新入社員のためのビジネスファッション連載「同期と差がつく新社会人のビジネスファッション」。第3回のテーマは、「好感度の高いシャツ・ネクタイの選び方」。社会人の先輩の生の声を元に制作した"ちょうどいい"新入社員像に近づくためのシャツ・ネクタイの選びの押さえておきたいポイントを探ります。
第1回:リクルートスーツはNGか?
第2回:上司に好感が持たれるスーツの選び方
第3回:好感度の高いシャツ・ネクタイの選び方
第4回:新入社員が履くべき革靴とは?
第5回:新入社員が持つべき最初のバッグとは?
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今回シャツ・ネクタイ選びのアドバイスをお願いしたのは、渋谷駅すぐ近くにある「西武渋谷店」。紳士服売り場のあるB館5階 紳士服販売リーダーの佐藤将哉さんに話を伺いました。
シャツ選びで大切なこととは?
インターンM:今日はよろしくお願いします。社会人1年生はまずどんなものを選ぶべきなんでしょうか?
佐藤:まず、シャツとネクタイ両方に共通することですが、新入社員でも手の届く価格で高品質のものを選ぶなら国産のものがおすすめです。そしてシャツについては、新入社員なのでとにかく清潔感を重視してください。色は白、サックスブルー、柄はストライプを中心にすると良いと思います。
インターンM:やはり清潔感が大事なんですね。
佐藤:襟もレギュラーカラーだとお堅い印象を与えてしまいます。ワイドスプレッドカラーなどを選ぶと、さり気なくこなれた感じを出せますよ。
※ワイドスプレッドカラー:襟羽開き角度が広い襟型。
インターンM:こなれ感ですか。
佐藤:定番の組み合わせを軸に、少しずつ崩していくことでおしゃれになると思います。新入社員となると、服装であんまり冒険はできないでしょうから、全体的にはベーシックなモノを選んで細かいところを軽く崩してこなれ感を出していきましょう。
インターンM:逆に手を出さないほうがいいシャツやネクタイはありますか?
佐藤:シャツについては、まずダンガリーなどのデニム生地はやめたほうがいいですね。カジュアルな職場ならナシではないですが、ちょっとフレッシュマンのイメージからは離れてしまいます。クレリックシャツもいいんですが、意外と着回しづらいので手持ちのスーツが少ない新入社員の方にはおすすめしません。ネクタイに関しては、シャツとの組み合わせによるのでなんとも言えないのですが、ネクタイの幅はジャケットのラペルの幅に合わせてください。ラペル幅が細いものには、細めのネクタイを合わせましょう。
※クレリックシャツ:身頃が柄または色無地で衿を白無地にしたもの。
※ラペル:テーラードカラーの下襟部分。
インターンM:なるほど。
佐藤:あとはやはり、会社の雰囲気によって選ぶべき服は変わりますので、先輩のことをよく観察してテイストを掴みましょう。では、おすすめのモノをお見せしながら説明していきますね。今回は、グレーやネイビーのスーツに合わせるという想定で選びました。
ニット素材のネクタイはあり?なし?
佐藤:まず、白シャツに合うネクタイ。白シャツは、ただのドレスシャツだとパリッとしすぎてフォーマルな印象を与えてしまうので、生地に織りの入ったものを選びましょう。このシャツの織りはヘリンボーンで、襟はワイドスプレッドです。基本的に白シャツにはどんなネクタイも合いますが、ここではブラウンのものと、エンジ色のものの2種類を選んでみました。
シャツ:La Fete Bleu -HITOYOSHI- ネクタイ:THIRD EDITION by FAIRFAX
インターンM:ブラウンやエンジはちょっとおじさん臭くないでしょうか?
佐藤:白シャツにネイビーのネクタイという組み合わせが落ち着いていますし、選びたくなるのですが、それだと周りと被ってしまいますよね。白シャツはどんな色でも合うことを活かして、ある程度攻めた色のネクタイを選んでもいいと思いますよ。
インターンM:エンジ色のネクタイはニット素材ですが問題ないんですか?
佐藤:春夏であればニットタイもアリだと思います。季節感のある素材を使うことで爽やかでおしゃれな印象を与えると思うので、逆に冬はウールタイがオススメです。
若さアピールはピンクで
佐藤:次にご紹介するのは、サックスブルーのシャツです。こちらも清潔感とこなれ感重視で、パリッとした生地でワイドスプレッドカラー。そしてここで合わせるネクタイは、ブラックのストライプのと、ピンクストライプです。
シャツ:FAIRFAX ネクタイ:LIMITED EDITION
インターンM:黒のネクタイでも、ストライプなら合わせやすいですね。
佐藤:そうですね。特に堅い雰囲気の企業にお勤めの方は、こういった組み合わせが安心ですね。
インターンM:一方で、ピンクは少し着けづらいといいますか...。
佐藤:ピンクを選びにくいという気持ちは分かるのですが、若いときのほうが似合うと思いますよ。他の人とも被らないでしょうし。こちらのタイはイタリア製なのですが、こういった明るい色のネクタイは、イタリア製の方が発色が良く、サックスブルーのシャツに合わせるとキレイです。
インターンM:ピンクですか、、、難易度が高いですね。
佐藤:フレッシュな新入社員だからこそ似合う色もあると思いますよ。他にもイエローなどの明るい色もおすすめです。
柄×柄で遊びを
佐藤:最後に紹介するのは、ストライプのシャツです。襟は今までのものよりも広めのホリゾンタルカラー。襟が小さいので、スーツを着た時のVゾーンがすっきり仕上がり、ネクタイはネイビーのストライプとネイビーの無地のものです。
※ホリゾンタルカラー:ワイドスプレッドカラーが、さらに180度近くまで広く開いた衿
シャツ:La Fete Bleu -HITOYOSHI- ネクタイ:FAIRFAX
インターンM:ストライプ×ストライプの組み合わせも合いますね。
佐藤:ストライプ×ストライプの組み合わせ自体は、悪い組み合わせではありません。ただ、シャツのストライプの幅とネクタイのストライプの幅が同じだと、どうしてもぎっちりして窮屈な印象を与えてしまうので、幅を変えて合わせるといいですね。またストライプのシャツとネイビーのタイというのは定番の組み合わせなので、ヘリンボーン織りのネクタイなど織り方や素材で遊んでみてもいいと思います。
インターンM:色々勉強になりました。最後に、新入社員におしゃれのアドバイスをお願いします。
佐藤:やっぱり歳を重ねると、おしゃれに対して保守的になる方が多いんです。なので、若いうちから色々なコーディネートを試して、長くおしゃれを楽しんでほしいですね。
インターンM:ありがとうございました。
押さえておきたいシャツ・ネクタイ選びのポイント
- とにかく新入社員は爽やかに。シャツの色は白、サックスブルーがおすすめ
- レギュラーカラーよりも、ワイドスプレッドカラーのものを
- シャツ・ネクタイともに、地味な色のものは生地の織りで変化をつけるべし
- 基本的にデニム地のシャツはNG
- 季節感に合わせてニットタイやウールタイを使い分け
次回は好感度の高い新入社員になるために押さえておきたい革靴選びのポイントを紹介します。
>>正しいオーダースーツの作り方は?紳士服のプロに聞いてみた
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