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2025年夏も猛暑の長期予報、アパレル業界への影響は

2025年夏も猛暑の長期予報、アパレル業界への影響は

繊維業界記者・ライター兼広報アドバイザー
南 充浩

2月もそろそろ終わりだが、立春寒波が終わったと思ったら2月18日ごろから再度寒波が来た。

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この寒波も2月24日で終わり、25日からは気温が上がっている。大阪の気温予想では3月1日、2日は最高気温が20度まで上昇する。

しかし、一旦3月4日ごろから気温が下がると予想されているが、最高気温は10~11度くらいなので、2月の寒波とは比べ物にならない。

さて、2月25日に気象庁が3か月予報(3~5月)とともに、今夏の予想も発表した。

この夏「また猛暑」予想 梅雨時期や夏の大雨にも注意 暖候期予報(気象予報士 石榑 亜紀子 2025年02月25日) – 日本気象協会 tenki.jp

気象庁は今日25日、この先の夏(6月~8月)の天候の見通しについて発表。この夏は、太平洋高気圧の北への張り出しが強まり、全国的に気温は平年より高い予想。近年続いているように「また猛暑」となる見込み。降水量は全国的に平年並みで、梅雨どきから夏の大雨にも注意が必要。

とのことである。気になる方はクリックをして全文お読みいただきたい。

この記事の文章から察すると23年夏、24年夏に近しいほどの猛暑になるのではないかと思われる。

近年、夏の気温の上昇と夏の長期化は各産業に多大な影響を及ぼしている。農業だと農産物の生育が不順化したり、逆に特定の作物が育ちすぎたりしている。

一方、我が繊維・アパレル業界では「夏服」の重要性が高まっている。以前から書いているように今の「猛暑」では従来型のサマーファッションでは到底過ごせないレベルになっている。

20代前半から30代半ばにかけて愛読していた月刊雑誌「メンズクラブ」では、トラッド系ということで夏にまると麻のサマーセーターとか麻のテイラードジャケットなどが毎月特集されていた。若かりし頃の当方はそれをきちんと真似てみたのだが、ハッキリいって暑すぎて着ていられない。

「オシャレは我慢」という人もいるが、いくら我慢しても汗がとまらなくてズクズクになってしまう。結局はタンスの肥やしとなってしまったが、30年前の夏は今よりも少し涼しかった。ましてや猛暑日なんてほとんど無かったわけである。

その当時ですら当方は暑くて我慢できなかったのだから、現在の猛暑で麻のテイラードジャケットとか麻のサマーセーターなんて到底着られるわけもない。

メンズクラブのあのトラッドスタイルはもう日本では再現できる気温ではなくなった。

猛暑予想ということで、各社が強化してきた猛暑対策はどうやら死に金にならずに済みそうである。問題は「夏の長期化」がどうなるのかだろう。

9月末まで暑いのはもう当たり前だから、10月には涼しくなるのか、それとも2024年のように11月下旬まで猛暑が続くのか、である。

昨年秋の各社の商品政策を大雑把にまとめると、9月末までの猛暑は想定内ということで対策が取られていた。ただ、10月どころか11月になっても猛暑がおさまらないというのは想定外だったようで、各社ともに10月は不振、11月も気温が急低下した下旬までは不振と続けていた。これが25年も繰り返されるのかどうか、である。

ちなみに3~5月の3カ月予報も発表されている。

気象庁は今日25日、暖候期予報に加えて3か月予報も発表しています。それによると、この先3か月の気温は、北日本ほど「平年より高い」見込みで、西日本も5月は「平年並みか高い」傾向となる見込みで、全国的に高めの予想が出ています。

とのことだが、下の図を見てもらえればわかるように3月・4月は西日本は平年並みで、東日本。・北日本は高温傾向になっている。これは1月・2月の寒波と同様で「西冷東暖」が継続しているということになる。

そのため、西日本では昨年3月と同様に比較的にひんやりした日も多くなり、春物の消化は鈍い可能性がある。逆に東日本は春物が好調に動きそうだ。

4月も西日本は近年続いていた高気温にはならなさそうで、これは関西在住の当方にとってはありがたいが、早目に夏物に切り替えた店やブランドは厳しいかもしれない。東日本は高気温傾向で4月は夏物が好調に動きそうだ。

5月は全国的に高温傾向になっている。ということは西日本の住民からすると一気に気温が上昇するという体験になりそうだ。5月はもう全国的に夏物一辺倒の動きになるだろう。

今回よりも早い時期(24年12月)に出された予報では秋は「残暑厳しいが寒暖の差が激しい」とされている。

2025年の天気傾向 冬は寒冬で夏は猛暑か メリハリのある天候になりそう(気象予報士 安齊 理沙 2024年12月26日) – 日本気象協会 tenki.jp

秋は残暑が厳しいものの、2024年に比べると寒暖の変化が大きくなる可能性があります。

とのことで、24年秋のようにずっと暑いままで長期化するというわけではなさそうで、一旦涼しくなったのに11月3日から数日間夏日に戻った23年秋のような気温推移になるのではないかと勝手に予想している。

いずれにせよ、25年秋も「従来型の秋らしい秋」ではなさそうなので、各社ともに秋服の売れ行きには期待しない方が良いのではないかと思う。

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