デザイナー東研伍が手掛ける「アズマ(Azuma.)」が、4人組ロックバンド「ザゼンボーイズ(ZAZEN BOYS)」のライブパフォーマンスと共に2023年春夏コレクションを披露した。
2015年秋冬シーズンにスタートしたアズマは、「アンダーカバー(UNDERCOVER)」や「ユリウス(JULIUS)」で経験を積んだ東研伍によるメンズブランド。2021年春夏コレクションでは「ブルーハーツ」をテーマに掲げたインスタレーションを開催した。
ADVERTISING
2023年春夏コレクションのテーマは「EVERYTHING IS CHANGING」。仏教用語で万物が流転し変化や消滅が絶えないことを表す言葉「諸行無常」の英訳だ。ザゼンボーイズのヴォーカル 向井秀徳が度々歌詞の中で用いる言葉だが、亡くなったミュージシャンが神格化され、世間が高く評価することに疑問を持っていた東が「生きているうちにもっと評価されるべきだろう」という想いから、活躍しているミュージシャンと共に今回ショーを行った。「万物が諸行無常であるということの儚さと、だからこそ今やりたいと感じることに本気で取り組むという覚悟を示した言葉です」と東は語った。
ランウェイで披露されたのは、まつ毛に極端に長いエクステをつけたルックをはじめ、数珠が変形したようなネックレス、幅広の白のエクステを顔に配した一旦木綿を思わせるスタイルなど。「妖怪が思い思いのオシャレを楽しむ百鬼夜行のファッションショー」がクリエイションの着想源になったという。足袋型のシューズや着物を思わせるディテールのレザージャケットなど、アズマが元来得意とする遊び心のあるアイテムも登場。会場のスクリーンには、アニメ「オッドタクシー」などを手掛けるアニメーション作家のRYOJI YAMADAによるオリジナルムービーが映し出され、ショー全体をよりダークな雰囲気に演出した。
アズマ 2023年春夏コレクション
Image by: FASHIONSNAP
ショーのフィナーレ後、向井の「西からやってきたアズマ、我々マツリスタジオからやってきましたザゼンボーイズ」という言葉の後、楽曲「WEEKEND」が演奏された。それと同時にモデルやスタッフたちが会場に登場。会場はランウェイショーの場からライブパフォーマンスの場へと変化し、ショーは幕を下ろした。
ADVERTISING
READ ALSO
あわせて読みたい
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境