「ダブレット」2024年秋冬コレクション
Image by: FASHIONSNAP(Hiroyuki Ozawa)
井野将之が手掛ける「ダブレット(doublet)」が、パリで2024-25年秋冬コレクションを発表した。
会場は、パリ3区にあるアートギャラリー「Galerie Brugier-Rigail」。来場者たちに手作りのお好み焼きが振る舞われる中、井野デザイナー自身の傷付いた感情と昨今の世界情勢を鑑みて名付けた“THE CURE”と題するコレクションを披露した。
散見されたゾンビ作品へのオマージュ
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Image by: FASHIONSNAP(Hiroyuki Ozawa)
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「何かを望むから傷付くとしたら、そんなもの最初から無かったと思えばいい。心を閉ざせば傷付く事も無い。人間であることすら忘れてしまった方が楽かもしれない」と、今シーズンはゾンビメイクが施されたモデルたちがランウェイを闊歩。
Image by: doublet
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さらに、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)が楽曲「スリラー(Thriller)」のMVで着用した通称“スリラージャケット”をサンプリングしたようなセットアップをはじめ、ネットフリックス(Netflix)のオリジナルドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界(Stranger Things)」で現れる怪物“デモゴルゴン”(もしくは「バイオハザード5」のクリーチャー“マジニ”)に着想したとおぼしきミリタリージャケット、映画「ウォーム・ボディーズ(Warm Bodies)」で主人公Rが着用する衣装を彷彿とさせるスタイリングなど、随所でゾンビ関連の作品にオマージュを捧げるホラールックが散見された。
「今のご時世、ゾンビメイクはおちゃらけているように捉えられかねないし、(ショー前は)めちゃくちゃ怖かったです。でも、心が痛むようなことがあるのに対して、何も希望が無いというのが1番嫌で。僕らが少しでもできることは洋服での表現で、それを見てほんのちょっとでも希望があると感じてくれたらと思い、ブーイングも覚悟で挑戦しました」(井野)
洋服でソンビたちの心身をケア
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だが、“THE CURE”のテーマ通り、ソンビたちの心身ケアも忘れない。「ユニクロ(UNIQLO)」の「ヒートテック」ならぬ“HEAL TECH”の文字があしらわらたスウェット、「ギャップ(GAP)」を想起させる“NAP(昼寝)”ロゴフーディー、磁気でコリをほぐす「コラントッテ(Colantotte)」とコラボレーションしたTシャツやアクセサリー、プロテインやヨガマット風のバッグ、サウナ好きとして知られる井野デザイナーらしい温泉マークをモチーフとしたロゴなど、ユーモア溢れるデザインが登場。それでも他シーズンと比べて遊び心は控えめで、アイテム自体はシンプルにまとまっている印象だ。
その後、フィナーレではモデルたちの様子が一変し、メイクを落として素顔のままリラックスしてウォーキング。これには、「『ダブレット』の洋服を着れば、ゾンビでも元気になる」という意味が込められているそうだ。
「アシックス」と初コラボ、スニーカーも披露
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足元は、スタッズ付き健康サンダルやファーブーツといったインパクトの強いフットウェアと共に、「アシックス(asics)」との初コラボとなるスニーカーも披露された。
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