インサイド

編集K→普段は国内外のブランドやコレクションを担当する女性編集者。「マメ クロゴウチ」はデビューから見ているブランドの一つ。くるみボタンが好物。編集N→ユニクロとアップルの動向は常にチェックしている女性編集者。「ビックロ」によく出没する。1.ワイヤレスブラ（プランジ）／エアリズムウルトラ シームレスショーツK："マメクロ"こと「Uniqlo and Mame Kurogouchi」、いよいよ発売が迫ってきましたね。N：Kさんはよく本家のマメ クロゴウチの服を着ていますけど、コラボは驚きましたか？K：それはもう。飛び上がりました（笑）。N：ですよね。ユニクロが日本人デザイナーを起用したコラボは、2012年に登場した「アンダーカバー（UNDERCOVER）」とのコレクション「UU（ユニクロ アンダーカバー）」以来です。K：インナーコレクションでは2019年にアレキサンダー・ワン（Alexander Wang）とのコラボがありましたけど、実はあれも買って愛用しているんです。マメはまた全然異なるテイストのブランドなので、実物を触るのが楽しみ。N：では早速、試着レビューにいってみましょう！まずは代表的なワイヤレスブラから。左右のカップを繋ぐセンターゴアが低く作られている"プランジブラ"というタイプです。※モデル身長：172cmK：これは早くも名品の登場じゃないでしょうか。うっすらとサテンのような艶があって上品です。ホックや金具が金色で統一されているのも良いですね。N：通常ラインでは使っていない素材だそうです。ストラップやバックベルトが2分の1ほどに細くなりホックも1列なので（XL以上は2列）、通常のワイヤレスブラより華奢な印象。カップ部分も通常より軽めに作られているそうです。K：カップの形も通常ラインと違うようですね。デコルテが大きく空いているけどカップは結構しっかりしています。胸の谷間が自然な見え方になる感じ。サイズ感とホールド感は通常のワイヤレスブラとほぼ変わらず、程よく伸縮するので締め付けは感じません。着心地良いです。N：細かい特徴ですがバックベルトが袋縫いになっています。ユニクロのワイヤレスブラを長く愛用していると、ここの部分が伸びたりほつれたりしてくるんですよね。それが改善されそう。K：今回は試着していないんですけど、セットアップになるショーツもユニクロには無かった華奢なデザインですね。N：ユニクロでサイドストリングのショーツは珍しいです。それから、通常ラインのシームレスショーツは断ち切りですが、こちらはボンディング仕様になっています。K：裏側にパイピングを当てたような始末なんですね。なので薄手だけどしっかりしていて、伸縮性は思ったほど高くないかも。このブラウン調のカラー展開ならトーンに統一性があって、上下違うカラーで組み合わせても良さそう。N：特に、土のようなチョコレートのようなダークブラウンの色合いが綺麗ですね。お値段はユニクロの通常タイプと変わりません。ブラが1990円、ショーツが590円。K：買いですね（笑）。2.ワイヤレスブラ（リラックス・エアリズムコットン）／エアリズムコットンショーツ（ヒップハンガー）N：同じくワイヤレスブラですが、こちらはリラックスタイプです。K：ホック無しで頭からかぶる形ですね。素材の光沢感は少なめ。デザインのポイントはやっぱり、この谷間の紐。N：左右のカップを繋いでいる細い紐ですね。K ：マメの服にも見られるディテールで、この紐の隙間に心をくすぐられるんですよね。デコルテを縁取るカーブと相まって、ひと目でマメとわかるデザインになっています。N：服からブラが見えても違和感なさそうなデザインですね。背中の深いカーブも綺麗です。カップが先ほどのプランジブラより薄いようですが、着心地はどうでしょう。K：かなり軽い着用感ですね。先ほどのブラよりも、さらにストレスフリー。胸を優しく覆ってくれている感覚というか。より自然なバストのシルエットです。N：表がコットン調で裏がエアリズム素材という、エアリズムコットンを使用しています。エアリズムコットンといえば、昨年夏はユニクロ ユーのエアリズムコットンTシャツがかなり人気だったとか。K：このブラとセットで着られるショーツも同じ素材ですね。肌に当たる部分がサラサラしてる。ヒップハンガータイプで、肌を包む面積が大きめなので安心感があります。N：細いパイピングとステッチで縁取りされている仕様も、先ほどのサイドストリングのショーツと違いますね。そしてこちらも、お値段はブラが1990円、ショーツが590円。3.ワイヤレスブラ（リラックス・メッシュ）／メッシュ ショーツ（ジャストウェスト）K：このメッシュを使ったブラのデザインは、かなり気になっていました。N：ユニクロにはなかなか無いデザインですよね。形は先ほどの「ワイヤレスブラ（リラックス・エアリズムコットン）」と同型。エアリズムは使われていませんが、メッシュなので涼しげです。K：バックスタイルは全てメッシュなんですね。これだけ透けているのにいやらしさがないって、すごくないですか？N：デザインがミニマルだからですかね。スタイリッシュな透け感。そしてショーツがちょっと驚いたんですが、バックスタイルが全メッシュ。K：でも股上が深くてお尻全体を包む感じなので、セクシーになり過ぎない絶妙なバランス。今回のコレクションの中でも、このブラとショーツはファッション性の高さを感じました。N：それでいてお値段変わらずに、ブラが1990円、ショーツが590円。K：変わらないんですね（笑）。4.エアリズムプランジブラキャミソールK：本命の登場です。N：ユニクロのブラトップ系は人気ですからね。「エアリズムシームレスVネックブラキャミソール」という既存商品があって、これはそのマメバージョンといったところかなと思います。K：カップの部分は「ワイヤレスブラ（プランジ）」と同様のシルエットでホールド感があります。ボディ部分は肌にぴったりしすぎず、裾にかけて程よいゆとり。肩紐の細さと、やっぱりこの深い谷間のカットがポイントですね。N：あと、ボディの部分がAライン気味に少し広がっていて、裾がラウンドしているデザインも既存には無かったと思います。K：実は今日、買ったばかりの「マメ クロゴウチ ベーシックス（Mame Kurogouchi Basics）」のブラウスを持ってきたんですよ。N：おお、マメの新コレクションですね。K：マメはこういったデコルテが深めの服が多いので、このインナーのデザインはぴったりだと思います。ブランドの方と話したら、このユニクロコラボのカッティングは、かなり時間をかけてミリ単位で調整したそうで。N：なるほど、確かに合いますね。そして、なんとこれブラと同じ値段の1990円です。K：買います（笑）。5.エアリズムプランジブラスリップN：「エアリズムプランジブラキャミソール」のスリップバージョンです。K：シルエットは、ブラ部分のみフィットしていて、その下はすっきりとしたAライン。これこそマメのドレスに合いそう。深いVネックやデコルテの空いたワンピース、スカートを履く時のインナーにも良さそうです。N：プランジブラやブラキャミと同じ、エアリズム素材です。公式スタイリングでは、ノースリーブTシャツの下から出してレイヤード風に着ていますね。K：確かに下着っぽ過ぎない艶感なので、こういう着方もありなんですね。透ける素材の服のインナーとしても着られそう。ブラもキャミもそうでしたが、今回の「下着と服の垣根を軽やかに越える」というコンセプトが表れていますね。N：価格は2990円で、インナーではこれが最高値になります。6.エアリズムコットンブラキャミソールN：エアリズムコットンを使用したカップ付きのキャミソールです。K：カップが柔らかく、リラックスした着心地で快適です。ホールド感は少なめで、バストラインはゆるやか。ネックが直線で、ボディのシルエットもストレートに近くてすっきりとしています。N：エアリズムコットンで下着感が薄いので、これ一枚でも過ごせそうですね。インナーで唯一、ホワイトのカラーがあります。ジャケットのインナーとか、軽くシャツやカーディガンを羽織るスタイルにも使えそう。K：ネックの位置が高いフロントとは対照的なバックスタイルがいいなと思いました。細いストラップに金色の金具。背中は大きく空いていて、中央のみカーブを描いているんですよね。ちょっとした部分までデザインされています。N：インナーではこのタイプが最もサイズ展開が幅広く、XSから3XLまで7サイズ。ユニクロならではですね。通常ラインのブラキャミソールと同じ、1990円です。まとめN：インナーは全部で9型でした。いかがでしたか？K：かなり完成度が高かったですね。実際に身に着けてみて、今回のコラボがインナーにフォーカスしているという部分に納得しました。N：どんな部分ですか？K：女性を自由に開放的に、内側から輝かせる、といったマメのコンセプトにぴったりだなと。N：そこにユニクロの素材と技術が融合したということですね。コストパフォーマンスの高さはコラボならでは。K：今回限りではなくて、定番アイテムとして残して欲しいです（笑）。

UNIQLO

Mame Kurogouchi

Fashion

【最速試着レビュー】ユニクロ×マメ クロゴウチの全コラボアイテムを徹底チェック＜インナー編＞

デザイナーは三宅デザイン事務所出身　デザイナーの黒河内真衣子は1985年長野県出身。2005年に文化服装学院在学中にJEUNES CREATEURS DE MODE 2005 日本代表となりパリ本選にて各国最優秀賞を受賞し、2006年には三宅デザイン事務所に入社。A-POCの企画として様々なプロジェクトに携わったほか、イッセイミヤケのパリコレクションの企画やデザインを担当しました。その後、3年半働いた三宅デザイン事務所を離れ、25歳で独立。2010年に黒河内デザイン事務所を設立し、自身のブランド「マメ（mame）」を立ち上げました。2014年には毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞し、表彰式で初のランウェイショーを開催。2016年には「マメ（mame）」からデザイナー黒河内真衣子の名字を加えた「Mame Kurogouchi」にブランド名とロゴを変更しています。【インタビュー】デビュー3年「mame」黒河内真衣子のルーツとデザインコレクションはパリで発表　2014年9月にパリで初めて単独の展示会を実施。2017年に東京都がサポートする「FASHION PRIZE OF TOKYO」を受賞し、その支援のもと2018-19年秋冬コレクションからパリで2シーズンにわたりプレゼンテーション形式で発表しました。翌2019年秋冬コレクションは単独でプレゼンテーションを実施し、2020年春夏パリファッションウィークで公式スケジュール入り。パリで初のランウェイショーを開催し、その後もパリコレで新作を発表し続けています。女性らしいカッティングと繊細なデザイン　ストーリーや日記、黒河内が日本各地で感じたことなどをデザインに落とし込み、繊細な素材と女性らしいカッティングが特徴です。特にデコルテを美しく見せる曲線ラインがシグネチャーのひとつ。草花などをモチーフにした刺繍やレース、職人の手作業による装飾といった、丁寧な仕立てで長く大切に着られる服作りを追求しています。アイコンアイテムのひとつであるポリ塩化ビニール製のバッグのほか、エレガントなシューズやアクセサリーも展開しています。最近では「大豆田とわ子と三人の元夫」で松たか子演じる主人公が劇中で度々「マメ クロウゴウチ」のアイテムを身に着けていたことが話題に。過去にはトッズや荒木経惟とのコラボも　「シハラ（shihara）」や「水沢ダウン」、写真家の小浪次郎、荒木経惟など、これまで様々なブランドやクリエイターと協業。2020年3月には、「トッズ（TOD’S）」のプロジェクト「トッズ ファクトリー（TOD’S FACTORY）」の第3弾デザイナーに抜擢され、コラボコレクションを発売しました。ブランド設立10周年　初の直営店、展覧会、新コレクション始動...　2020年に10周年を迎えたマメは、昨年から今年にかけて多岐にわたるプロジェクトに取り組んでいます。昨年3月には世田谷区羽根木エリアにブランド初の直営店「Mame Kurogouchi Hanegi」を出店。　今年6月からは長野県立美術館で、10年間の創作プロセスを紹介する展覧会「テン マメ クロゴウチ（10 Mame Kurogouchi）」を開催。同館の新しいスタッフユニフォームのデザインも担当しました。　また、洗練された素材と極限まで削ぎ落としたシンプルなデザインによる新たなコンセプトのコレクション「マメ クロゴウチ ベーシックス（Mame Kurogouchi Basics）」を発表。第1弾「Collection 01」は、6月からマメ クロゴウチの直営店やオンラインストア、伊勢丹新宿店、三越伊勢丹オンラインで販売を予定しています。ユニクロとのコラボを発表　ユニクロがインナーコレクションでデザイナーと協業するのは、2019年のアレキサンダー・ワン（Alexander Wang）以来。日本デザイナーとしては大抜擢となりました。Uniqlo and Mame Kurogouchiは「下着と服の境界線をボーダレスに」をテーマに、インナーウェアにフォーカスした全18型を発表。エアリズムや3Dニットをはじめとしたユニクロの技術と機能性に、マメ クロゴウチを象徴する曲線的なカッティングを掛け合わせたアイテムを製作しました。黒、白、ベージュ、ブラウンといった様々なスキントーンに合うベーシックカラーで、6月18日に全国の店舗で発売されます。

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