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アップル(Apple)が、「アップル ウォッチ(Apple Watch)」の新モデル「Apple Watch Series 9」を発売しました。シリーズ9では新色のピンクが登場したほか、10月下旬のアップデートによって、人差し指と親指をタップすることで画面に触れずに本体を操作できる「ダブルタップ機能」を新たに実装。電話応答などのアクションがこれまで以上に手軽に行えるようになりました。今回は、これまで一度も歴代シリーズを手に取ったことがない「アップル ウォッチビギナー」のFASHIONSNAP編集部員 Mが新作を体験。フラットな目線から、新作の意匠や操作性などについてレポートします。
目次
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その前に...「Apple Watch Series 9」では何が変わった?
Apple社員の方に話を聞くと、「Apple Watch Series 9」では、前モデルの「Apple Watch Series 8」と比べて大きく3つの変更点があるとのこと。
・指を2回つまむ「ダブルタップ」でのアクションが追加
・ディスプレイ輝度が2倍に
・オフラインでのSiri利用が可能に
指を2回つまむ「ダブルタップ」でのアクションが追加
「Apple Watch Series 9」のメイントピックスは、「ダブルタップ」機能の追加。親指と人差し指の腹をトントンと2回タップすることで、着信への応答やタイマーの停止などのアクションを行うことができるようになりました。バッグを持っていて手が塞がっている時などに重宝しそうな新機能です。
ディスプレイ輝度が2倍に
シリーズ9では、ディスプレイの輝度が最大2000ニト(ニト=輝度の単位、ある方向から見た単位面積の明るさを表す)と飛躍的に向上。前作のシリーズ8では最大1000ニトだったので、視認性が最大で2倍になっていることになります。ちなみに、最小輝度についても従来の2ニトから1ニトに変更となり、より暗く表示することも可能になりました。
オフラインでのSiri利用が可能に
シリーズ9に搭載されている最新プロセッサー「S9」では、シリーズ8の「S8」と比べて機械学習の処理速度が2倍に。これにより、これまでのApple WatchではSiriを利用する際にインターネット接続が必要でしたが、シリーズ9ではオフライン環境でもSiriの使用が可能になりました。インターネットから情報を取得する必要がある操作以外はデバイス単体で完結できるようになったため、利便性がかなり向上したと言えそうです。
「Apple Watch Series 9」を着用!メンズにピンクはアリ?
上でシリーズ9でのアップデートについてまとめた私ですが、何を隠そうアップルウォッチは初体験。興味はありながらも、これまで使っていなかったどころか、人生を通して身につけた記憶すらありません。今回新作を体験する機会をいただいたので、逸る気持ちを抑えつつ、早速レポートしていきます。
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いざ開封。完全な「アップル ウォッチビギナー」の自分なので、初めての初期設定に若干戸惑いはありましたが、画面に表示される指示に従いiPhoneとのペアリングを完了。直感操作で進めることができるので、初心者の私でも数分で済ませることができました。
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アップルウォッチに関わる設定は全てペアリングしたiPhoneの「Watch」アプリから行うことができます。iPhoneで操作ができるのはストレスがなくて良いですね。今回文字盤表示はピンクとの相性などを考え、「タイポグラフィ」の「パープル」に。文字盤は他にも視認性に特化した「数字・デュオ」といった実用性に優れたものから、世界の名所を映し出す「タイムラプス」、モザイクの創造プロセスから着想を得た「ユニティモザイク」などの見ていて楽しいものまで、豊富なバリエーションが揃っていました。中には「ナイキ(NIKE)」や「スヌーピー」、「トイストーリー」の文字盤も。色も自分の好みに合わせてチョイスできるので、まさに選択肢は無限大です。
デフォルトのバンドを取り付け腕に装着。これまで身につけたことのない自分からすると「想像以上に軽い」という感想です。デスクワークで身につけていても全くストレスがありません。「きっとシリーズ8と比べて軽量化されているんだろう」と思い製品仕様を見ましたが、重量に関しては前作から変更がないようでした(40グラム前後)。
今回チョイスしたのは、シリーズ9で新登場したピンクのアップルウォッチ。ウィメンズの印象が強いピンクのアップルウォッチですが、ヴィヴィットなカラーリングではないのでメンズでも使いやすく、スタイルに柔らかい印象をプラスしてくれます。アップルウォッチでは「エルメス(HERMÈS)」をはじめ様々なブランドが専用バンドを展開しているので、自分のファッションに合ったバンドを選ぶのも楽しみの一つとのこと。個人的には本体カラーでピンクをチョイスし、バンドをメタリックな印象のものと入れ替えるのがしっくりきそうだなと感じました。
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注目「ダブルタップ機能」の使用感をレビュー、特に便利だった機能は?
シリーズ9での注目の新機能は、なんといっても指先を2回タップすることによってアップルウォッチでアクションを行える「ダブルタップ」機能。話題ではあるものの本当に便利なの?ということで、日々の生活のなかで使ってみました!
所感としては、電話の応対やミュージックの再生・停止、タイマー・アラームの停止など、ダブルタップが活躍する場面はかなり多いです。個人的な体感では、ミュージックの再生・停止が特に便利。これまでアップルウォッチ、エアポッズ(AirPods)を所持しておらず、ミュージックの再生をiPhoneで管理していた自分にとっては、iPhoneをポケットから取り出さずに時計の画面をタップして操作できる従来のアップルウォッチの機能も十分すぎるほど有用ではあるのですが、画面に触れずにアクションを行えるというのは自分にとってまさに青天の霹靂でした。
使用機会は限られますが、タイマー・アラームの停止機能もかなり使い勝手が良かったです。自分は起きる時や料理をする時にタイマーやアラームを使いましたが、特に料理をしていて手が使えない時にタイマーをダブルタップで停止できるのは画期的!タイマーを止める手間が一気になくなり、煩わしさから解放されました。
そのほか、使ってみて想像以上に便利だったのがカメラのリモート撮影機能。これまでも、カメラアプリを開くことでアップルウォッチをiPhoneのファインダーとして使用し、手元でシャッターを切ることができましたが、シリーズ9では、ダブルタップでシャッターを切ることが可能に。自分はセルフィーを撮るのが下手なため、これまで「この位置で撮りたいのに、片手では上手くシャッターが切れない」といった経験を何度もしてきましたが、その悩みが一気に解決しました。もちろんセルフィー以外でも、集合写真などでカメラを固定して写りを確認しながらダブルタップでシャッターを押すといった使い方もできるので、旅先などで役立ちそう。下の画像は、先日初めてアップルウォッチのリモート撮影機能を使って撮影した紅葉の写真です(笑)。
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反面、電話の応対についてはあまり有用性を感じることができませんでした。理由はシンプルで、エアポッズを使用していない時にアップルウォッチで電話に出ると相手の声がアップルウォッチのスピーカーから流れてきてしまい、周囲に丸聞こえになってしまうからです。「これなら普通にiPhoneで電話に出た方がスムーズかな」と思いました。ただ、日頃から常にエアポッズを使用している人ならは話は別。エアポッズを装着しながらアップルウォッチで電話に出ると、そのままエアポッズを通してハンズフリーで会話ができるので、ダブルタップと組み合わせることで手間を格段に減らすことができて便利です。
これからのアップデートに期待したいポイントは?
アクションをダブルタップで実行するための条件は、アップルウォッチをつけている手首を持ち上げ、画面のスリープモードを解除していること。腕を下げている状態では、ダブルタップをしても反応しない仕様になっています。腕を下げたままで音楽の停止などができたら便利だと思いAppleの担当者に話を聞いてみたところ、「日常の中の意図しない動作で誤作動を起こさないよう、ダブルタップでアクションを実行する時のポーズを制限している」とのことでした。
ダブルタップを使う時はどんなやり方でもスムーズに反応するという訳ではなく、ある程度コツが必要です。人差し指と親指をチョンチョンと軽く2回合わせるだけでは動作しないことがあると感じました。色々試してみて個人的にオススメなのは、親指はある程度固定して、人差し指をはっきりと2回タップする方法。速度についても速すぎると認識しない場合があるので、落ち着いてタップするようにしましょう。一度コツを掴めば、ほぼ100%動作してくれるので安心。ちなみに、人差し指と親指だけでなく、5本の指全てを使ってダブルタップしてもアクションの実行が可能です。
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実用性が高いダブルタップ機能ですが、個人的に今後のアップデートを期待したい部分も。現状ではダブルタップは指による「2回タップ」にのみ対応しており、それ以外のアクションは存在しません。ここにダブルタップの機能向上の余白を感じたので、将来的には、2回以上のタップ動作を認識したり、他のハンドジェスチャーと組み合わせて好きなアクションを割り当てることができたら非常に便利だろうなと思いました。例えば、「3回指をタップしたらミュージックアプリを立ち上げて再生開始」とか(現状ではミュージックが立ち上がっている状態での再生・停止のみ対応)。こういった機能が更に充実すれば、機器を直接操作する回数も減り、ある種の「デジタルデトックス」に繋がるかもしれません。
余談ではありますが、つい先日満を持してかねてより欲しいと考えていた「AirPods Pro 2」を購入しました。これにより「iPhone15」「AirPods Pro 2」「Apple Watch Series 9」といった現代版「三種の神器」とも言えそうな3台が手元に。先月までiPhone XSだけで過ごしていた自分からは想像もできないほど日常の文明レベルが一気に上がりました。一方で、便利すぎて「自分がデバイスを使っているのか、はたまたデバイスが自分を使っているのか」と不安になることもしばしば(笑)。ともすると「デジタルの奴隷」と表現できなくもないような今の自分ですが、新たなライフハックを求めてまだまだ勉強は続きます。
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