新入社員のためのビジネスファッション連載「同期と差がつく新社会人のビジネスファッション」。第5回のテーマは、「新入社員が持つべき最初のバッグとは?」。トートバッグやバックパックなど様々種類がありますが、新社会人におすすめのバッグとは?"ちょうどいい"新入社員像に近づくためのバッグを探します。
第1回:リクルートスーツはNGか?
第2回:上司に好感が持たれるスーツの選び方
第3回:好感度の高いシャツ・ネクタイの選び方
第4回:新入社員が履くべき革靴とは?
第5回:新入社員が持つべき最初のバッグとは?
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今回は「伊勢丹新宿店メンズ館」のビジネスバッグコーナーで担当の平野さんにお話を伺いました。
バックパックもあり?新入社員におすすめのバッグ
ーバッグにはたくさんの形があるため、正直どれが正解なのか検討もつかない状況で。
平野:まず、カバンはビジネスファッションの中でも自由度が高く、職種に合わせて様々なタイプのものを持つことができると考えて良いと思います。その中でも、1番新入社員らしいものとして、ナイロン製や革製のエントリーモデルがあります。また、バックパックや3ウェイといった機能型ビジネスバッグも、今では一般的になりつつありますね。自転車通勤の方や、働き方や服装がある程度自由な方向けです。そして高額ですが10年〜20年使えるバッグもおすすめです。社会人になるという門出のタイミングでそういった逸品を買って、10年後、20年後出世しても使い続けることができます。
ーエントリーモデルの中では、どういったものを選ぶべきでしょうか?
平野:質感が美しく見え、長持ちするので、ナイロンよりもレザー素材のものがおすすめです。見た目があまり派手でなくて、品のあるものが良いですね。黒がベーシックな色ですが、ネイビーも良いと思います。真っ黒のカバンですと、スーツも靴も黒という際に合わせづらく、堅苦しい印象になってしまうので、ネイビーを取り入れるのがおすすめです。黒以外のものを持つのが不安という方もいらっしゃるかもしれませんが、実際伊勢丹メンズ館では、ビジネスバッグに限れば黒と同じくらいネイビーも売れています。
ーそうなんですね。他にどういった点に注意してバッグを選べばいいですか?
平野:ファスナーの数が多すぎるカバンですと、派手に見えてしまいがちです。加えて、自立するということもポイントです。服装やマナーに厳しい業界にお勤めの方は、取引先などに伺う際、バッグが自立すると見栄えが良いと思います。バッグの大きさを選ぶときは、容量も大事ですが、自分の体の大きさに合ったものを選ぶと印象が良いですね。
ー便利な機能性バッグを使いたいと思っているんですが大丈夫だったりしますか?
平野:スポーティーなバッグは職種を選びますので、こういったバッグを持ちたい方は会社の先輩がどういったファッションをしているか見極めたほうが良いでしょう。個人的には、若い人が機能性バッグを持っているのは、若者らしく爽やかだと思いますよ。あまり派手なのを避ければ、持っても問題ないと思います。こちらの「ブリーフィング(BRIEFING)」のバッグのように、3ウェイのものが特におすすめですね。バックパックとしても、ブリーフとしても使えるものが良いと思います。社外の方と会うときに「バックパックではちょっと...。」という場面があるかもしれませんので、肩紐をしまってブリーフになるもののほうが良いでしょう。
ー長く使えるバッグとしては、どういったものがおすすめでしょうか?
平野:「ステファノマーノ(STEFANOMANO)」がおすすめです。イタリアのファクトリーブランドのブリーフで、アデレードという素材は使い込んでいくうちに味が出ます。入社したときに持っていても悪目立ちせず、品がありますね。会社でそのまま出世して、きっちりとしたスーツに合わせてもおかしくないデザインです。
おすすめできないバッグは?
ーレザーのトートバッグもよく見かけるのですが、おすすめではないですか?
平野:トートバッグは、最初に持つものとしては軽い印象を与えかねません。職業にもよりますが、トートバッグは少しカジュアルなので、新入社員に進んでおすすめできません。ノーネクタイでカジュアルな装いでも出勤できる職種などの場合は、1つの選択肢ではありますが。同じように、機能性バッグもカジュアルな印象を与えるように思われがちかもしれませんが、機能を求めているバッグなのでファッショナブルすぎる印象はあまり与えないと思いますよ。ただ、最初は堅めの印象のものを選んで、その後少しずつ他の種類のバッグを使い始めるのが良いですね。
ーやはりクラッチバッグはだめですよね?
平野:基本的にクラッチバッグはアクセサリーとしての印象が強くおすすめはしません。ビジネスシーンではおしゃれすぎると考えたほうが良いと思います。同じ理由で、ブランドロゴが大きくプリントされているようなバッグや、一目でラグジュアリーブランドのものと分かってしまうようなバッグも避けたほうがいいですね。ビジネスバッグの選択肢の中から選ぶ方が無難で、周りの人の印象も良いと思います。
ー最後に、ビジネスバッグの手入れはどうすればよいでしょうか?
平野:いつもきれいに保つために、日常的にブラッシングをしておくといいですね。ただ、靴のように頻繁に手入れをする必要はありません。革のバッグをお使いの場合は、月に1回程度クリームを塗ってください。
ーわかりました。ありがとうございました。
押さえておきたいバッグ選びのポイント
- 色は黒よりネイビーを
- 自立するバッグがおすすめ
- スポーティーな機能性バッグを使いたい場合は会社の先輩のファッションを参考に判断
- トートバッグ、クラッチバッグはNG
- 一眼でラグジュアリーブランドと分かるものは避けるべし
理想的な新入社員像
新入社員が目指すべきファッション像をもとに、スーツ、シャツ、ネクタイ、靴、そしてバッグの選び方を見てきました。そのポイントをおさえたコーディネートが下記のようなイメージになります。
書籍「人は見た目が9割」がベストセラーになるなど、外見、身なりの重要性が改めて強調されている昨今。新卒の人たちは是非この記事を参考に、太鼓持ちをせずともクライアントや上司に好感を抱かせるスーツの着こなしに挑戦してみてください。
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