インサイド

　今回は、伊勢丹新宿店、阪急うめだ本店の化粧品バイヤーのおすすめアイテムを紹介します。プチギフトにぴったりな「予算1000円まで」、幅広いシーンに対応できる「予算1001円から1万円まで」、お世話になった大切な人に贈りたい「予算1万円以上」の予算別にピックアップ。コスメを知り尽くしたプロが選んだアイテムは？伊勢丹新宿店 ■選んだバイヤー三越伊勢丹第2MDグループ新宿化粧品商品部 化粧品 バイヤー吉田 広紀氏【予算：1000円まで】コスメデコルテ（DECORTÉ）　「忙しい部署に異動する同僚や後輩には、植物や果実のオイルと香りをとじこめた、『コスメデコルテ（DECORTÉ）』の『プリム ラテ』を、一度でたっぷり堪能できる乳液マスクがおすすめ。華やかさのあるフローラルハーバルの香りで、忙しい日常を忘れてリラックスしながらお手入れしてほしい」。■コスメデコルテ プリム ラテ マスク（16mL × 1枚入 税込495円）アールエムケー（RMK）　「ウォータープルーフタイプのメイクもすばやく落とせ、乾いた方でふきとることができ、メイクのリタッチに便利なコットンスティック。個包装タイプで、持ち運びにも〇。メイク好きな同僚や後輩に、気軽に渡せます」。■RMK コットンスティック＜クレンジング＞（30本入 税込550円）【予算：1001円から1万円まで】バイレード（BYREDO）　「高濃度のシアバター配合で、バターのようにリッチな質感で手の上で溶けるテクスチャー。すっきりとしたグリーンフローラルな香り、洗練されたシンプルなパッケージもおすすめ。おしゃれな友人、上司に贈りたい一品です」。■ハンドクリーム ラ テュ リップ（30mL 税込6050円）ジルスチュアート ビューティ（JILLSTUART Beauty）　「シャボン玉のような透明感あふれる発色とみずみずしいタッチのティントルージュ。01は、ピュアなピンクカラーで可愛らしいナチュラルメイクにもぴったり。かわいいものが好きな後輩に贈りたい。高校や大学の入学、卒業、就職祝いにもおすすめです」。■ジルスチュアート タイムレスグロウ ルージュティント 01 Strawberry lake（7g 税込3300円）アスレティア（athletia）　「ナチュラルな雰囲気の同僚や上司には、植物由来成分にこだわったナチュラル処方のリップ美容液を。とろりと蜜のように密着するオイルエッセンスで、ベルガモットやマジョラムの甘さの中に、ユーカリプタスやジュニパーベリーがすっきりと香るフレーバーもおすすめ」。■アスレティア リップオイルエッセンス（10g 税込3300円）【予算：1万円以上】ジョー マローン ロンドン（JO MALONE LONDON）　「ブラックベリーの酸味が弾けるような香りと、摘み取ったばかりの月桂樹の葉の爽やかさは、男女ともに好まれる香り。シンプルでスタイリッシュなデザインのディフューザーです。お世話になった上司や同僚へのギフトに」。■ブラックベリー ＆ ベイ セント サラウンド™️ ディフューザー（165mL 税込1万4850円）イトリン（ITRIM）　「とろっとやわらかなジュレベースに5種の天然植物スクラブを配合したゴマージュ。果肉と葉肉などの大きさと弾力の異なるソフトなスクラブが、汚れや古い角質を穏やかに取り除き、肌を整えてなめらかな肌に。スキンケアにこだわりのある友人、上司へのギフトに選びたいアイテムです」。■ITRIM エレメンタリー フェイシャルゴマージュ（100g 税込1万3200円）阪急うめだ本店 ■選んだバイヤー阪急阪神百貨店ビューティー営業統括部 化粧品商品部 バイヤー 大隅 かおり氏【予算：1000円まで】サボン（SABON）　「イスラエルの職人が丹精を込めて、一つひとつに香りを封じ込めたバスボール。水に触れると、シュワシュワと泡になって溶け出してトロリとしたお湯になり、至福のバスタイムを演出してくれます。ジェンダーレスで使える香りです。癒やしのバスタイムをプレゼントしたい人に」。■バスボール ムスク（税込715円）メルヴィータ（Melvita）　「心地よいフレッシュなローズの香りと豊かな泡立ちで、肌を優しく洗いあげてくれるオーガニックソープ。お手軽な価格なのに、選んだ人のこだわりを伝えられるアイテム。性別年代関係なく、せんべつのお返しなどたくさんの人に感謝を伝えたいシーンに」。■ビオソープ ローズ＆アカシアハニー ソープ（100g 税込880円）ハッチ（HACCI）　「100年以上続く老舗養蜂園がセレクトした高品質なはちみつを使用したシトラス＆ハニー風味の飲みやすい美容ドリンク。美意識の高い方や、大切なご予定のある方に。1本単位で購入できるので、ハッチのコラーゲンドリンク『ハニーコラーゲン』などと組み合わせてギフトにするのもおすすめ」。■ハニースノー（30mL 税込648円）【予算：1001円から1万円まで】イヴ・サンローラン・ボーテ（Yves Saint Laurent Beauté）　「使うほどふっくらとハリのあるぷるんとした唇へ導いてくれる、1日中リップパックできるリップ。ノーカラーシェードなので、単品でもベースやトップコートとしても使えます。年齢・性別問わず、色の好みがわからない方へのギフトにも」。■ルージュ ヴォリュプテ キャンディグレーズ 2 ヘルシー グロウ プランパー（税込4950円）ジバンシイ（GIVENCHY）　「肌に潤いと血色感をチャージし、メイク直しをするようにスキンケアができるポータブル クリーム。性別・年代を問わず美意識の高い方、いつまでもきれいでいて欲しい方へのギフトにおすすめです」。■スキン PFCT コンパクト クリーム（SPF15・PA＋）（12g 税込9680円）スナイデル ビューティ（SNIDEL BEAUTY）　「ナチュラルな香りを楽しみながら、さらさらとした指通りなめらかな髪に仕上がるヘアミスト。香水より軽やかに香りを楽しみたい方、ナチュラル志向の方へのギフトに」。■パフュームド ヘア ミスト イン ブルーム（税込3300円）【予算：1万円以上】クリスチャン ルブタン ビューティ（Christian Louboutin Beauty）　「大切な人に気分の上がるラグジュアリーなコスメをプレゼントしたいときにおすすめのフェイスパウダー。ルミナスマットな仕上がりが叶うマルチに使えるパウダーで、色選びも難しくなく、自分で買うには勇気のいる価格なので喜んでもらえそう」。■タンフェティッシュ ラプードル（レフィル 全2色 各税込6710円、ケース 同9680円）トム フォード ビューティ（TOM FORD BEAUTY）　「シェード毎に、シアー スパークル、サテン、シマー、マットが絶妙に配色され、見たままの鮮やかな発色と色持ちを叶えるアイカラー。色と質感の組み合わせやつけ方で、何通りものアイメイクを楽しむことができます。新社会人やメイク好きな方へのギフトに」。■アイ カラー クォード 4A ハネムーン（税込1万2650円）アルマーニ ビューティ（ARMANI beauty）　「アルマーニ氏が親しい友人へのギフトとして作ったプライベート コレクションから始まった『アルマーニ プリヴェ』。その中でも人気の5つの香りが入った、気分に合わせて使い分けられるミニサイズのフレグランスセット。花々と緑のブレンドによる爽やかさとみずみずしさのラグジュアリーな香りが揃います。大切な方へのギフトに」。■アルマーニ プリヴェ セット（数量限定品 7.5mL×5種 税込2万900円）・ピヴォワンヌ スジョ・ローズ ミラノ・ジャスミン クサモノ・ユーロン・ベチバー

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百貨店化粧品バイヤーに聞く　「春ギフト」におすすめコスメ16選

　元々は「ファッションデザイナー」が基本の呼び名でした。1980年代までは文字通り、「ファッションアイテムをデザインする人」であり、主に期待されていた仕事は「デザイン」。90年代までにクリエイティブディレクターという呼び名そのものは登場していましたが、意味合いとしては旧来のデザイナーと大きな違いはなかったようです。　この肩書きに特別な重みを与えたのは、94年に「グッチ」のクリエイティブディレクターに就いたトム・フォード（Tom Ford）氏です。フォード氏は当時、厳しい状況に合った「グッチ」を立て直した手腕で知られています。この再建劇を成功させるにあたって、フォード氏はマーケティングや広告を含む、全般的なブランド事業を一手に引き受けました。　それまでの職人的デザイナーは、主にアトリエで働き、業務の守備範囲は商品そのものとショー演出程度に限られていました。もちろん、自らの名前を冠したオーナーデザイナーは経営全般にタッチしていましたが、重心はあくまでもクリエイション。「ブランドの運営」と「デザインの現場」には、いくらか距離感がありました。とりわけ、外部から雇われたデザイナーは権限がデザイン現場に限られがちでした。　しかし、フォード氏はブランドのイメージ戦略までをひっくるめて見直す権限を認められ、「グッチ」のラグジュアリー路線を主導。デザイン面ではそれまでよりもぐっと大人っぽく、適度にセクシーな女性像を打ち出しました。ブランドイメージを損なっていたライセンス事業を打ち切り、ラグジュアリー志向に舵を切って「グッチ」を現在の道に導きました。　この成功以降、有能なデザイナーに同様の働きを期待する流れが強まり、クリエイティブディレクターという肩書きが広まっていきました。現在の主要ブランドを見ても、「ジバンシィ（GIVENCHY）」「プラダ（PRADA）」「ロエベ（LOEWE）」など、多くのブランドで、クリエイティブディレクターの呼称が選ばれています。　一方、アーティスティックディレクターと名乗っているのは、「バレンシアガ（BALENCIAGA）」のデムナ・ヴァザリア（Demna Gvasalia）氏や、「ディオール（DIOR）」のマリア・グラツィア・キウリ（Maria Grazia Chiuri）氏、「シャネル（CHANEL）のヴィルジニー・ヴィアール（Virginie Viard）氏など。「シャネル」では前任者の故・カール・ラガーフェルド（Karl Lagerfeld）氏もアーティスティックディレクターという肩書きでした。　クリエイティブディレクターとアーティスティックディレクターのどちらを選ぶかは、本人の意向やブランド側の事情などで判断が分かれるようです。例えば、「ジバンシィ」では現在デザインチームを率いているマシュー・ウィリアムズ（Matthew Williams）はクリエイティブディレクターの表記が使われていますが、前任者のクレア・ワイト・ケラー（Clare Waight Keller）氏はアーティスティックディレクターと名乗っていました。クリエイティブディレクターという呼び方が当たり前になる中、同じイメージでくくられたくないという意識が働いたのかもしれません。　本人側の傾向を読み解くと、職人気質のデザイナーはアーティスティックディレクターを好むようにも見えます。例を挙げれば、「ランバン（LANVIN）」の復活を支えたアルベール・エルバス（Alber Elbaz）氏と、ユニクロと組んで「ユニクロ ユー（Uniqlo U）」を手がけているクリストフ・ルメール（Christophe Lemaire）氏の肩書きはいずれもアーティスティックディレクターです。フォード氏がそうだったように、クリエイティブディレクターにはビジネス面、とりわけマーケティングでの貢献が期待されます。クリエーションに集中したいタイプのデザイナーにとっては、あえてアーティスティックディレクターと名乗ることによって、自分の望む立ち位置を示す意味合いがあるようにも感じられます。　クリエイティブディレクター以上に経営全般を取り仕切るイメージの肩書きとして「チーフ・クリエイティブ・オフィサー（CCO）」があります。17年間にわたって「バーバリー（BURBERRY）」を支えたクリストファー・ベイリー（Christopher Bailey）氏の役職として、広く知られるようになりました。他にも「マイケル・コース コレクション（Michael Kors Collection）」のマイケル・コース（Michael Kors）氏が名乗っています。　時代の変化を映すかのように、呼び名が変わってきたファッションデザイナーの肩書きですが、「クリエイティブディレクター全盛時代」がずっと続くわけでもなさそうです。ファッションとの向き合い方が様変わりする中、従来型のビジネス手法やトレンド提案では通用しない状況を迎えつつあります。デザイナーの役割が変われば、それにふさわしく、呼称も変わる可能性があるでしょう。　「グッチ」の復活を実現したフォード氏のような次の成功者が現れれば、別の呼び名が出現することもありそうです。例えばファッションと消費者運動、意識変革などを組み合わせたオピニオンリーダーが登場したら、きっとクリエイティブディレクターの枠には収まらないはず。ビジネスのありようを書き換える取り組みも広がっている中、ファッションの今後を考えるうえでも「次の肩書きと役割」の出現に注目していきたいところです。

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