中島健人
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音楽、舞台、映画——あらゆるエンターテインメントの聖地、アメリカ・ニューヨーク。「いつかここでステージを」と夢を抱き、国内外に活動の幅を広げている中島健人が、この地で最先端のファッション出合った。ニューヨークファッションウィーク期間中に開催された「コーチ(COACH)」スプリング 2025 コレクションのショーに、日本から招かれたゲストとして出席。人生初の体験となった1日を追う。
僕にとって、夢と希望があふれる街
爽やかな秋晴れのニューヨークの朝を、ソーホー地区で過ごした中島健人。愛用しているコーチのキャップとフーディーのカジュアルな装いで、同じタイミングで渡米していた友人の大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)と待ち合わせた。アメリカならではのボリューム満点な朝食を、趣のある街並みとともに堪能したという。
滞在ホテルに戻り身支度を整えたら、マンハッタンの名所を巡りながらシューティング。コーチの旗艦店「コーチハウス」が位置する5番街を起点に、タイムズスクエア、ブロードウェイ、そして象徴的なエンパイア・ステート・ビルディングを臨むストリートへ。
トレンチコートにレザーパンツとブーツを合わせたスタイルが、本格的な秋を迎えたニューヨークに馴染む。イエローキャブのチャームは、自身の楽曲「ヒトゴト」のMVでタクシー運転手を演じたことから、シンパシーを感じて選んだとう。
ニューヨークは僕にとって、夢と希望があふれる街ですね。僕はステージに立つことが仕事なので、特に気持ちが高まるのはブロードウェイ。僕も表現者の一人として、エンターテインメントが世界に向けて発信されているこの街から刺激を受けています。Kento Nakajima
マンハッタンに浮かぶ空中庭園がショーの舞台に
活気あるマンハッタンの中心地でエネルギーを存分に浴びた後、向かったのは空中公園「ハイライン(High Line)」。高架鉄道の跡地を再開発した観光スポットで、ニューヨーカーたちにも愛されているこの場所が、コーチ スプリング 2025 コレクションの舞台となった。
沿道から大きな歓声が上がる中で車を降り、カメラのフラッシュを浴びながらエントランスへ。階段を昇り、緑に囲まれた小道を抜ければ、目の前の視界が一気に広がる。
10番街の真上に位置するこの場所が、ランウェイのメインエリアとなった「The Spur」。コーチの本社と隣接しており、ハイラインの中でも最も新しい場所。中央にはスイス人アーティスト パメラ・ローゼンクランツ(Pamela Rosenkranz)による赤い樹木をイメージした彫刻作品「Old Tree」が、まるで宙に浮いているかのように設置されている。
各国のセレブリティやジャーナリストといった招待客が集う国際的な交流の場に、すぐに溶け込んでいく。フロントローで隣り合わせたフィリピンの女優Liza Soberanoとシンガポールの女優Carrie Wong、そしてシンガポールの俳優でミュージシャンのGlenn Yongらと、音楽やフード、アニメといった互いの文化について会話を交わし盛り上がったという。
コーチ スプリング 2025 コレクション
青空の下、マンハッタンのウエストサイドを心地よい風が吹き向ける中、ショーがスタート。クリエイティブ・ディレクターのスチュアート・ヴィヴァース(Stuart Vevers)が、新しい世代が解釈するアメリカンクラシックを表現したというコレクションでは、テーラリングやクチュールの要素に、スケートボード、ヘビーメタル、ニューウェーブといったカウンターカルチャーをミックス。
Image by BFA
ブレザーやチノパンといったオーセンティックなウェアは個性を演出するオーバーサイズにアレンジされ、60年代風のキャンディーカラーのドレスはベリーショートのドロップドヘムで斬新に。また、不要となってしまったものに新たな命を与える「COACH(Re)Loved(コーチ リラブド)」プロジェクトを発展させ、ヴィンテージピースを熟練の職人技術で生まれ変わらせたアビエータージャケットやデニムパンツなどがスタイリングされた。
Image by Isidore Montag
目を引いたのは、「I LOVE NY」といったニューヨークのポップカルチャーやロックンロールのアイコンをプレイフルに解釈したグラフィックTシャツ。ハンドクラフトの文字やフレーズの刺繍といった、DIYの美学が注入されたトップスも。
また、ソフト グレインレザーのバッグ「Chain Tabby 26(チェーン タビー26)」や、クロストレーニングシューズに着想を得たスニーカー「ソーホー」といった、様々な新作アイテムがランウェイで注目を浴びた。
国際色豊かな場で刺激的な体験
人生初のファッションショーをフロントローで体験し、「感動しました」と興奮冷めやらぬ様子の中島健人。ショーでは特にオーバーサイズのジャケットが気になったという。そして何より、国際色豊かなゲストらと交流するひとときが刺激的で、特別な機会を心から楽しむことができたと振り返った。
今年は自分にとって大事なターニングポイントなので、ニューヨークという夢のある場所から活動の幅を広げる第一歩を踏み出すことができて、すごく嬉しいです。Kento Nakajima
SPECIAL MOVIE
中島健人 Kento Nakajima
1994年東京都生まれ。2013年に「BAD BOYS J」でドラマ初主演、同年「劇場版BAD BOYS J ~最後に守るもの~」で映画初主演を果たす。今年3月、Sexy Zoneを卒業しソロとしての活動をスタート。キタニタツヤとのユニット"GEMN"を結成し、TVアニメ「【推しの子】」第2期オープニング主題歌「ファタール」をリリースするなど活動の幅を広げる。主な出演作に映画「おまえの罪を自白しろ(2023年)」、ドラマ「リビングの松永さん(2024年)」、そして主演を務めたドラマ「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~(2024年)」など。今年秋には初の海外ドラマ出演作「Concordia(コンコルディア)」の配信が予定されている。
photography: Koji Hirano, videography: Akira Polenghi hair: Taichi , makeup: Ayaka Nihei | text & edit: Chiemi Kominato, project management: Mizuki Okuhata (FASHIONSNAP)
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