新入社員のためのビジネスファッション連載「同期と差がつく新社会人のビジネスファッション」。第2回のテーマは、「上司に好感が持たれるスーツの選び方」。就職活動は黒のリクルートスーツで事足りましたが、社会人生活ではどのようなスーツを選び、どう着こなせばよいのでしょうか。社会人の先輩の生の声を元に制作した"ちょうどいい"新入社員像に近づくためのスーツ選びのポイントを探ります。
第1回:リクルートスーツはNGか?
第2回:上司に好感が持たれるスーツの選び方
第3回:好感度の高いシャツ・ネクタイの選び方
第4回:新入社員が履くべき革靴とは?
第5回:新入社員が持つべき最初のバッグとは?
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今回スーツ選びのアドバイスをお願いしたのは、3万5,000円からスーツをセミオーダーできる「ディファレンス(DIFFERENCE)青山店」。
一度店舗で採寸・発注すれば、その後はアプリで異なる生地やボタンなどを選んで、何着も作ることができます。店舗にはオーダーのための素材見本がズラリ。こちらで実際にスーツをセミオーダーしながら、新入社員にふさわしい「好感度の高いスーツ」について、スタッフの石川さんに聞きました。
スーツはやっぱり黒が良い?
インターンM:スーツをオーダーするうえで気をつけたほうがいいことはありますか?
石川:フルオーダーであれば、自分の体型に合ったサイズのスーツを確実に作ることができますが、セミオーダーではそうとは限りません。一口にセミオーダーといっても、そのショップが用意しているスーツの型の数しかサイズの対応ができないことが多いですから、なるべくたくさんの型を持っているショップでオーダーしたほうがいいですね。用意している型が多ければ多いほど、より自分の体型に合ったスーツを作ることができると思いますよ。
インターンM:色はやはり黒がいいんですよね?
石川:リクルートスーツは黒であることが多いと思うのですが、実はビジネスの場で黒はNGです。黒はフォーマルすぎる印象を与えてしまいます。おすすめは、グレーやネイビーといった落ち着いた色です。社会人生活初めての1着ということでしたら、柄のないグレーをおすすめします。
インターンM:黒がを避けた方がいいというのは知らなかったです。ジャケットのボタンの数に決まりはありますか?
石川:1つボタンでなければ問題ないと思います。1つだとカジュアルすぎるジャケットになってしまいますから、今回は2つボタンで作りましょう。
インターンM:なるほど。リクルートスーツでは着れるものを適当に選んでしまったんですが、ジャケットサイズはどこに注意して選べばいいですか?
石川:身幅に関して言うと、ジャケットを着て腕を前に出したときに、背中の生地がほどよく張るサイズがいいですね。実際に着用したとき、直立してジャストサイズでも、うまく腕を動かせないかもしれません。腕を動かしてみて、きちんと前に伸ばせるかを確認してみてください。袖の長さも重要で、シャツの袖の裾が1〜2cm見えるくらいの長さにしましょう。
インターンM:パンツは裾がシングルの方がいいんですか?
石川:裾の折り返しは、基本的にシングルでもダブルでもどちらでも良いと思います。ここはさりげなくおしゃれができるポイントだと思うので、ダブルにしておきましょう。
インターンM:他におしゃれを楽しむポイントはありますか?
石川:スーツを着こなすうえで大事なのは、組み合わせです。例えば、ジャケットはネイビー、パンツはグレーというふうに、ジャケットとパンツの色を変えてみるとよりおしゃれな印象を与える事ができると思いますよ。ただ1着目ということでしたら上下をそろえるのが無難かと思いますので、今回は同色で作りましょう。
インターンM:上下で色を変えるのは駄目だと思っていました。
石川:就職活動のときと違って、ビジネスの場ではシャツやネクタイの自由度も増すと思います。そういったものの組み合わせも考えれば、たくさんのコーディネートを作ることができますね。では、スーツの裏地やボタンも選んでいきましょう。
裏地に柄はあり?なし?
インターンM:裏地はやっぱり無地が無難ですよね?
石川:裏地はおしゃれをしてもいいポイントですよ。ただ、ビジネスの場では明るすぎる色は避けたほうがいいですね。ストライプやドットなど、柄が入っているぶんにはOKだと思いますよ。
インターンM:ストライプやドットも大丈夫なんですね。ボタンはどうでしょう?
石川:ボタンの選び方は重要です。落ち着いた色の生地でスーツを作っても、派手な色のボタンをつけてしまうと、バランスが崩れてしまいます。無難に地味な色のものを選んでおいたほうがいいでしょう。スーツの色がグレーであれば、ボタンの色は同系色のグレーやダークブラウンがいいですね。
インターンM:細かい部分だからといって、派手にしすぎないことが重要なんですね。
石川:全体のバランスを見て判断することが大事です。分からないことがあったら、購入先の店員に遠慮なく何でも聞いてみましょう。さて、これでオーダーは終了です。
インターンM:ありがとうございました。
同期と差がつくスーツが完成
素材・資材選びと採寸を経て、セミオーダーは終了。スーツは約2週間でできあがりました。実店舗で試着と受取を済ませ、できあがったスーツがこちらです。リクルートスーツとは違い、生地に少し光沢感があり、裏地にも色が入ることで爽やかな印象に仕上がりました。
押さえておきたいスーツ選びのポイント
- 色は黒ではなくグレーやネイビーを選ぶ
- 1つボタンはNG
- 裾の折り返しはシングルでもダブルでも問題なし
- ジャケットとパンツは色を変えるのがおすすめ
- 裏地は派手な色さえ避ければ柄で遊んでもOK
- 派手なボタンはNG
次回は好感度の高い新入社員になるために押さえておきたいシャツ選びのポイントを紹介します。
>>正しいオーダースーツの作り方は?紳士服のプロに聞いてみた
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