YUSUKE TAKEI
Image by: FASHIONSNAP
目次
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6. 25周年記念 「1 LOVE」×HECTIC サプリーム
TAKEI:これも25周年記念で発売された「ヘクティク(HECTIC)」とのコラボモデルです。「1 LOVE」限定で、市販された中では当時1番少ない100足限定で販売されました。日本国旗の日の丸をイメージしたようなカラーが綺麗ですよね。少しトゥのパテントが割れてきていて、残念なんですが。
F:パテント以外にもレザーの使い方だったり、素材へのこだわりが凄いですね。
TAKEI:ここまで素材を変えたモデルってないですし、気合いを感じますよね。今だと制限がかかっているのか、ここまでやりたい放題のモデルは出てこないです。かなりのお気に入りで結構な頻度で履いています。
F:さっきの白のモデルと同じタイミングで発売されたんですか?
TAKEI:白のモデルが25周年の最初の方に発売されて、これは最後の方に出たものです。「1 LOVE」のポップアップストアはかなり思い出に残っていて。2階層で、上の階の床が一部ガラスになっていて下の階を見られる仕様になっていたんですが、格好良かったので自分の家を建てたときにガラスの床を真似して作りました(笑)。
7. HTM チャリティーオークション「ブラック」
TAKEI:これは「HTM」という、藤原ヒロシ、ティンカー・ハットフィールド(Tinker Hatfield)、マーク・パーカー(Mark Parker)の3人の頭文字を取ったプロジェクトのものです。
F:デザイン的には先程のヘクティクコラボのサプリームにも似ていますが、ボックスに記載されているモデル名を見ると、これはサプリームではないんですね。
TAKEI:サプリームという名称が付く前のモデルなんですよ。たしか「フラグメント(fragment design)」のロゴが入った最初のスニーカーだったと思います。
F:いつ購入したものですか?
TAKEI:新潟県中越地震のチャリティーとして2005年に150足限定で発売されたんですが、その時に買いました。オークション形式で、期間中は幾らで入札されているかわからないという目隠しオークションスタイルでした。
F:いくらで入札したんですか?
TAKEI:私は12万円で入札したんですが、最安値は5万円くらいだったみたいです。オールホワイトのモデルもあるんですが、今になってオールホワイトのモデルも欲しくなっています(笑)。オールホワイトが流行り出したのって最近で、当時はあまり注目されていなかったんですよね。
F:今日履いているデニムもフラグメント。フラグメントが好きなんですね。
TAKEI:世代なので気がついたらどっぷりという感じで、「グッドイナフ(GOODENOUGH)」から好きですね。今の若い人たちがハイプなスニーカーに憧れるのと同じで、裏原の憧れでしたから。
8. ビスポーク
TAKEI:この4足は販売されたモデルではなく、オーダーで作ったものなのでちょっと例外になりますが。2010年頃は日本に毎年出張でビスポークサービスがきていて、それを活用して作ったシューズです。色や素材を選んで、あとはデザイナーに丸投げしました。
F:ビスポークは1足いくらだったんですか?
TAKEI:1足10万円です。90分間セッションの時間があって、そこで何のパーツを使うかを決めるという感じです。
F:どういうイメージで作ったんですか?
TAKEI:テーマなどは特別設けず、良いなと思った素材を使ったもの、動物のプリントで気になるものを集めて作ったもの、「シュプリーム(Supreme)」コラボをモチーフにしたもの、伊藤若冲の浮世絵から着想を得たもの、という感じです。和風の柄は日本での出張サービス限定の柄ですね。ちなみに、素材やカラーについて説明している手描きのイラストも貰えたんですよ。
F:デュブレの文字も選べる?
TAKEI:はい。What The Dunkというシリーズがあったので、What The Forceの意味を込めて「WTF」にしたり。あとビスポークは同じデザインのものを作っちゃいけなくて、被りがないんですよ。
F:ルールがあるんですね。
TAKEI:最初の頃は××ステッチの2つだけ色を変えてカウズ(KAWS)のようなデザインにしている人がいて、カウズが激怒したっていうエピソードもあるくらいなので色々と調整したんだと思います。
F:デザインを決めてからどれぐらいで届いたんですか?
TAKEI:1ヶ月くらいでした。参加も電話予約で24組限定とかで、電話が全然繋がらない中必死に電話していたのを覚えています(笑)。またやりたかったので本国に行ってやろうと思っていたんですが、コロナによる影響でサービス終了になっちゃったんですよね。
F:カスタマイズサービスの「NIKE BY YOU」も活用していますか?
TAKEI:よく使っています。自分で好きなモデルが作れるのは良いですよね。「NIKE BY YOU」で70足ぐらいは作ったと思います。
9. オフ-ホワイト コラボ「コンプレックスコン」
TAKEI:エア フォース 1の35周年でコンプレックスコンで発売されたモデルです。「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー™(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH™)」のコラボで1番最初に出たというところと、エア フォース 1の周年を祝うという意味でゴート(GOAT)で買いました。
F:コンプレックスコン(ComplexCon)」へ行ったことはありますか?
TAKEI:ないです。簡単に長期休暇が取れないので(笑)。
F:ゴートでいくらで購入したんですか?
TAKEI:9万円くらいだったはずです。今だとこれは新品で100万円近くで売られていることもありますね。
F:デザインとしてはどこが気に入っていますか?
TAKEI:スウッシュが張り替えられているようなデザインが好きです。切りっぱなしは、今ではオフ-ホワイトの定番のようなデザインになっていますが、最初発表されたときはかなり衝撃でした。
F:ちなみに、THE TENも持っていますか?
TAKEI:持っていますよ。
F:ちなみにこれまでで最も衝撃的だったコラボって何ですか?
TAKEI:ヴァージル関連になりますが、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」ですかね。ヴァージルが手掛けることが決まったときからいつか出るかなと予想していたので、遂にかという感じでした。
F:ルイ・ヴィトンで出ていますが、最近オフ-ホワイトではエア フォース 1を出していませんね。
TAKEI:2022年にミッドカットが出るって噂があったんですけどヴァージルが亡くなってしまいましたし、どうなるかですね。40周年はミッドカット推しらしく、恐らく1990年代のリバイバルを狙っているんだと思います。今年、ジュエルスウッシュのものが出ていたんですが、あれも1990年代回帰を狙ったモデルなので。ダンクが人気になったのでおそらくその流れに乗りたいのかなと思っています。
10. Kith コラボ
F:最後は「キス(Kith)」の渋谷の店舗「Kith TOKYO」がオープンしたときに発売されたモデルですね。
TAKEI:ロニー・ファイグ(Ronnie Fieg)とオープンのタイミングからインスタグラムのDMでやりとりをするようになったんです。ロニーから持っているモデルを聞かれたので大量に写真を送って、「UN TAIWAN」っていうTAIWANモデルと同じスウッシュデザインのものを欲しいと言われたので送ったんです。本当は一足しか持っていないものは手放したくないんですけど、せっかくロニーが声をかけてくれたので。去年出たニューヨークバージョンのキスのコラボのエア フォース 1が同じスウッシュを使っているものだったから欲しかったんでしょうね。それからキスモデルが出るたびに毎回送ってくれるようになって。ロニーと繋がるきっかけになった1足なので、思い出に残っています。
F:エアフォース 1を介してコミュニティも広がっているんですね。
TAKEI:そうなんですよ。この間も「アトモス(atmos)」のエア フォース 1を探していると言っていたので、デッドストックで売っているものを探して即買いして送りました。そしたら「サイズいくつだったっけ?」と聞かれたので、また何か送ってくれるのかなと期待しています(笑)。
F:Kith TOKYOには行きましたか?
TAKEI:もちろんです。ロニーは店舗が出来てから来日していないので、日本に来たら家においでよと声はかけています。好きなモデルを持って行って良いからと(笑)。
F:1982年のエア フォース 1が欲しいと言われても譲りますか(笑)?
TAKEI:ロニーは古いモデルに興味がないみたいなので、言ってこないと信じています(笑)。2000〜2005年ぐらいのモデルが好きみたいですよ。このモデルも2000年前半のものをイメージして作られていて。
F:改めてエア フォース 1の魅力とは?
TAKEI:オーソドックスで誰が履いても違和感がないところですよね。カラバリもたくさんありますし、作ろうと思えば「NIKE BY YOU」で好きなものを作れますし。
F:40周年で期待していることはありますか?
TAKEI:昔を振り返って良いモデルを復刻してくれたりしないかなと期待しています。
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