2月20日に開幕したミラノ・ファッション・ウイークの2日目、グレン・マーティンス(Glenn Martens)手掛ける「ディーゼル(DIESEL)」が、2024-25年秋冬コレクションを発表した。
「ディーゼル」のファッションは民主主義
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「『ディーゼル』のファッションは民主主義。なので、普段隠されていることをオープンにするのは自然なことです。私たちの隠された側面がオープンになり、内面が表に出てくる。それが何層にも重なりコレクションのエネルギーになる。それが私たちなのです」(マーティンス)と、今シーズンの「ディーゼル」は、アトリエでコレクションを完成させる様子に始まり、キャスティング、モデルフィッティング、ランウェイの設営など、舞台裏をショーの72時間前から5台の固定カメラを通じてストリーミング配信。さらに、ショー中には世界中の1000人のファンとビデオ通話を繋ぎ、彼らにフロントローの擬似体験を提供しながら彼らを背景にショーを発表するという、インタラクティブな形式を取り入れた。
朽ち果てたような加工で退廃的なムードを演出
Image by: DIESEL
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ファーストルックのシャツワンピースは、デヴォレ加工と呼ばれる自社開発の特殊加工によって胸元やアーム部分、裾の一部が朽ち果てたようなデザインで、健康的な肌見せでありながら退廃的なムードが漂う。同様の加工は数シーズン前から散見されるが、今シーズンも序盤から健在。これらは、昨今の大きな潮流であるアーカイヴアイテムをはじめ、エイジングやダメージが施されたアイテムと好相性に感じる。
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また、ダメージ加工のひとつであるバーンアウト加工も多用され、花柄とレオパード柄を重ねた鮮やかすぎるほどのスタイリングが目を奪う。
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コレクションが中盤に差し掛かると、毛足の長いボア素材やフェイクファーを用いた存在感のあるルックが多数登場。ボリューミーなアウターから、フェミニンなセットアップ、ヘッドピース、フード付きノースリーブまで、ダスティーカラーでバリエーション豊かに提案した。
捻りを利かせたデニムのクリエイション
Image by: DIESEL
もちろん、ブランドの強みであり軸であるデニムは欠かせない。「パッと見ただけではよく分からなくて、ついもう一度見直してしまうようなものが好きなんです」とマーティンスが語るように、先述のデヴォレ加工やバーンアウト加工だけでなく、レザー風のコーティング加工、ボンディング加工など、定番アイテムでこそ得意の捻りを利かせたクリエイションが光る。
背景を彩ったファンがアイテムに
Image by: DIESEL
そして、コレクションのハイライトとも言えるのが、いくつもの長方形の写真が全面プリントされたアイテムだ。なんでもこの写真は、背景としてランウェイを彩りながら見守った、ライブストリーミングを閲覧する多様なファンたちの画面をスクリーンショットしたものだという。
豊富なアクセサリーが装いを仕上げる
Image by: DIESEL
足元に目をやると、今季のメンズはスクエアフロントのメタルトゥや太い糸で編まれたソックスブーツが、ウィメンズはヒールにメタルの“D”をあしらったピンヒールやメタルヒールのクロッグ・ブーツなどがお目見え。そこから視線を上げると、サイドに2つの巾着ポケットを備えた新作バッグ「Scrunched D」や、虹色のクリスタルとユニークなリンクブレスレットが特徴的な新作ウォッチ「D-sruptor」などのアクセサリーが装いを仕上げていた。
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