1872年創業の仏ラグジュアリーブランド「エス・テー・デュポン（S.T. DUPONT）」が、新たなフラッグシップストアを東京・銀座にグランドオープンした。大々的なリブランディングが行なわれ、ユニセックスのアイテムに加えてウィメンズのバッグコレクションなどが充実した店内に、女優の吉岡里帆が駆けつけた。

　刷新されたブランドロゴとともに「ダイヤモンドヘッド ギヨシェ」のモチーフが来店客を迎えるモダンな新店舗。金細工職人の手仕事によるライターや筆記用具など著名人たちに愛されてきた名品に加え、ブランドの新境地として発表されたウィメンズバッグの多彩なラインナップが目を引く。

　「格式が高く、自分とは遠い存在に感じていたのですが、レザーのバッグがたくさん展開されていて印象が変わりました。上質で可愛くて、ときめきます」。そう話す吉岡里帆の手には、アイコンバッグ「リヴィエラ」の新作が。「鍵を開けると現れる秘密のコンパートメントに惹かれて。私はここにハーブドロップを入れているんです」。

　リヴィエラは、1953年にエス・テー・デュポンから発売され、オードリー・ヘプバーンも愛用していたバッグをリモデル。シークレットコンパートメントという特徴的なディテールが現代的にアップデートされ、彫刻の美しいライターパドロックにブランドの精神が息づく。映画『STAR SAND -星砂物語-』（2017）で監督から「日本のオードリー・ヘプバーン」と賞賛された吉岡里帆と、往年の女優にゆかりあるバッグとの出会い。150年以上の歴史あるブランドだからこそのエモーショナルな共演が実現した。

　同じく今季デビューの、革新的な「X」モチーフが目を引く「X-Bag」や、ブランドの起源でもあるミノディエールを再解釈し3D技術で表現した「Apex」ミニトランク、金細工の職人技が光る実用的でエレガントな「1872」、そしてウォレットなどのレザーグッズも揃う。

　ライターと万年筆の特別なコレクションには、銀座フラッグシップでしか手に入らないリミテッドアイテムも。日本の伝統技法・蒔絵を用いた「桜シリーズ」は、店頭のみの受注販売となっている。

　19世紀、王侯貴族にレザートランクを贈呈していた起源に立ち戻り、新たなレザーグッズコレクションをローンチするなど生まれ変わったエス・テー・デュポン。歴史を重んじながらも進化するメゾンの挑戦として、約1年前にパリ・サントノーレ旗艦店をオープンした。銀座フラッグシップは、香港、中国・杭州、韓国・ソウルにつづく世界5店舗目のコンセプトストアとなっている。

◾️エス・テー・デュポン 銀座フラッグシップ
所在地：東京都中央区銀座7丁目6−2  1F
営業時間：11:00～19:30（年末年始を除く）
TEL：03-6264-5622

text: Yukiko Shinmura