UPDATE
2021年1月10日(日)から通常販売開始予定。詳しくは、公式インスタグラムを参照。
「女性の強い部分を引き出すために寄り添いたい。その先で、あなた自身でその強さを引き出せるようになって」ー。ラブリこと白濱イズミのビューティーブランド「イカウ(ikaw)」が、10月1日の今日デビューした。白濱のルーツでもあるフィリピン語で「あなた」を意味するイカウのブランドコンセプトは「いつどんな時でもあなたに寄り添う」。第1弾として、最もバランスがいいとされる22歳の肌に着目したスキンケアオイルを18時から数量限定発売する。2020年5月に女児を出産した白濱。女性から母親になる一連の流れの中で作られたイカウ誕生に込められた「言葉」と「女性」への想いを聞いた。
白濱イズミ
ラブリとして雑誌、TV、ラジオ、広告などメディアで活動する一方で近年では自身の内側から生まれる「言葉」を軸とした作品を発表。詩や朗読、執筆、音楽、など様々な展示方法で活動している。2018年に青山spiralで行われた初個展では詩作品を発表し、2019年2度目となる個展「デジタルと私との関係、私はどうやら数字らしい展」を開催した。私生活では2019年に映像作家 米倉強太と結婚。2020年5月には第1子となる女児を出産した。
公式インスタグラム
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ー白濱さんは、言葉の表現において「白濱イズミ」の名前で活動する一方、「ラブリ」という名前も持っています。
言葉を主軸とした表現活動を行いたい、という気持ちは前々からあったのですが、「ラブリ」というフィルターを通してしまうと「芸能人のラブリ」が表現したい言葉よりも前に出てしまい、深度のある言葉を表現してもカジュアルに捉えられてしまう感覚がありました。そこで自分自身の内側から出てくる言葉は、本名である「白濱イズミ」名義で発信していくことにしたんです。どちらも私ですが、名前を変えスタンスを表明することで、伝えたい言葉は以前よりも相手に届きやすくなった気がします。
ー「イカウ」を立ち上げた経緯を教えてください。
「言葉」には限界があるな、と思ったんです。文章を読むのが苦手な人もいれば、得意な人もいる。写真や音楽を受け取るのが上手い人もいれば、さっぱりわからないという人もいる。言葉に対して苦手意識を持っている人たちに対して、「どうやったら伝えることができるのか」を考えた時、自分の手で実際に触れることができ、万人の生活に組み込まれている「美容」は相性がいいかもと考えたんです。
言葉は「その人自身の言葉」にならないと結局その人のためにならなくて、瞬間的なものでしかない。その人の日常になって初めて、その人オリジナルのものになると思うんです。誰かの日常にイカウのコンセプトや考え方が寄り添うことは、「その人自身の言葉作り」の助けになるかもしれない。言葉のハードルを美容という力を借りて下げることで、言葉への苦手意識を持っている人にも届けられればと思い、立ち上げに至りました。
ーイカウが美容ブランドとして目指したものはなんですか?
「触れることのできるスキンケア」を目指して作りました。「触れる」というのは、自分自身の肌はもちろん、心の変化に対してもです。心の変化を敏感に感じられるようになれば、日常の中で目に入るものや、出来事に対して受け取り方も変わるかな、と。
ースキンケアと心の関係性とはどういう意味でしょうか。
例えば、肌の調子がいいと気分が良くなると思うんです。逆も然りで、肌が荒れていたりコンプレックスがあると、その人自身にしかわからない消極的な気持ちに苛まれるはず。スキンケアを通して肌質が改善されることで気持ちに余裕ができれば、無関心だったものに関心を持てるようになったりするかもしれない。心にできた余白に、今まで受け止めきれなかった素敵なものを詰め込めば、結果的に心が穏やかになって心の変化が感じやすいと思うんです。
ー「イカウ」は白濱さんのルーツでもあるフィリピン語で「あなた」を意味します。
自分の中のシソーラスとして「あなたと私」がありました。なのでフィリピン語で「私」を意味する「アコ」も考えたんですが、「あなたに向けて作りたい」と思い、イカウという名前にしました。「あなたの中にいるあなたを、あなた自身が愛してあげる」というフレーズも同時に出てきましたね。
私自身、イカウに対して自分が作ったものだけど客観的に見ている部分があります。主観的になりすぎると可愛がりすぎて、可愛がりすぎると周りが見えなくなってしまう。自分の商品に酔ってしまうと他者は入り混み辛く、お客様が二の次になりかねません。私たちはあくまで作る側であって、使うのはお客様。なので、「あなた」にイカウを託してあげた方が個人的には素敵だなと思ったんです。
ーイカウの開発はいつ頃から?
イカウを作り始めたのは1年くらい前。妊娠中もずっと作っていたので、1人の女性から母親になる「間」の時間と共にイカウは生まれました。
妊娠中は、香りに敏感になるんです。なので香りに対して繊細な感覚で選ぶことができました。知的な女性を想像して調合したので、濃すぎず、でも印象ある香りになったかな、と。香りはあくまで具体例ですが、女性から母になる一連の流れというものがイカウには色濃く影響していると思います。
ーブランドのコンセプトムービーは私生活のパートナーでもある米倉強太さんが監督を務めています。
とても自然な流れでお願いしました。イカウというブランドが身体だとしたら、彼が服を着せてくれるような感覚で。
お互いに表現者で自分自身の意見もしっかりあるので、「衝突するかも」と不安に思う時もあります。でも同時に私にとって委ねられる場所でもあるので、今回は私に足りない部分を補ってもらいました。一緒に仕事をして、「信頼している部分はここだな」と改めて見つけられたことは私にとっても、イカウにとってもプラスに働いたと思います。
ー商品の映り込みより、草木や水面などを多く写したヴィジュアルが印象的でした。
撮影された写真は「あなたが普段見ているもの」というのを表していて、商品が写っていなくても「あなた」というものが存在しているようにディレクションしました。イカウは持続的なブランドだと思っていますし、自分が世の中に出したものは意味のある存在にしてあげたかった。だからこそビューティーブランドの概念を超えた見せ方にしてあげたい、という気持ちがありました。
ヴィジュアルは商品撮影をしたことがないフラットに見てくれる人がいいなと思って、友人の嶌村吉祥丸さんにお願いしました。商品撮影をしたことがある人は、うまく見せようとしたりいい意味でも悪い意味でも「ビューティー」ぽくなってしまうと思ったので。
Image by: ikaw
ーイカウのスキンケアオイル開発にあたり、こだわったところは?
成分はもちろんなのですが、質感を大事にしました。私自身があんまりオイルが好きじゃなかったんです。というのも、オイルを付けたあと、すぐにボールペンやパソコンを使って作業をしたい時、ベタつくのが苦手で。なので、いろいろな使い方ができるけどベタつかないテクスチャーにこだわりました。
ー白濱さん、おすすめの使い方は?
一番はブースター代わりに。ワンプッシュ肌に馴染ませてから化粧水やパックを使用したりと、水分を保つために使って欲しいです。他にも首などのマッサージや、ハンドクリーム、お尻やデリケートゾーンのケア、妊婦の方は妊娠線予防のマッサージにも使っていただけます。
ー今後発売を予定しているアイテムはありますか?
化粧水を制作中です。今回発売したオイルと全く違うものを作ろうとは思っておらず、オイルを配合した二層式にしてテクスチャーも立体感のあるものに仕上げるつもりです。併せて「耳で聴くイカウ」として、商品がひとつ出る度に音楽を1曲ずつ発表していく予定で、イカウを写真作品として見て、耳で聞いて、香りを感じて、肌につけるまでをセットにして「あなた」にお渡しできたらいいなと思っています。
ー最後に、イカウを手に取る「あなた」に向けてメッセージを。
女性は「問いかけ続ける」生き物だと思うんです。その問いかけのベースには「強さ」がある。その強さを自分自身で引き出せるか否かが重要なんですよね。強さは引き出せば引き出すほど、引き出し易くなる気がしています。イカウは女性の強い部分を引き出すために寄り添いたい。寄り添った先で、あなた自身でその強さを引き出せるようになってくれたらいいな、と。
言葉での表現活動でもそうなのですが、私はあくまで通過点でいたい。それはイカウにも反映されています。イカウは結果ではなくあくまできっかけ。イカウを手に取ってくださったあなた自身のものにして、そこからのストーリーはあなた自身で作って欲しいです。
ビューティーは本来は「美容」という一括りかもしれません。でも、遠くでは社会とも繋がっているものだと思います。あなたに心の余白ができれば、あなた自身の生活が変わり、見えている世界も変わる。そんな変わったあなたの隣にいる誰かの世界も変わりうる。そんな変化の連鎖はきっと、社会にとっていいことだと思うんです。
(聞き手:古堅明日香)
■ikaw スキンケアオイル
発売日:2020年10月1日(木)18:00〜 ※売り切れ次第終了 ※次回販売予定日 2020年12月7日(月)
価格:6270円(税込)
容量:60ml
成分:サラソウジュ種子油、(ホホバ/マカデミア種子油)エステルズ、ウチワサボテン、スクワレン、コメヌカ油、ゴマ種子油、 マカダミアナッツ脂肪酸フィトステリル、フィトステローズ、トコフェロール、シンクロペンタシロキサン、ジメチコン、 イソナノナン酸イソノニル、香料
公式サイト
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