カルティエの限定ジュエリーコレクション「CARTIER TRINITY FOR CHITOSE ABE of sacai」が発売された。表参道交差点で開催しているポップアップストアで、「サカイ(sacai)」の阿部千登勢にコレクションに寄せる思いを聞いた。
ポップアップストアは建築家 藤本壮介によってデザインされた空間。コレクションのテーマである、"安心と裏切り"、"相反する価値観"を、自然と人工、 内部と外部、都市と森、現実と夢、自分と他者、伝統と未来といった対比で表現している。白が基調の室内の中央の空間にはガラスに囲われた植物が植えられ、透明な柱に6つのコレクションが浮かぶようにディスプレイされている。
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コレクションは1924年に誕生したホワイト、イエロー、ピンクの3連のゴールドが絡み合ったカルティエのアイコンジュエリー「トリニティ」をサカイ阿部千登勢とカルティエのクリエイティブスタジオの対話によって再解釈。リング(2型)やネックレス、バングル、シングルイヤリング、シングルイヤリング/リングの全6型を展開する。
リング(TWO FINGER) 税込 51万7000円
始まりは約4年前。阿部からのアプローチだった。「今回のプロジェクトは私たちからアプローチしました。基本的には私が『好き』とか『身につけたい』という気持ちが起点。純粋にカルティエが好きでお互いのビジョンが一致して生まれた取り組みです。トリニティだけでなく、カルティエのジュエリーは『永遠』。その皆が知っている『永遠』をデザインしたいと思ったんです」。
コレクション名に自身の名前が入っているのも「千登勢のためのトリニティをデザインしてみたら?」というカルティエのCEOシリル・ヴィニュロン氏からの提案で、よりパーソナルなきっかけから始まったプロジェクトだったからだという。
コレクションのベースとなったトリニティは阿部にとってカルティエのファーストジュエリーだ。誕生からまもなく100年を迎えながらモダンであり続け、すでに完成されたデザインの中にサカイらしさを探った。大事にしたのは、服のデザイン同様"バランス"。そしてトリニティを構成する絶対的な要素である3色のゴールドリングの長さやプロポーションを調整することで、阿部のエッセンスが加えられた新たなトリニティが生まれた。
「トリニティだけどトリニティじゃない。そして色々な着け方ができるというのもサカイらしい提案だと思います」。リングは配置によって2本または3本、大きいサイズだと最大4本の指に着けることができ、マルチウェイで身に着けられるのもこれまでのトリニティにはなかった新たな視点だ。
宇多田ヒカルを起用したキャンペーンも話題に。今回のコレクションを表現する際に、"独立していてパワフルな影響力を持った女性"であり、自身がトリニティを愛用していることから起用が実現した。
「ジュエリーには色々な役割がありますが、身に着けることで気分が良くなったり、自信が持てたり...その人の人生、もしくはその瞬間だけでも寄り添えるものになれば」とコレクションに込めた思いを語る。
ここ数年ではグローバル規模のコラボレーションなど常に話題を集め、設立から20年を超えてもなお最も影響力のあるファッションブランドの一つとしてプレゼンスを増すサカイ。「ルーティンになりがちなことをルーティンにしない。スタッフが色々なことに興味を持ち、みんながワクワクできる会社でありたいと思っています。ただ、コラボレーションだけがブランドの成長に繋がるとは思っていなくて、その過程でどれだけ自分たちが楽しみつつもパワーに変えられるか。常に皆さんに驚きを与え続ける集団でありたいんです」。日本のファッションを牽引するフロントランナーとして前を見据える。
「CARTIER TRINITY FOR CHITOSE ABE of sacai」ポップアップストア内ではアイテムの着用HOW TOムービーを見ながら実際の製品のタッチ&トライができるほか、宇多田ヒカルが出演したキャンペーンムービーが公開されている。会期は7月25日まで。(LINE事前予約の当選者優先販売で、在庫は各店舗にて要問い合わせ)
■「CARTIER TRINITY FOR CHITOSE ABE OF sacai」ポップアップストア
場所:表参道交差点(東京都港区南青山 5-1-1)
最寄駅:東京メトロ 表参道駅(A5出口すぐ)
期間:2022年7月7日(木)〜7月25日(月)
営業時間:11:00〜19:00 入場無料
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