インサイド

ー前作「正欲」※から続き、“ガッキー”というパブリックイメージを覆すような作品出演が続いています。何かきっかけや心境の変化があったんでしょうか？　なにか心境の変化、というのは特にありません。私は、自分から「こういう作品に出たい」と働きかけたことはないのですが、例えばもし、ものすごく出演したい作品があったとしても、オファーをいただけたり、自分を含め作品に関わる全員のスケジュールの都合など、全ての条件が合って初めて成立するものなので、本当にご縁だなと思っています。そしてきっと、その時々に求められているものがあって、「正欲」※も「違国日記」も、それ以前の作品たちも「今、その時の自分だから求めていただけたのだろう」と。　映画やドラマなどの“作品”は、多くが今の世の中を反映しているものだと思っていて。「今、この世の中に必要とされているからこそ、映像化されたり作品として発表されている」と考えると、自ずとそういった作品とのご縁も増えていくものなのかなと感じます。私に求められるものも年齢などによっても変わるでしょうし、世の中は変化を続け、欲される作品も変わっていくものなので、これまでの出演作もその変化も、ごく自然なこととして捉えています。※「正欲」：朝井リョウの同名ベストセラー小説を、稲垣吾郎と新垣結衣の共演で映画化された作品。新垣は特殊な性癖を持つことを隠し、広島のショッピングモールで働く契約社員の桐生夏月を演じている。ー本作の主人公は新垣さんが演じる35歳の小説家・高代槙生と、15歳の少女・田汲朝。槙生の「やわらかな年頃、きっと私の迂闊な一言で人生が変わってしまう」というのは15歳という年齢を的確に表す名セリフだなと感じました。　そうですね。それに槙生は多分、15歳に対してだけではなく、誰に対しても「私の迂闊な一言で、相手を傷つけてしまうかも」という“かもしれない”を想像してしまう人なのではと思います。だから人と関わる時に一つ大きなハードルがあるのかなと。漫画の帯やパンフレットで彼女は一言「人見知り」と紹介されていることが多いですが、槙生の“人見知り”は「人と関わることが苦手」という単純な話でもない気がしているんですよね。ーでは、「人見知り」という言葉をどのように解釈しましたか？　「傷つけられたり、時には傷つけたり、人と関わることで疲弊してきた過去があるけれども、それでも真正面からちゃんと向き合っちゃう人」と。だから、誰かと関わるときにこわいと感じてしまう瞬間があるし、相手との距離を保つことや一人の時間を大切にすることは、槙生にとって自分を守るために必要なことであり、相手を大事にすることにも繋がるのかなと。突き放すように聞こえる言葉も、尊重したいからこそ。　槙生ちゃんは「朝のことを育てている」という意識はないんですよね。大人として守らなければいけない存在だと思っているし、彼女を引き取ったことに責任も持っている。でも、親として「育てる」ことは「できない」と感じている。「朝の人生なんだから、あなたの好きにしたらいい」というのも、彼女に何かためになることを言ってやろうと思って語りかけているわけではなくて、1人の人間として尊重し、“本当にそう思っているから”出た言葉ではと思っています。ー芸歴も長い新垣さんですが、現在35歳の自分が、15歳の自分に声を掛けるなら、なんと声をかけますか？　まず、原作の朝を見ていてすごく共感したんですよ。自分のことを自分でコントロール出来なくて、気持ちも行動も突っ走ったあげく、あとで冷静になって客観的に自分を見た時にとんでもなく恥ずかしい気持ちになる、とかすごく経験がある（笑）。　あとは「自分は両親が死んでいて、こんな壮絶な人生だから、もうちょっと深みが出てもいいはずなのに、自分には何もない」とコンプレックスを感じているのも、なんとなくわかるんですよね。若い時は特に、何かしらを持っている人間でありたいと思いますよね。私もいまだに「自分には突出した特別なものがない」と感じる瞬間はあるし、朝を見ていると、そういうことを思い出します。　でも、今話したような気持ちって、その時にしかきっと感じられないことだったんですよね。今となってはいろんなことが以前より、ある程度見えているからこそ、15歳と35歳では同じ経験でも全く違うように感じられるはず。だから、今の私が当時の私に声を掛けるなら「あ、そのままで大丈夫です」かな。とはいえ、現時点で不安なこともあるだろうから、付け加えるなら「大丈夫、生きています。生きているから大丈夫なんで、そのままでどうぞ」と言いたい。別に、ああしろ、こうしろと言う気はないですかね。ー最後に「大人になる」とは、どういうことだと思いますか？　現実的なことを言うと、成人して「責任を伴うこと」。自分が「大人になったなあ」と思ったのはビールのCMがきた時でした（笑）。もう少し考えてみると、「大人になる」と「年齢を重ねる」はきっと違いますよね。でも、じゃあ「本当の大人」ってこの世の中にいるのか、とも思いませんか？　この作品の好きなところは、年齢的な大人も子どもも、みんな完璧ではなくて、それぞれの立場で抱えているものがあり、それをどうにかすることもできず、抱えたまま生きている中で、たまに「ヒリッ」としながら日々を過ごしているところ。それがリアルだと思うんです。槙生も「どうしてこんなことができないんだろう」と自己嫌悪に陥ったりしているけど、私も思うんですよ。35年生きていても、できないことはできないし、経験しなければわからないことなんてたくさんあるし。「一生を賭けても全部のことを知るなんてできないんだな」と思うと「いつまで経っても途中なんだなあ」と。「違国日記」は、そういう人たちに寄り添ってくれる、優しい作品だなと思っています。Model：Yui AragakiStyling：Yoshiaki Komatsu（nomadica）Hair & Makeup：Asuka Fujio（kichi）Photographer：Hikaru Nagumo（FASHIONSNAP）Text & Edit：Asuka Furukata （FASHIONSNAP）シャツ￥47,300／RUMCHE（BRAND NEWS／tel:03-6421-0870）、ラッププリーツ￥19,470／eunoia（Bshop／tel:03-5775-3266）、パンツpants￥47,300／TOGA PULLA、ピアス￥18,700／TOGA TOO（ともにTOGA 原宿店／tel:03-6419-8136）、ネックレス￥33,000／（MURRAL／http://murral.jp/）、リング［右手薬指］￥6,600［左手］￥4,950／（loni／mail:loni_info@auntierosa.com）、［右手人差し指］￥225,500／oeau（Harumi showroom／tel:03-6433-5395）、サンダル￥46,200／（AURALEE／tel:03-6427-7141）

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中学生の“ガッキー”から35歳の新垣結衣へ、「大人になる」ことの本当の意味

KREVA＜ヨウジヤマモト オム＞　大晦日から元日まで、TBS系にて生放送された「CDTV ライブ！ライブ！年越しスペシャル 2020→2021」。5時間に及ぶ番組のなかで、「ヨウジヤマモト オム（Yohji Yamamoto HOMME）」の2020-21年秋冬コレクションのジャケットを着用したKREVAさんの姿をキャッチ。2020年12月23日にリリースされたばかりの新曲「Fall in Love Again feat. 三浦大知」のパフォーマンスを披露しました。　まず目を引くのは、随所に施されたイエローの刺しゅう糸のディテール。ジャケットのブラックカラーとの鮮やかなコントラストが映えています。アシンメトリーな裾など、アヴァンギャルドな印象。まさに「怒り」や「反抗」といったコレクションテーマを体現した一着です。Farfetch で購入するYOASOBI＜ノントーキョー＆アズマ＞　今最も注目されている音楽ユニット・YOASOBI。1月22日に放映されたテレビ朝日系「ミュージックステーション」では待望の初登場を果たし、歴代最速でストリーミング再生数が累計3億回を超えた大ヒット曲「夜に駆ける」を披露しました。・ikura（幾田りら）　YOASOBIではikura名義でボーカルを担当している幾田りらさんは、「ノントーキョー（NON TOKYO）」の2021年春夏ウィメンズコレクションからアイテムをセレクト。パーカー風のドローストリングスウェットワンピースに、ナイロン素材が特徴的なロングスカートをレイヤリングしていました。ミントブルーが爽やかなワンピースは、オレンジブロックでカラーブロッキングされた背面部分にプリーツがあしらわれているのがポイント。明るくポップな色彩をオーバーシルエットでまとめ、キュートなスタイルとなっています。・Ayase　　コンポーザーを担当するAyaseさんは、ikuraさんとは対象的に、全身落ち着いたカラーで登場。パターンプリントのアイテムを上下ともに組み合わせることで、スタイリングに深みを出しています。そんなAyaseさんが着用していたパンツは、「アズマ（Azuma.）」の2021年春夏コレクションのもの。個性的なプリントが光るパンツです。芳根京子＜ディオール＆ジミー チュウ＞　1月12日に実施された、映画『ファーストラヴ』の完成報告イベント。主演を務めた北川景子さんを始め、共演の中村倫也さん、芳根京子さん、窪塚洋介さんらが堤幸彦監督と共に出席しました。　芳根さんは、「ディオール（DIOR）」の2021年クルーズ コレクションのドレスで華やかな姿を披露しました。ボタニカルモチーフを繊細なタッチで描いたパターンのシャツドレスは、ふんわりとしたシルエットがフェミニンな印象。シルエットにメリハリをもたらすアクセントとなっている太めのウエストベルトの背面には、ブランドロゴがあしらわれています。耳元にも同じく「ディオール」から「J'Adior」のスローガンがきらめくピアスをチョイスしたほか、足元には「ジミー チュウ（JIMMY CHOO）」のブーツを合わせていました。新垣結衣＜ヤンヤン＞ 　1月2日に放映されたスペシャルドラマ『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類！新春スペシャル！！』にて、TVシリーズから引き続きヒロイン・みくりを演じた新垣結衣さん。作中で着用していたニットは香港発ニットブランド「ヤンヤン（YanYan）」のニットカーディガンでした。ランダムなパターンとプレイフルな色づかい、ロング丈の袖が楽しいクロップド丈のカーディガンは、新垣さん演じるキャラクターによく似合います。CHAI＜ネオン サイン＞　5月21日のリリースが決定した、CHAIの2年ぶりとなるアルバム「Wink」。発売を前にした1月19日には、先行シングル「ACTION」のゲリラリリース及びミュージック・ビデオが公開されました。　待望の新作アルバムのジャケットでメンバーが着用していた衣装は「ネオン サイン（NEON SIGN）」の2021年春夏コレクションのもの。・ユウキ（Bas）　ベース担当のユウキさんは、フューシャピンクとグリーンを組み合わせたフラワープリントのトップスを着用しています。・マナ（Vo,Key）　ボーカル兼キーボード担当のマナさんは、ドローストリング仕様のネックが特徴的なオレンジトップスに、たっぷりとしたシルエットのジップアップジャケットを組み合わせました。・カナ（Gt）　ギターのカナさんは、下に重ねたウェアの模様がわかるほどざっくりとした編地のニットベストをチョイスして、レイヤリングを楽しむスタイリングに。・ユナ（Dr）　ドラムのユナさんは、ミントブルーのバルーンスリーブの半袖ジップアップジャケットをチョイス。米倉涼子＜フェンディ＞　創業以来初めてとなる「フェンディ（FENDI）」のジャパンブランドアンバサダーに起用された米倉涼子さん。1月19日に開催された就任発表記者会見では、2021年春夏コレクションからホワイトのドレスに身を包んで登壇しました。ダブルジャケット風のテーラードドレスは、フレアスリーブとペンシルスカートの端正な印象の一着。クールで華やかなイメージの米倉さんにぴったりのチョイスです。磯村勇斗＜ブルガリ＞　「ブルガリ（BVLGARI）」が手掛けるチョコレートライン「ブルガリ イル・チョコラート（BVLGARI IL CIOCCOLATO）」。1月21日、2021年のバレンタイン・アンバサダーに就任した磯村勇斗さんを迎えた発表会が実施されました。磯村さんは、ウォッチに加え、バングル、リング、ネックレスと「ブルガリ」のジュエリーを身に着けて登場。スーツに合わせて細部までオールブラックでまとめたコーデは、気品にあふれる仕上がりに。意気込みとともにラグジュアリーなチョコレートの魅力を発信していました。

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