気付かされた。長い間ブランドを続けてきて初心に立ち返り『等身大であること』をテーマとするのも僕たちらしいかなと思い、ブランド10年の節目にこのテーマを選んだ」と村松。
ランウェイショーの舞台は重要文化財に指定されている自由学園明日館。村松は「今回のコレクションは、映画監督 デイヴィッド・リンチ(David Lynch)と、彼の作品に登場する 建築家 フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)の建築物からインスピレーションを得ている。明日館も同じくフランク・ロイド・ライトの設計なので、コレクションと親和性を持たせることができると考えた」とこの場所を会場に選んだ理由を説明した。
ショーは、涼しい風が通り抜ける明日館の庭園が暗転してスタート。再びライトアップされると、建物から姿を現したモデルが縦横無尽に庭内を歩いた。
Image by: FASHIONSNAP
コレクションは、ベージュやペールピンクなど、ヌードカラーを取り入れたアイテムを中心に、レッドやグリーン、ブルーなど差し色となるアイテムを加えて構成。肌の色味を引き立てる透け感のあるトップスや花柄をあしらったコート、トップス、パンツといったアイテムのほか、光沢感のある鮮やかなレッドのドレス、植物柄のノースリーブニットなどを披露した。
Image by: FASHIONSNAP
ランウェイショーには、会場に約200名の顧客を招待。村松は「ブランド立ち上げから10周年の区切りをお世話になったお客さんに見せたかった」とコメントした。また、2019年秋冬コレクション以来3年ぶりの開催となったショーについては「最近はECを中心に展開を続けてきたが、自分たちはあくまでコレクションブランドとして運営してきた。自分自身を刺激し続けていかないと先の未来はないと思ったので、そういう意味でも今回のショー開催は意義深かった」と振り返った。
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