
Image by: FASHIONSNAP
セレクトショップ「ステュディオス(STUDIOUS)」などを展開するTOKYO BASEが、2025年1月期(2024年2月〜2025年1月)の通期決算を発表した。連結売上高は前年比1%増の202億円で、過去最高の売上を達成。営業利益は同67.1%増の14.7億円、経常利益は同31.5%増の14.7億円と大幅に伸長し、インバウンド需要が牽引する日本事業が増益に貢献した。
ECの売上は、構造改革の一環としてタイムセールやクーポンなどの値引き施策を大幅に抑制したことで前年比67.7%減となったものの、粗利率の上昇と、実店舗の成長が全体を牽引した。実店舗既存店は、「ステュディオス(STUDIOUS)」などのセレクト事業、「ユナイテッド トーキョー(UNITED TOKYO)」などの自社ブランド事業はともに二桁増を達成。特にインバウンド需要が好調で、日本の実店舗全体の売上に占める訪日客比率は前年比で8ポイントのプラスとなる25%に上昇し、インバウンドの売上高は前年比72.5%増を記録した。
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中国では不採算店舗の退店を進め、期末時点で6店舗に集約しており、第4四半期は単月黒字を達成した。これまでは上海、北京、深セン、杭州などの大都市で100坪前後の大型店舗を展開していたが、今後はリスクを抑えるために50坪前後の中型店舗へ順次移管する。2024年9月にセレクトショップの新業態としてスタートした「コンズ(CONZ)」は、坪当たりの売上が50万円以上と好調で、26年1月期は渋谷と南堀江に路面店を出店計画だ。
また、同社は2024年4月入社の新卒採用初任給を学歴や年次に関わらず一律40万円へ引き上げることを発表して大きな話題となったが、今回人的資本を重視する経営の一環として、全社員の正社員化を進める。
2025年1月末時点で、同社の日本での契約社員率は28%となっている。契約社員は会社都合の不安定な雇用でキャリア形成が困難とし、2026年1月期に全ての契約社員を正社員化する。
■TOKYO BASE 2025年1月期(2024年2月〜2025年1月)業績
売上高:202億円(前年同期比1%増)
営業利益:14.7億円(前年同期比67.1%増)
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