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ウールやダウンの原材料費が高騰 代替素材のメリットとは?

ウールやダウンの原材料費が高騰 代替素材のメリットとは?

繊維業界記者・ライター兼広報アドバイザー
南 充浩

このブログを始めてもう15年になるが、10年くらい前からウールやダウンの原材料費の高騰が業界内で言われるようになった。

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もちろん徐々に物価が上がるのは極めて自然なことだが、その当時から「このままだと高価格品以外はウールやダウンが使えなくなる未来が待っている」と言われていた。

多分その頃にそんな内容を書いた記憶があるが、実際2024年秋冬ではそれがほぼ実現している。

以前から何度か書いているように、まず、ウール100%セーターは、低価格ゾーンではユニクロと無印良品しか残っていない。他の低価格ブランドだとせいぜいウールが5~10%混じった程度のセーターである。しかし、そちらのメインは合繊100%セーターになっている。

ダウンもユニクロと無印、タイオン以外はほぼ皆無になった。ジーユーなんてダウンは一つもない。

アンドエスティを眺めている限りでは、アダストリアもメンズでは2万円未満のダウンはタイオンコラボ以外に無いと認識している。

1万円台は全部機能性中綿アウターになっている。

昔の低価格ブランドの中綿ブルゾン、中綿ジャケットというのは、中綿がこんもり嵩高くて、ダウンに比べると野暮ったい印象だった。

せいぜいがウールメルトンコートの内側に薄く詰める程度の代物だった。

しかし、機能性中綿の進歩も著しくて、かなり薄手でも保温力の高い物が相次いで投入されてきた。

パッと着てみた感じでダウンと遜色無いと感じたのが、ユニクロのハイブリッドダウンパーカだった。胴体はダウンだが袖は機能性中綿という商品だが、着てみた感じだと胴体のダウンと袖の中綿はほとんど差を感じられない。

もちろん、雪山登山だとか冬の野外キャンプだとか、東北や北海道のような厳しい寒さの地域に住んでいるとか、そういう用途なら別だろうが、東京・横浜・名古屋・大阪などの大都市圏に住んでいて日常生活を過ごすくらいなら、ハイブリッドダウンで十分だし、何なら胴体も中綿に変えてもらっても大丈夫なくらいだと思う。

久しぶりの寒い冬だった2024冬は、防寒アウターの需要が高まったのか、ユニクロのハイブリッドダウンパーカもほとんど値下げせずに売り切れた。ほとんど値下げが無かったので当方も買っていない。当方は大幅に値下げされたときに3年くらいかけて4着も買ってしまっている。紺、ベージュ、赤、そしてホワイトマウンテニアリングコラボのオリーブグリーンである。

全部3990~5990円に値下げされたときに買っている。

それはさておき。24年冬はアダストリアのアンドエスティで中綿入りの防寒ブルゾンを買ってみた。

多分、6000円くらいまで値下げされたときに、さらにポイント割引を使って5500円未満くらいまで値下げされてからポチったと記憶している。

色はオーソドックスに黒無地である。

それ以前からも5000円くらいに値下がりした中綿ブルゾンを何枚かアンドエスティ(当時の名前はドットエスティ)で買ったことがあるのだが、最初は警戒していたが、着用してみると保温力もそれなりだし扱いやすい。

以前にも書いたが、

1、洗濯が楽
2、保管にも気を使わなくて良い
というメリットがある。
そして、何より感じたメリットは
羽毛の抜けが無い
である。

羽毛が入っていないのだから当たり前だが、ダウンを着るとこれが気になる。
ダウンに混ぜられているフェザーの芯が生地の織り目から抜け出てくる。場合によってはその穴から続いてぞろぞろとフェザーとダウンが抜け出てきて切りが無くなることがある。
中綿入りブルゾンの場合、このわずらわしさが皆無である。
当然、ダウンの下に着ていたセーターやスエットに抜けた羽毛が付着してしまうというわずらわしさも無い。

これらの利点を総合し、さらに5000~6000円に値下がりする価格メリットとアウトドアレジャーは一切しないという当方の生活スタイルを加味すると、もうダウンは買わずに中綿入り防寒アウターで十分ではないかと思っている。

今後ダウンジャケットを買うのは生活スタイルが変わったり、何故か冬のアウトドアレジャーにいきなり目覚めた時でよいのではないかと思う。

先日、記者会見に出席したミズノの発熱中綿に代表される高機能中綿素材もさらに開発され続けるだろうから、日常生活における使い勝手はさらに向上しそうで、ダウンはそういう冬のアウトドア・スポーツに対応した高額商品として使われるようになるのではないかと思う。

これまで、中綿素材を軽視してきた当方だが、生活スタイルと懐具合を考え合わせると中綿アウターを使う方が取り回しやすいと気が付いた。

機能性も進歩し続けているとなると尚更である。

代替素材は往々にして軽視されがちで、特に業界人にはその風潮が強いが、代替素材には代替素材なりのメリットも存在しているということを再認識させられた次第である。

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