2024年より継続して展開している「ザ・リラクス（THE RERACS）」と「1LDK」、「F/STORE」によるコラボコレクション。第三弾となる本コレクションでは、ファーストシーズンでは即完売となったCPOシャツとグルカパンツに加え、新たに半袖シャツがラインナップし、よりパワーアップして登場します。3月29日（土）の発売に際し、アイテムをより深く理解すべく、デザイン・シルエット / 生地 / 別注ポイントの3つの要素に分けて徹底解説。今回は「ザ・リラクス」を語るうえで外すことができない定番アイテムであるグルカパンツにフォーカスしてご紹介します。
デザイン・シルエット
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イギリス軍のグルカパンツをモチーフにブランドらしくモダナイズしたデザインが目を惹く「ザ・リラクス」のシグネチャーアイテム。グルカパンツからインスピレーションを受けたアイテムは数多くありますが、ただの模倣ではなく、さらにそれらとは一線を画し、ブランドの定番として人気を集め続けているのは完成されたシルエットに秘密があります。ベルトで絞るウエストに対して通常よりもダイナミックに設計されたヒップ寸を採用することで、ももにかけて広がるような迫力のあるバレル型のシェイプを作り出したグルカパンツ。不恰好に聞こえるイレギュラーなサイズ設計ですが、これをタックの絶妙な配置とバランス、脇のカーブや後ろのダーツ、股ぐりで調整することで、どんな体型の人にもフィットする万能なシルエットへと昇華しています。腰回りにはゆとりがあり足元にかけて徐々にテーパードするシルエットは、ボリューミーなスニーカーだけではなく、サンダルやフラットシューズなど合わせるアイテムを選ばず穿きこなせる優れもの。ハイウエストで穿くことを前提にタックの分量を深く取り、キュロットやスカートに近い形のパターン設計を採用することで、全体で見た時に綺麗なシルエットを構築しています。
この完成されたシルエットを際立たせるように、デザイン自体は至ってシンプルな仕上がり。グルカパンツの象徴的なディテールであるウエストベルトはそのままに、モチーフには存在しないバックポケットや動きやすさを担保するインタックなど、使い勝手という点において配慮がなされたデザインが特徴です。
生地
「この生地が無かったら、グルカパンツを作ることが出来なかった」とデザイナーが語るほど、このアイテムにおいて重要な役割を果たす特別な生地。それは毛織物の産地である岐阜県津島地区で作られたウールギャバジンです。生地開発からクリエイションがスタートすることも多い「ザ・リラクス」ですが、「この生地だけは絶対に作ることができない」とデザイナーが賞賛するほどの高い独自性と完成度を誇る、世界最高峰の生地なんだとか。その秘密は含浸という工程にあり、コートやスーツなどに使用されることが多いトラディショナルな織物であるウールギャバジンにこの加工を施すことで、ぷるんとした反発感のあるタッチを叶え、グルカパンツ独自の立体的なシルエットを構築するのに欠かせないハリ感を実現しています。
含浸とは、経緯の糸の隙間を特殊な樹脂で埋める仕上げのことを指し、一般的には生地を織り、染色したのちに加工を施すのですが、グルカパンツに使用されているものは、ウールのスケール（表皮）を確認しながら樹脂の成分やレシピを計算し、付ける順番を工夫しているとのこと。それぞれの素材に合った工程を経ることで完成した生地は、開発から20年以上経った現在に至るまで変わることのない特別な価値があるとデザイナーは語ります。職人の知恵と工夫により作られた生地は、「ザ・リラクス」のシグネチャーアイテムを生み出すうえで欠かせない重要な要素なのです。
トリプルコラボのポイント
別注に際し変更を加えたのは、カラーとバックル。インラインで展開するグルカパンツのベースを崩さずにアクセントとしてポイントを加えています。バックルはインラインで展開しているものがレザーであるのに対し、今回の別注では真鍮製を採用。「真鍮製のバックルを用いることで、トラディショナルなグルカパンツに現代的な要素を加えることを意識しました。磨きをかけ光沢感を演出することでタックインした際にも主張があり、サマになると思います」とデザイナーは解説。しっかりと重みがあり高級感溢れるバックルは、モードなスタイルにもマッチし、煌びやかなアクセントを加えてくれます。
またカラーについては、1LDKのイメージカラーでもあるネイビーを採用。黒に近いしっとりとしたダークネイビーの色味は、トレンドに左右されることなくどんなスタイリングにもマッチし重宝すること間違いなしです。
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