
FACETASMデザイナー 落合宏理
Image by: FASHIONSNAP
「FACETASM(ファセッタズム)」のデザイナー落合宏理が、ブランドを立ち上げてから8年目の今年、「毎日ファッション大賞」の新人賞・資生堂奨励賞を受賞した。あらゆるカルチャーを融合したプリント素材や型にはまらないフォルムで作るエモーショナルな世界観のコレクションは、今最も「東京らしい」とバイヤーからの注目度も高い。香港の「I.T」など海外にも取引を広げインディペンデントながら着実にファンを増やしてきた落合宏理は、「常にクリエイションを第一に、直球で勝負している」と語る。
■"暗黒期"からランウェイデビューまでの道のり
―文化服装学院アパレルデザイン科でメンズウェアを学んだ後、8年間勤務したテキスタイル会社ギルトワークではどんな仕事をしていたのですか?
モードを中心としたブランドのテキスタイルを扱う会社だったので、様々なデザイナーや一流の工場と仕事が出来ました。ただ生地を売るだけではなくて、デザイナーのコンセプトに対して一緒に服作りを考えるという仕事を通じて、様々な思いや意見を交換できたことは大きな学びでしたね。現在も、テキスタイルは全てギルトワークを通じて制作しています。
―独立して自身のブランドを立ち上げた経緯は?
学生時代は大きな賞を取ることもなく、目立った存在でもなくて、テキスタイル会社に入れたのも運が良かったのかもしれません。でも、とにかく服が好きで、デザイナーになることはずっと夢でした。20代のうちに独立したいという気持ちが大きくて、29歳の時に仲間と一緒に立ち上げたのが「FACETASM」です。「様々な顔」といった意味の造語で、常にチャレンジして変わっていきたい、という思いがあってブランド名を付けました。
―スタートした当初はどんな状況だったか。
一歩踏み出したものの、実際には展示会に人が来なかったり、取引先が増えずに苦しい時期が数年続きました。「FACETASM」の"暗黒期"ですね。資金面も辛かったのですが、クリエイションだけは妥協しないで強いものを作ろうとやってきたつもりです。これまで続けてこれたのは、様々な方からのエールだったり、出会いや協力があったからですね。
―印象的な出会いや、売れるようになったきっかけは。
素晴らしい方にたくさん出会ってきたのですが、ブランドの初期の頃、スタイリストの北村道子さんに雑誌掲載としてピックアップして頂いて嬉しかったのを覚えています。まだ無名のブランドが「TOM FORD(トム・フォード)」と「Alexander McQueen(アレキサンダー・マックイーン)」の間に入れてもらえるなんて、今考えても驚きですね。ヴィジュアルや仕事に対する姿勢なども勉強になりました。
そして「THE CONTEMPORARY FIX(ザ・コンテンポラリー・フィックス)」の吉井雄一さんの存在も大きいです。東京で一番尖っていると思っていたショップなので、そこで取り扱ってもらえたことや、吉井さんがディレクションするファッションイベントの「ヴァーサストーキョー」に参加させてもらったことで、ブランドとして飛躍するきっかけになりました。

ランウェイデビューした2012年春夏コレクション
―2012年春夏に「ヴァーサストーキョー」で初めてランウェイショーを開催し、以来「Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO(メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京)」に参加しているが、ショーに対する考えは?
高校生の頃からTV番組の「ファッション通信」を見ていました。そしてテキスタイル会社で働いている時にはデザイナーの熱い思いを知り、ずっとショーに憧れていました。自分でブランドを立ち上げた当初から「いつか必ずやりたい」と思っていたんです。初めてのショーは、「バーサストーキョー」のオープニング、しかも会場は東コレのメインホールという大きな機会を頂いて、それはブランドにとってこの上ないチャンスでした。反響も大きく、多くの人に知ってもらうことができました。僕らのような小さい規模のブランドがショーを続けることは体力が必要ですが、チャレンジすることで大きな力になっています。6回目となる次も絶対にやりますよ。
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