goro's
Image by: FASHIONSNAP
1990年代から絶大な人気を誇り「原宿の伝説」とも言える「ゴローズ(goro's)」。高橋吾郎氏が創業したアクセサリーブランドで、店舗前にできる行列は原宿のお馴染みの光景となっています。今回は、そんなゴローズについての基礎知識を真贋鑑定サービス 「フェイクバスターズ」の鑑定士に協力してもらい座談会形式でお届け。連載第1弾となる今回は、ブランドの歴史と創業者の高橋氏について紹介します。
フェイクバスターズ
偽造品が多く存在するNIKEやSupreme、THE NORTH FACE、BALENCIAGA、CHROME HEARTS、goro’sなど数多くのブランドを対象とした真贋鑑定サービス。「スニーカーダンク」「ラクマ」「BRING」など数多くの企業と業務提携し、月間40,000件以上の鑑定依頼に対応している。鑑定士の安全を考慮して顔出しは行っておらず、goro’sの鑑定では信頼性を最大限担保するため、郵送による依頼のみに対応している。
■座談会メンバー
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ゴローズに興味はあるけど分からないことだらけで......。そもそも創業者の高橋吾郎さんはどんな人なんですか?
ゴローズ初心者C
ゴローズ好き鑑定士A
高橋吾郎さんは1939年6月29日に6人兄弟の末っ子として生まれました。幼少期の頃からインディアンに憧れていたとか。
ゴローズ好き鑑定士B
高校生の頃、臨海学校に参加した際にアメリカ人の進駐兵と出会い、進駐兵からレザークラフトを学んだんですよね。
ゴローズ好き鑑定士A
そうそう。高校卒業後も独学で学び続けて、バッグやベルトの革製品の販売をスタート。そして、27歳の頃に青山にショップをオープンします。
ゴローズ好き鑑定士B
その後、自身が作ったアクセサリーを身につけてアリゾナを訪れた際に、男性から「そのアクセサリーはどこで買えるか」と話しかけられたことがシルバーアクセサリーを本格的に製作するきっかけになったとか。
最初からシルバーアクセサリーを専門で作っていたわけではなかったんですね。どうして男性との出会いがシルバーアクセサリー製作のきっかけになったんですか?
ゴローズ初心者C
ゴローズ好き鑑定士A
吾郎さんはその男性と友人になり、ネイティブ・アメリカンのラコタ族が使う銀細工の加工方法を教わったんです。また、これをきっかけに「スウェットロッジ」という重要な儀式を受けることになりました。
ゴローズ好き鑑定士B
「スウェットロッジ」とは直訳で「汗をかく小屋」という意味で、サウナのような状態にした半球形のドームの中に入り、自分と対話するネイティブ・アメリカンの儀式のことですね。
ゴローズ好き鑑定士A
さらに2年後、35歳になった吾郎さんは過酷を極めると言われている「サンダンスの試験」を受けることになります。
ゴローズ好き鑑定士B
4日間食べ物、飲み物を口にすることを禁止され、眠ることも許されない状況で、ドラムの音と一緒に大地を踏み鳴らし木の周りを回り続ける試練ですね。非常に厳しく、多くの人が挫折してしまうんだとか。
途方もなさすぎてどれだけ過酷なのか想像もできないですね......。
ゴローズ初心者C
ゴローズ好き鑑定士A
最終日には鷲の爪を胸に引っ掛け、自分の力でそれを引きちぎる「ピアッシング」と呼ばれる試練をクリア。メディスンマンと呼ばれるネイティブ・アメリカンの指導者から日本人で初めて「イエローイーグル」というインディアンネームを授かりました。
ゴローズ好き鑑定士B
吾郎さんはこの「イエローイーグル」というインディアンネームに誇りを持っていたんですよね。
ゴローズ好き鑑定士A
このような体験を経て、帰国後には拠点を青山からファッションの聖地 原宿に移します。1990年代前半には製作が間に合わないほどオーダーが殺到し、一躍シルバーアクセサリー界での地位を不動のものにしました。
Image by: FASHIONSNAP
アメリカでの貴重な経験が、吾郎さんの職人としての人生に大きな影響を与えたんですね。一体どんな人だったんでしょうか?
ゴローズ初心者C
ゴローズ好き鑑定士B
吾郎さんを知っている人は皆口を揃えて「ここまで真っすぐでピュアな人は見たことがない」と言うらしいですね。原宿店ができた頃に、愛車のハーレーダビッドソンにまたがって犬を乗せて走っていた天真爛漫な姿は、今でもファンの心に焼き付いているそう。
ゴローズ好き鑑定士A
吾郎さんの人柄が伺えるこんな言葉があります。「僕はね、なんでも自分で作るのが好きなの。僕の作ったものを身に着けた人が旅をすれば僕も一緒に旅をする。それが一番嬉しい」。
確かに、吾郎さんのピュアな人柄が伝わってくる言葉ですね。
ゴローズ初心者C
ゴローズ好き鑑定士B
その職人魂も有名ですよね。利き腕である右腕が機能しないほどの大怪我を負った時も、右腕にトンカチを固定してアクセサリーの製作を続けたという逸話があります。
ゴローズ好き鑑定士A
アクセサリーの魅力はもちろんですが、愛される人柄と「好きこそ物の上手なれ」を全身で体現する生き様が多くの人の心を掴んだのかもしれませんね。
ゴローズ好き鑑定士B
芸能界でもゴローズブームの火付け役とされる木村拓哉さんをはじめとして、藤原ヒロシさん、金子賢さん、登坂広臣さん、海外では世界3大ギタリストの1人とも言われるエリック・クラプトンさんなど愛用者が多いですよね。
一部かもしれませんが、ブランドの魅力について知ることができました。僕もゴローズのアクセサリーを身につけたいです!
ゴローズ初心者C
ゴローズ好き鑑定士A
ただ、購入したいと思ってもゴローズは大量生産をしておらず、店舗に多くの品物が常備されている訳でもないので欲しいものを購入できるかは時の運。特にフェザーのアイテムに関しては「ONE DAY, ONE FEATHER」(1度の買い物でフェザーは1点のみ)とあるように購入が制限されているんです。
ゴローズ好き鑑定士B
入店時に並ぶ必要もあるので初めての人はきちんとリサーチしておくのが良いかもしれませんね。
勉強になりました!次回はゴローズへの入店方法について詳しく教えてください。
ゴローズ初心者C
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