インサイド

世界初のデザイナーズジーンズブランド、ラングラー　ヴィンテージデニム三大ブランドと言えば、「リーバイス（Levi’s®）」、「リー（Lee）」、そしてラングラー。そのなかでもリーバイスには「王道」というイメージがありますが、ラングラーにはファッション通をうならせる要素が備わったブランドなんです。そのなかでも今回は、ラングラーのデニムジャケットにフォーカスしてみましょう。ラングラーのデニムジャケットにまつわるエピソードで最初に挙げたいのが、あのジョン・レノン（John Lennon）が愛用していたことです。彼が着用していたと言われているのが、1947年に発売された「111MJ」というモデル。リーバイスのデニムジャケットではファースト、セカンドという通称がありますが、ラングラーの場合はこの111MJがファーストと呼ばれています。　稀代のミュージシャンが惹かれたブランドの魅力を知るために、その歴史をざっと紐解いてみましょう。そもそもジーンズというアイテムは、1848年にアメリカ・カリフォルニアで起こったゴールドラッシュをきっかけに生まれました。当時のジーンズに用いられていたデニム生地には、洗うと縮んでしまうという欠点があったのですが、1904年に創業したラングラーの前身であるブルーベル・オーバーオール社は、1931年に防縮加工を施したサンフォライズド・デニムを開発し、デニム界に革命を起こします。その後、ブルーベル社はミリタリーウェアの製造を手掛けることで事業を拡大しますが、1945年に第二次世界大戦が終わり、軍からの需要が見込めなくなったため、1947年に新たに打ち出したブランドがラングラーでした。その頃のリーバイスとリーは、炭鉱夫や農夫、鉄道員や工場労働者らが多く着用していたため、ワークウェアのブランドというイメージがありました。それに対抗するためにラングラーが目をつけたのが、「ウエスタン」です。この連載のウエスタンジャケットの記事でも触れましたが、ウエスタンを象徴する存在である西部劇の映画は、20世紀初頭からアメリカで人気のコンテンツでした。そこで、ラングラーはハリウッドの西部劇映画の衣装を手掛けていたロデオ・ベン（Rodeo Ben）を、デザイナーに起用したのです。それまでのジーンズブランドには、デザイナーはいませんでした。つまり、ラングラーのジーンズは、“世界初のデザイナーズジーンズ”と言えるのです。ラングラーのデニム、リーバイスとの違いとは？　次にラングラーの「11MJZ」というデニムジャケットを紹介しましょう。モデル名のMはメンズ、Jはジャケット、Zはフロントに付けられたジッパーを意味します。こちらは1960年代に製造された個体ですが、この時代では珍しく両サイドにハンドポケットが付いており、胸ポケットには、「W」を象ったステッチが施されています。弓形を描いたアーキュエイトステッチがリーバイスのアイコンなのに対し、ラングラーは「サイレントW」と呼ばれるこのステッチがブランドアイコンです。リーバイスやリーではあまり見かけない胸ポケットのペン差し穴も面白いディテールですね。 　ラングラーのヴィンテージデニムジャケット最大の特徴が、内側に配されたゴムバンドと、背面の肩部分に設けられたアクションプリーツです。これらのディテールにより、ラングラーのデニムジャケットは体にフィットしたスタイリッシュなシルエットでありながら、カウボーイの激しい動きにも対応できる広い可動域を実現しました。 　最後に紹介するのは1970年代につくられた「24MJZ」で、ゴムベルトが用いられたのはこのモデルが最後。もうひとつ、ラングラーのデザインの特徴として挙げられるのが、フロントのプリーツとそれを留める丸型のかんぬきステッチです。ラングラーのデニムはリーバイスと比べると、まろやかな色落ちをするという特徴もあります。これは、一般的なデニム生地が右綾であるのに対し、ラングラーは左綾であることによるもの。左綾は生地がフラットな仕上がりになるので、ソフトな表情が生まれるんです。 　ヴィンテージ市場で人気が高いのはやはりリーバイスですが、ラングラーのアイテムは流通量が少ないにも関わらず、かなり手頃な価格で入手することができます。状態やサイズによりますが、「111MJ」は30〜100万円くらい、「11MJZ」は15〜30万円くらい、「24MJZ」は5〜15万円くらいが相場です。古着の価値は希少性や、市場での人気度だけではありません。たくさんのアイテムを知り、触れることで、自分だけの素敵な一着を見つけてください。編集：山田耕史　語り：十倍直昭

Wrangler

Fashion

【令和のマストバイヴィンテージ】今買っておくべき名品は？ vol.34 ラングラー デニムジャケット編

夏がきっと好きになる、ミオズモーキーのプリントダブルブレストシャツ　「もう暖かくなったんだから、夏らしい服を着たら？」何気ないこの一言は、先日親しい存在から発された。鏡に映る私の姿は白色Tシャツに黒色スラックス、寒暖差対策の赤色コーデュロイシャツを腕まくり。一見すると冬仕様かもしれないが、立派な「夏らしい」を体現している…はずだった。かくいう私は生粋の冬好き。外がどんなに暑くても、できれば肌を出したくない。色味だって、欲を言えば落ち着いた暖色が好み。とはいえ、周りから「暑そう」と揶揄されるのも癪なので、あらゆる手段を使って好みと見られ方のバランスを取るのが毎年のタスクだ。　今年もやってきた夏の服装戦略に頭を悩ませていた私。涼しげだが、どことなく暖かさを感じさせる、相反する2つの要素を持ち合わせた装いを求めて、なんとなく自社ECを眺めていたとき、「ミオズモーキー（MIOSMOKEY）」のプリントダブルブレストシャツが目に飛び込んできた。フロントには大判な花柄がプリントされ、シャツには珍しいダブルブレスト仕様。また素材はポリエステル100％となっており、色味も赤とアイボリーのコントラストが実に美しい。程よく落ち感のあるシルエットがリラックス感を演出しつつも、アクセントの効いたデザインが印象的な1枚だ。前を開けてもよし、閉めてもよし、さてどう合わせようかと想いを馳せるうち、「夏らしいって素敵」そう感じずにはいられなかった。（広告セールス RT）スタイルアップが叶う、N.ハリ×ラングラーのジャケット　自分のスタイルを活かす服を着る、最近はそんなことを考えながら服を買うようになりました。これまではただ好きなブランドの服やアイテムを着ていたのですが、せっかくなら180cm以上ある身長を活かせる服が着たいと思い、「N.ハリウッド（N.HOOLYWOOD）」×「ラングラー（Wrangler）」のランチャージャケットをストアで発見。元々ラングラーのランチャードレスジーンズが大好きで、ショート丈のトップスやデニムジャケットと合わせていたんですが、イマイチしっくりと来ず…。ですがこのジャケットは長すぎない丈感やボックスシルエットのおかげなのか、ランチャードレスジーンズと合わせると今まで以上にスタイルアップを実現してくれるんです。その上ダブルネームというのも、服好きの私にとってはたまりません。春先や秋口はこのジャケットとパンツのセットアップで毎日過ごしたい気分です。（EC事業部 スタッフYS）MIOSMOKEY / N.HOOLYWOODの人気アイテム

N.HOOLYWOOD

MIOSMOKEY

お買いモノ

【今週のウィッシュリスト】ミオズモーキーのシャツ＆N.ハリ×ラングラーのジャケット

L→R▼Conor CurleJacket&Pants by IRENISA, Shirt by Children of the discordanceUsed Tshirt from chillweebShoes&Sunglasses by Model’s Own*Contact: 03-6438-9575 (Children of the discordance/STUDIO FABWORK) ▼Grian ChattenCoat by N.HOOLYWOOD×UNDERCOVER, Tshirt by Editor’s OwnPants by SOSHIOTSUKI, Shoes&Sunglasses by Model’s Own*Contact: info@the-matt.com (SOSHIOTSUKI/MATT.)▼Conor Deegan IIICardigan by doublet, Used Shirt from chillweebPants by N.HOOLYWOOD×WranglerShoes, Accessory by Model’s Own*Contact: 03-6812-9897 (doublet/ENKEL) hxcx2k3@gmail.com (chillweeb)▼Tom CollBlouson, Pants  by doublet, T-shirt by NukemeShoes by Model’s Own*Contact: nukeme.nu@gmail.com (Nukeme)「Fontaines D.C.」コナー・ディーガン3世に聞く10個の質問ーAsk Conor, question by questionー Q1. もし別の時代に生きられるとしたら、何年代のどの国がいいですか？　1990年代。芸術的、教養的に一つのピークを迎えていたように思う。そして今でもそれが高く評価されていますよね。 Q2. スタイリッシュだと思う人は？（身近な友人でも見知らぬ有名人でも）　リヴァー・フェニックス。※ホアキン・フェニックスの兄で、映画「スタンド・バイ・ミー」で注目を集めた。享年23歳。 Q3. 自分の考えに影響を与えた格言や詩や本、あるいは映画を教えてください。　ヴィム・ヴェンダース監督の映画「ベルリン・天使の詩」。 Q4. 今という時代をどのように捉えていますか？　もし、今という時代が混沌としていて問題があるとするのならば、それは人間の優しさと行き過ぎた統治との間に大きな格差があることだと思います。 Q5. 個人的なSNSとの向き合い方を教えてください。　ノーコメント。 Q6. 何をしている時が一番「安心」しますか？　ギターが身近にある時。 Q7. 自分のルーツと断言できる音楽は？　ゲス・フー （The Guess Who）の「Shakin' All Over」。 Q8. 生きてきた中で一番美味しかった食べ物は？　日本のお寿司。 Q9. 好きなスポーツと嫌いなスポーツを教えてください。　好きなのはランニング。嫌いなのはクリケット。 Q10. 一緒に仕事をして心から信頼できると思った人は？　プロデューサーのダン・キャリー。Photography：Kazuki IwabuchiStyling：Yosuke ShojiDirection＆Edit：Hiroaki Nagahata (STUDY Magazine)Management：Mina Jokoji、Asuka Furukata (FASHIONSNAP)Photographic Assistance：Joshua HeliusSpecial Thanks: Mark Robinson, Miho Miyakawa連載：すばらしき音楽家たちの肖像Vol.1：AURORA from NorwayVol.2：The xx Romy from EnglandVol.3：Fontaines D.C. from IrelandVol.4：Maisie Peters

UNDERCOVER

doublet

IRENISA

Children of the discordance

SOSHIOTSUKI

すばらしき音楽家たちの肖像　Vol.3：Fontaines D.C. from Ireland

ニットベスト■beautiful peopleTHE/ aロックニットザフレーミングリップス：4万9500円→2万9700円（40％OFF）アイテムの詳細・購入はこちら人気のニットアイテム  オープンカラーシャツ■ATELIER BETONTERRAZZOオープンカラーシャツ：3万5200円→2万1120円（40%OFF） アイテムの詳細・購入はこちら デニムシャツ■N.HOOLYWOOD×Wranglerデニムシャツ：3万1900円アイテムの詳細・購入はこちらN.ハリのコラボアイテム  ロングシャツ ■HATRAラップレースガウン：5万1700円→3万1020円（40％OFF）アイテムの詳細・購入はこちら人気のシャツアイテム  ニットフーディー■beautiful peopleコットンフェアアイルジャカードフーディ：4万9500円→2万9700円（40％OFF）アイテムの詳細・購入はこちらアノラック■N.HOOLYWOODフーデッドブルゾン：4万6200円→2万7720円（40％OFF） アイテムの詳細・購入はこちら ■N.HOOLYWOOD× Gramicciハーフパンツ：2万8600円→1万7160円（40%OFF） アイテムの詳細・購入はこちら人気のフーディーアイテム

HATRA

beautiful people

ATELIER BÉTON

一足先に秋気分、季節を先取りできるコスパ良しな春夏アイテムをチェック

　2022年春夏コレクションのテーマは「素敵な下書き」を意味する「SWEET ROUGH DRAFT」。絵であればより良くするための行為、手紙であればより気持ちを伝えようと試行錯誤する時間である「下書き」を「素敵なもの」だと捉え、今回のコレクションをシンヤコヅカにとって素敵な下書きにするという想いを込めて製作したという。　休日に自宅で映画「ショーシャンクの空に」を15年ぶりに見たという小塚は「デザイナーという職業は映画そのものをモチーフやテーマにするのではなく、映画を見て得た小さな感動やきっかけを最大限に誇張することをテーマにするべき」と感じたという。コレクション製作のスタートのアイデアとなったのは「青いインク漏れ」。友人のインスタグラムに投稿された写真を、ただなんとなく「可愛いな」と感じたことがきっかけで、その小さなきっかけを小塚なりの解釈で拡張したコレクションに仕上げたという。　ルックでは青いインク漏れを連想させる模様のつなぎや、青い鳥が描かれたニットなど青を使用したアイテムが目立った。前シーズンに引き続き人気の「ディッキーズ（Dickies）」をはじめ「ラングラー（Wrangler）」や老舗ワークウェアメーカー「寅壱」とのコラボアイテムも披露。過去に「リーバイス（Levi's®）」の「501®」など、誰もが知る永遠の定番をリサーチせずに製品化してきた「AS IT WAS」シリーズからは、具体的な定番アイテムではなく「ヒッピーの人」という抽象的なテーマをもとに、クレイジーパターンのジャケットなどを製作した。

SHINYA KOZUKA

シンヤコヅカが初のランウェイショー開催、表現したのはブランドにとっての「素敵な下書き」

特集一覧タグ「ラングラー」の記事一覧

特集一覧タグ「ラングラー」の
記事一覧