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ファーストリテイリングが、2025年8月上期(2024年9月~2025年2月)の連結業績を発表した。売上収益は前年同期比12%増の1兆7901億円、営業利益は同18.3%増の3042億円で、大幅な増収増益となった。主力ブランドであるユニクロ事業がグレーターチャイナを除く全てのエリアで好調だった。2025年8月下期(2025年3月〜8月)の業績予想では、米国の相互関税・追加関税の影響を踏まえたうえで、売上収益は約150億円、事業利益は約100億円の減額修正を発表した。
米国の相互関税・追加関税の影響額は、4月2日(米国時間)発表の税率がすべて適用されること、下期は商品価格の値上げを行わないと仮定して試算したところ、グループの下期事業利益に対して約2~3%の影響があるとしている。
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北米事業は、米国政府が発表した相互関税・追加関税の影響を受けて粗利益率が低下するとしており、売上収益は大幅な増収を見込むものの、事業利益は減益を予想している。ただ、すでに相当量の商品が米国国内に入庫しており、関税の影響は限定的だという。
柳井正ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長は、米国の関税について、「合理的に考えてありえない。アメリカが孤立するもとになるので続かないし通用しない。今のような関税合戦を続けると、大国はいいかもしれないが発展途上国にとっては大災害になる。関税は自由だが、自国だけ優先する考え方はグローバル的にありえない」と断言。商品の生産国の対応については「我々は中国だけでなくアジア各地で生産調整ができるので、米国の関税に対して対応できる」と話し、関税の商品価格への上乗せについては、「客観的な観点でブランドのポジションに応じて価格を設定するべき」とコメントした。
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