「人間性が創作に現れているところが私がグッチを好きな理由なんだと思います」
そう語るのは、女優 橋本愛。アレッサンドロ・ミケーレが手掛けるデビューコレクションが発売された当時、ショップで手に取るとたちまちその圧倒的な世界観に魅了された。
それ以降、服は自身を表現する一つの手段に変わったという。
最新コレクション「ARIA」に身を包んだ生粋の"グッチラバー"橋本愛が訪れたのは、現在開催中のエキシビション「グッチ ガーデンアーキタイプ」。
会場に足を踏み入れた瞬間、彼女はアレッサンドロが生み出す世界の主人公<ヒロイン>になった。
アレッサンドロのクリエイションの魅力
それまでグッチというと大人っぽいイメージで自分が私服で着ることはあまり想像できなかったんですが、アレッサンドロさんのファーストシーズンをお店で見た時、どこか少女性を感じるデザインや色使いに引き込まれて、すぐに「着たい!」と思ったんです。例えばピンクの色ひとつとっても色々なトーンがある中で、ピンポイントで好きなピンクだったり。私の好きな服を作ってくれている、と勝手ながら思っていました。
女性がメンズを着ていたり、男性がウィメンズのスカートを穿いていたり、性別に関係なくファッションの自由度がもっと高まっていくような提案をデビュー当時からしていて、それも見ていてワクワクしました。今の時代はまだ「多様性」という言葉を使わないといけないほどの浸透性ですが、きっと彼のクリエイションの前提には、始めからそういった考えがベースにあるのだと思います。そして世界観はぶれないんですけど、毎シーズン最高純度のクリエイションで新しい驚きを与えてくれる。心を枯れさせてしまったら到底できないことだと思うんです。なのでアレッサンドロさんは日々の生活で見たものや感じたものを敏感に受け取って生きている人なんだなって。そういった感性を素敵な服に落とし込んでくれてありがたいな、と思っています。
ファッションに興味を持ったきっかけ
三姉妹の次女だったので、いつもお姉ちゃんのおさがりばかりで。事務所に入った時からモデルのお仕事をやりたいと言っていて、今考えてみると当時から色々な服を着たいって思いが強かったんですよね。「好きな服への執着」みたいなものがあったように思います。
グッチの服が持つパワー
グッチの服を着るとテンションが上がるし、ハッピーな気持ちになります。特に職人の息遣いが感じられる刺繍のモチーフが好きなんですが、装飾的なデザインやディテールが琴線に触れるというか。そういったものを身にまとうだけで力をもらえますし、その道のプロフェッショナルたちが技術やアイデアを持ち寄って作ったものなので、自分も創作力が湧いてきます。
グッチの服に出会ってからは、服が身を守る鎧のようになりました。誰に何を言われようと「私はこれが好きなんだ」って自分に自信を持つことができるようになって。それまでは古着ばかり着ていたので、その頃から"今の時代に生まれたもの"のパワーを強く感じるようになりました。
思い入れのあるグッチの品
普段あまりバッグは持たないんですが、いわゆるちゃんとしたバッグを初めて買ったのがグッチでした。花と鳥が刺繍されているデザインで、これはきっとおばあちゃんになっても手放さずに持ち続けているんだろうな。
服もたくさん持っているんですが、最近買ったものでいうと、今日も衣装とは別で私服もグッチで、メンズのジャケットとデニム。デニムは好んで選ぶことが少ないのですが一緒に買い物にいったスタイリストさんに絶対似合うから、と言われてはいたら即買いでしたね(笑)。センタープレスが入っていてちょっと昔っぽいシルエットで、ダメージの風合いも絶妙。どちらもこれまで自分では挑戦しないような服だったんですけど、体を入れて完成する服ってこういうことか、デニムってこんなにときめくんだ!って、ちょっと衝撃でした。
こういった瞬間を体験すると、服が新しい自分を開拓してくれているように感じるんです。グッチの服は自分で思っている想定範囲を超えるものを提示してくれる。これからもそんな服と出会いたいです。
アレッサンドロに会えるとしたら?
ベタですけど、クリエイションの源泉といったところは聞いてみたいです。あと植物や動物好きで愛情深い人という話を聞いたことがあって、私たちがこれからもっと耳を傾けないといけない環境問題に対するアクションをブランドとして率先して取り組んでいるので、そういった話も聞いてみたいな。私は尊敬する人を前にすると喋れないタイプなので会いたいけど会いたくない、みたいな(笑)。でも、会わなくとも服を通してアレッサンドロさんってどういった人なのかなんとなくわかる気がするんです。人間性が創作に現れているところが私がグッチを好きな理由なんだと思います。
今、グッチの服を着て行きたい場所
海外、それこそアレッサンドロさんが生まれ育ったローマに行ってみたいかな。こういった街の景色を見て育った人だからこんな服が生まれたのかもしれない、というようなことが見えてきそうですよね。それをグッチの服を着て体感するのは楽しそうだな、と思いますし、機会があれば生でショーも見てみたいです。
ファーコート ¥753,500
ジャケット ¥352,000
Tシャツ ¥63,800
スカート ¥165,000
バッグ ¥349,800
ローファー ¥123,200
ソックス ¥24,200
ネックレス ¥107,800
ヘアクリップ ¥57,200
リング ¥44,000
全て税込価格
Styling_Tamao Iida
Hair&Make-up_Hiroko Ishikawa
Photography_Suguru Tanaka(FASHIONSNAP)
Videography_Hiroyuki Ozawa(FASHIONSNAP)
Text&Edit_Yuui Imai(FASHIONSNAP)
Ai Hashimoto/橋本愛
1996年熊本県生まれ。雑誌「Seventeen」の専属モデルとして活動後、女優として数々の映画やドラマなどで注目される。現在放送中の、NHK大河ドラマ「青天を衝け」に尾高千代役で出演中。最近では東京ファッションウィーク「Rakuten Fashion Week TOKYO 2022 S/S」のキーヴィジュアルに起用されるほか、雑誌でファッション連載を持つなどファッション好きの一面も持ち合わせる。
グッチ ジャパン クライアントサービス/ 0120-99-2177
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