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応募者の熱量や理解度を測る傾向が強いとされている、アパレル業界の採用。特に有名企業や人気ブランドの求人に応募する場合、他の応募者と差別化できる志望動機が採用の鍵となります。
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この記事では、求職者とアパレル企業との間に立ち、求人の紹介など就職やキャリアの支援を行うキャリアアドバイザーに、アパレル業界の履歴書で求められる書き方を解説してもらいました。リアルな回答から、ファッション企業の志望動機を書くにあたっての悩みを解決します。
【キャリアアドバイザープロフィール】
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高野聡司(たかの・さとし)READY TO FASHION代表取締役。早稲田大学文化構想学部在学中に企業と生徒をマッチングする学生団体READY TO FASHIONを設立。2016年に法人化し、代表取締役に就任。アパレル業界に特化した求人サービスやリアルイベントの開催など、人材のマッチングを提供している。
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久保田極光(くぼた・むねみつ)READY TO FASHION営業・カスタマーサクセス担当。アメリカでMBAを取得後、株式会社リクルートマネジメントソリューションズで人材育成と組織開発に10年間携わる。その後、READY TO FASHIONに入社。アパレル企業の採用コンサルティングを行っている。これまで200以上の企業の採用担当者と関わってきた。
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佐々木一憲(ささき・かずのり)READY TO FASHION営業・カスタマーサクセス担当。前職から人にかかわる部門に従事しており、社内では新卒採用担当としても活躍。現在は、上記に併せてキャリアアドバイザーとして、アパレル業界を志望する求職者にもアドバイスを行っている。
目次
アパレル業界で志望動機が重視される理由
競争率が高い企業やブランドでは、同じようなスキルや経験をもつ応募者が多いです。その中で、なぜアパレル業界なのか、なぜこのブランドを選んだのかといった理由が他の応募者との差別化のポイントになります。
また、ブランドの魅力を顧客に伝えるアパレル業界の職種では、志望動機に企業やブランドへの共感が表れていることが求められます。
さらには、志望動機から伝わる意欲や熱意は、ブランドを引っ張っていく存在になり得るかという判断材料にもなります。こういった理由から、アパレル業界では志望動機が重視されるのです。
実際に、書類審査をする上で志望動機を重要視している担当者は多いのでしょうか?
RTF編集部CA・久保田
志望動機の重要度は企業や採用担当者によって変わります。ただ、志望動機は職務経歴書とは異なり、自由に記載でき、自分の長所や強みをアピールできるので、求職者視点でとても重要です。販売職のようなブランドの顔となる職種では、ブランドの世界観を理解し、顧客に魅力を伝えられるかが大切。志望動機に「ファッションへの関心」「企業理念との共感」「ブランドへの愛着」があるといいのでは。
採用担当者が志望動機で見る3つのポイント
ファッションやブランドに対する熱量
企業やブランドに対する熱量が重要視される場合もあります。ただ、熱量を伝えるのではなく、同時に企業理念への共感などを交えながら論理的に説明することが求められます。未経験者と経験者で志望動機の見られる度合いは変わりませんが、特に未経験者は実績がない分、志望動機での説得力が鍵になります。
ECや生産管理など、特定のスキルが求められる専門職の場合でも、販売職同様に会社やブランドに対する熱量は必要なのでしょうか?
RTF編集部
CA・佐々木
必要です!特に本社系の職種は、プロダクトを作る側であることが多いです。そのため、ブランドのコンセプトを理解し、それを形に落とし込めるかどうかは重要な指標。特に専門職の場合は、ポートフォリオがブランドのテイストと合っているかの判断材料になることが多いですね。
CA・久保田
本社職は実務的なスキルが重視されることが多いため、販売職に比べると熱量や理解の深さは重要ではない可能性があります。ただ、恋愛と一緒で、なぜあなたが好きなのかが伝わらないと、誰でもいいと思われてフラれてしまいます。年収やルックスなど条件押しで付き合えることもあるかもしれませんが、それがなくなった時や他に条件が良い人が出た時に、必要とされなくなってしまうかもしれません。業界に対する熱量は、持とうと思っても持てないもの。熱量は増やせるという意味では、とても重要です。
業界や企業に対して、どのくらい興味を持っているのか、どんな点が自分の価値観や目標と合致しているかを示すことが大切です。
CA・久保田
採用担当者目線で重要なのが、この3点です。①【why you】(なぜ弊社のこの仕事なのか)が明確か、②【why me】(なぜ私なのか:貢献できることはあるか)が伝わるか、③上記2点が簡潔に分かりやすく記載されているか
ブランドの世界観を理解し、自分の強みや志望理由を明確に伝えるためは、言語化力が重要です。自分の意図や視点を適切に伝えられ、面接官やチームとも効果的にコミュニケーションを取ることができます。
>>言語化するためのフレームワークを下記に紹介しているので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
CA・佐々木
履歴書や職務経歴書は、「自分の思いを言葉にする力」「実績を体系的にまとめられる力」「人に分かりやすく伝える力」を通じて形成される文章です。そういった点では、ある程度の言語化力を見ている採用担当者も多いと思います。
自己PRとの違い
志望動機は、応募先の企業や職種を選んだ理由を伝え、企業側になぜこの職種や仕事を志望するのかを理解してもらうためのものです。業界や企業に対する関心や、職種や仕事内容に対する興味、自分の経験と企業との結びつき、入社後の意欲などを伝えましょう。
一方で自己PRは、自分の強みやスキルをアピールし、企業にとって価値のある存在かを判断してもらう目的があります。自分の強みやスキル、その強みを証明できるエピソードを交えながら、説明しましょう。
志望動機を考えるための3つのステップ
志望動機に必ず入れたい項目は、①アパレル業界で働きたい理由、②企業やブランドを選んだ理由、③入社後に貢献できることや実践したいことの3点です。
ここからは、志望動機を作成するにあたってのステップをご説明します。
【STEP1】なぜアパレル業界を選んだのかを明確にする
まずは、アパレル業界を目指す理由を言語化しましょう。「好きだから」だけではない、具体的な動機を掘り下げます。長所や得意なこと、前職やこれまでの経験で身につけたスキルなどを自己分析していきます。
【STEP2】志望企業やブランドを深く知る
次に企業研究を行い、志望企業やブランドについて深く知りましょう。企業理念や事業内容を調べることによって、求める人物像が把握できるため志望動機を考えやすくなります。
ブランドの歴史や理念、ターゲット層、商品ラインナップなどをリサーチする方法として、企業ホームページやブランド公式サイト、SNSの閲覧、アパレル業界のニュース媒体のチェック、口コミサイトの活用などが挙げられます。
【STEP3】自分の強みやスキルの棚卸し
【STEP2】で調べた志望企業やブランドに対して、接客経験や販売成績など自分の強みやスキルを棚卸しし、アピールポイントやキャリアステップの方向性を明確にしましょう。
キャリアの棚卸しでまずやることは、保有スキルやこれまで経験したことを思いつく限り全て書き出し、成功体験や失敗談から分かる強みや弱みを言語化して可視化させること。
その後、得意⇄不得意、今後伸ばしたい⇅伸ばす必要がない、の4現象で分類するなどして、分かりやすく整理します。求人票に記載されている必要なスキルや求める人材を分析して、自分のスキルや経験とマッチする部分を探します。
さらに、過去の経験がどのように活かせるのかを考える自己分析をするには、フレームワークを使うのも効果的です。以下は、代表的なフレームワークの例です。ぜひ一度お試しください。
STARフレームワーク
過去の経験を整理し、それがブランドの業務や価値観にどう関連するかを考えるのに適したフレームワークです。経験をもとに、どんなスキルが身について、企業の何とマッチするのかを説明することで説得力が増します。
S (Situation):どんな状況での経験だったか?→例:大学時代に接客アルバイトでクレーム対応をした状況
T (Task):どんな役割や課題を担っていたか?→例:問題解決を通じて顧客満足度を向上させること
A (Action):どのように行動し、問題に取り組んだか?→例:顧客の要望を聞き取り、迅速な代替案を提案
R (Result):その結果どうなったか?→例:クレームが解消され、顧客からの信頼を得た
SWOT分析
自身の強みや弱みを整理し、ブランドにどのように貢献できるかを明確にする方法です。この分析結果を志望動機に活かすと、自分の強みをどう活かし、弱みをどのように克服しながら貢献していきたいかを明確に伝えられます。
S (Strengths):自分の強みは何か?→例:コミュニケーション力、デザインのスキル
W (Weaknesses):自分の弱みは何か?→例:経験の浅さ、新しい環境への適応の速さ※自分の強みは、他者からのフィードバックを活用したり、過去の成功体験を振り返ってみましょう。これまでの人生でうまくいった経験を5つ書き出して、共通するスキルや特徴を見つけるのも方法の一つです。例)プレゼンが成功した→「人前で話すのが得意」例)企画が通った→「アイデアを考えるのが得意」
O (Opportunities):志望企業や業界でどのようなチャンスがあるか?→例:ブランドが海外展開をしており、自分の英語力を活かせる
T (Threats):自分が克服すべき課題は何か?→例:業界の競争が激しい中での突出したスキル
5W1H分析
なぜそのブランドで働きたいのかや、自分の経験がどう活きるのかを深掘りするために役立つ方法です。経験やスキルとブランドの求める人材像を具体的に結びつけられます。
Who:自分はどんな人間か?どんな価値観を持っているか?→例:ファッションを通じて人々の自己表現をサポートしたい
What:どのようなスキルや経験があるか?→例:ファッション販売経験やデザインの勉強歴
Why:なぜそのブランドを選ぶのか?→例:ブランドの理念やターゲット層に共感
When:過去のどの経験がブランドで役立ちそうか?→例:繁忙期にチームで売上目標を達成した経験
Where:どの分野や部門で自分が活躍できそうか?→例:店舗での接客業務、またはECサイト運営サポート
How:具体的にどのように貢献したいか?→例:接客スキルとトレンド分析力を活かして、顧客満足度向上に寄与
志望動機を書く際に注意すべき3つのポイント
ここからは、実際に志望動機を書く際に注意すべきポイントを具体的にご説明します。以下の基本的なルールを守りつつ、魅力的な志望動機にするために3つのポイントを押さえておきましょう。
【志望動機欄の基本的なルール】
・枠内に収まるように記入する(200〜300文字程度)
・誤字脱字や略字はNG
・使い回しはしないようにする
抽象的な表現は避け、具体性を持たせる
志望動機を書く際は、「貴社に貢献したい」という漠然とした表現を、「過去の販売経験を活かして、売上向上に貢献したい」など具体化して書くことを意識しましょう。
「販売スタッフとして経験を積み、店長として店舗を成長させたい」や「将来的にはバイヤーとして仕入れに携わりたい」など、応募企業の募集内容やキャリアパスを把握した上で将来像を設定します。
なぜそうなりたいのかまでイメージできると、より具体的なキャリアプランをアピールでき、企業にとって採用を検討しやすくなります。また、店舗やECサイトを実際に利用して、志望動機に体験を交えるのも効果的です。
「好き」や「興味がある」だけで終わらせない
志望動機では、ファンや購入者としての過剰なアピールをしないことに留意しましょう。ブランドへの憧れや好きを志望動機にしてしまうと、いちファンとしてのアピールになってしまい、差別化できません。
企業は、自社製品のファンを増やし、自社の利益に貢献できる人材を必要としているため、志望動機では、会社の一員として何ができるかまで深堀りしたアピールが必要です。
そのため、ブランドの特色や強みを把握し、なぜ選んだのかを伝えられるようにすることが大切です。実体験や趣味嗜好に関するエピソードを取り上げて説明できると、具体性が増します。
また、一つのブランドに偏ったアピールをすると、他のブランドに配属される選択肢がなくなってしまう場合もあるので、採用のチャンスを狭めてしまいます。興味があるブランドがあったとしても、その他のブランドにも共通するポイントを意識した志望動機を心掛けましょう。
CA・高野
ブランドに対する愛や熱量を重視する会社が存在するのは事実です。ただ、他業界でもそういういったことを重視する会社もあれば、そうでない会社もあります。熱量がないよりかは、ある方がいいですが、主軸をそこに置くのではなく、これまでの経験や今後のキャリアに向けた視点から論理的に記述するのがベターです。
CA・佐々木
熱量も大切ですが、ファンであることはお客様にとっても毒になる可能性があるため、採用担当者は、企業やブランドのファンを採用したいとは考えていません。
PREP法を意識して論理的に書く
志望動機では重要度の高いものから書きましょう。読みやすく、分かりやすい内容にすると採用担当者の理解も早いです。そのために必要なのが、PREP法(プレップ法)を意識した文章です。PREP法を使うことで簡潔で説得力のある志望動機が書けます。
【PREP法の構成】
Point(結論):御社の理念に共感し、顧客対応力を活かしたいと考えています。」
Reason(理由): 「私はこれまで接客アルバイトで培ったお客様への丁寧な対応が得意です。」
Example(具体例): 「例えば、アルバイト中に顧客満足度調査で高評価を得た経験があります。」
Point(再結論): 「この経験を活かし、御社のブランド価値向上に貢献したいです。」
CA・佐々木
PREP法は人にもっとも意図や思いを伝えられる構成なので、重要です。汎用性があるので、志望動機だけでなく今後にも使えるスキルですよ。具体例では、数字などで自分の実績などを語れるといいですね。
【パターン別】志望動機の例文
【例文】未経験者の場合
私が御社を志望する理由は、ファッションを通じてライフスタイルを提案する御社のブランドコンセプトに共感したからです。大学時代に英語を活かして海外トレンドを調査し、それを基に運営したSNSアカウントで10,000人以上のフォロワーを獲得した経験があります。この経験で培ったトレンド分析力と発信力を活かし、御社の商品やブランドの魅力をより多くの方に届けたいと考えています。未経験ではありますが、語学力を活かして海外のお客様にも対応できる接客スキルを磨き、ブランドの価値を広める存在を目指します。また、SNS運用にも挑戦し、オンライン・オフラインの両面から顧客体験の向上に貢献したいです。
アパレル業界や接客業の経験がなくても、熱意が感じられれば採用される場合があります。未経験の場合、人柄や熱量がアピールポイントとなるので、前職で培ったスキルや学生生活の経験で活かせるものがないか探し、それが企業・ブランドのコンセプトや求める人物像とどうマッチするのかを述べます。
またWordや Excel、Power Pointが使用できるといったPCスキルや語学力、体力や根気強さも評価の対象になることがあります。
さらに、SNSで数万人規模のフォロワーを獲得している方や、自身のコンテンツで多くのエンゲージメントを獲得した経験などがあればアピールするといいでしょう
>>未経験で書くことがない!と悩んでいる方は下記のQ&Aを参照ください
【NG例文】未経験者の場合
私はもともとファッションに興味があり、アパレル業界で働きたいと考え志望しました。御社は有名なブランドであり、多くの人に親しまれているため、ぜひ御社で働いてみたいと思っています。接客業やアパレル業界の経験はありませんが、学ぶ姿勢を大切にし、頑張りたいです。将来的にはファッションの知識を深め、お客様に商品の魅力を伝えられるスタッフになりたいです。私は明るい性格なので、店舗でも活躍できると考えています。よろしくお願いいたします。
●企業研究不足が露呈「御社は有名だから」「多くの人に親しまれている」といった表現は具体性がなく、企業独自の特徴や魅力に触れていません。
●自分の強みや経験が不明確自分のスキルや実績を具体的に挙げず、ただ「頑張ります」といった精神論で終わっています。
●内容が他社でも通用してしまう他の企業でもそのまま使い回せる内容で、志望度が伝わりません。
●抽象的な言葉が多い「ファッションに興味がある」「明るい性格」といった表現が具体性に欠けています。
「貴社で学びたいです」といった志望動機はNGです。学ぶために働きたいという理由ではなく、熱意やスキルをアピールして応募先の企業にどう貢献できるかを伝えるのが望ましいです。
また、「福利厚生や待遇に魅力を感じた」という志望動機は避けましょう。働く気があるのかと思わせてしまうような回答はネガティブな印象を与えてしまうことがあります。
【例文】接客業(アパレル業界以外)経験者の場合
私が御社を志望する理由は、高い品質と洗練されたデザインを提供し続ける御社のブランド哲学に共感したからです。これまでホテル業界で接客業務に従事し、国内外のお客様へ高品質なサービスを提供してきました。その経験で培った「お客様のニーズを察知し、一歩先を読んだ対応」を、御社の店舗運営でも活かせると考えています。また、ラグジュアリーブランドに求められる高いホスピタリティやブランドストーリーの発信を通じて、お客様に特別な体験を提供したいと考えています。未経験ではありますが、迅速な学習と柔軟な対応力を武器に、ブランドの価値をお客様に伝え、信頼を築けるスタッフとして貢献していきます。将来的には、店舗運営やVIP顧客対応に携わり、御社のさらなる成長に貢献できる存在を目指します。
他業種でも、接客業の経験があれば、アピールポイントになります。どんな接客を心がけていたかや、仕事を通してどんなことを学んだか、アパレル業界ではどんな接客をしていきたいかをキャリアプランを含めながら述べましょう。
【NG例文】接客業(アパレル業界以外)経験者の場合
私はこれまでホテル業界で接客業務に携わってきたため、接客の基礎は身についています。ラグジュアリーブランドに興味があり、接客スキルを活かせる御社で働きたいと思い志望しました。未経験ですが、学ぶ意欲は十分にあり、御社で成長したいです。御社の商品は高級感があり、特にバッグのデザインが素敵だと思います。将来的には、お客様に満足いただける接客を心がけ、御社に貢献したいです。お客様に商品をおすすめする仕事に挑戦してみたいです。
●具体性に欠ける「接客の基礎は身についています」「御社で成長したい」といった抽象的な表現が多く、実績や具体的な強みが見えません。
●ブランドに対する理解が浅い「興味がある」「バッグのデザインが素敵」といった表現では、ラグジュアリーブランドへの深い共感や理解が感じられません。
●未経験のフォローが不十分未経験である点をただ述べるだけで、そのハンデをカバーする意欲や戦略が示されていません。
●使い回し感が強いラグジュアリー業界に限らず、他のアパレル企業や接客業全般にも通用するような内容で、志望度の高さが伝わりません。
●お客様対応の具体的な工夫が不足ホテル業界の経験を活かして「何をどう提供したいのか」が明示されていないため、説得力が弱いです。
【例文】アパレル業界経験者の場合
私が御社を志望する理由は、高品質かつ洗練されたデザインを提供する御社のブランド哲学に共感したからです。前職では、アパレル販売スタッフとして3年間勤務し、月間売上目標を毎月達成、年間売上は前年比120%を記録しました。また、顧客とのコミュニケーションを大切にし、リピーター獲得率を20%向上させた経験があります。これらの実績を通じて培った販売スキルや顧客対応力を、御社の店舗運営に活かしたいと考えています。特に、御社が大切にするブランドストーリーをお客様に伝えることで、より深い顧客満足度を提供したいです。さらなる接客スキルを磨き、チームの売上向上やブランド価値向上に貢献できるスタッフを目指します。
これまでアパレル業界でどんなことを学び、どんなスキルが身についたのかを具体的に挙げ、それらの経験を活かした志望動機を作成することが重要です。
接客経験以外にも、商品の仕入れやスタッフ研修などの教育経験、売り上げ計算ソフトの使用経験、PCスキル、DM作成などの仕事内容もアピールできます。
過去の実績を数字や具体例で示し、応募先の企業に貢献できるイメージを採用担当者に伝えましょう。
【NG例文】アパレル業界経験者の場合
私はこれまでアパレル販売職として働き、多くのお客様に商品を販売してきました。売上にも貢献しており、店舗では一定の評価を受けてきました。御社の商品が好きでよく購入しているため、次は御社で働きたいと思い志望しました。経験を活かして売上アップに貢献できる自信があります。また、チームワークを大切にしてきたので、御社でも良い雰囲気で働きながら成果を出したいと考えています。これからもお客様に良い接客を心がけていきたいです。
●具体的な数値がない「売上に貢献」といった表現では成果の規模や実績が不明で、説得力に欠けます。
●志望理由が浅い「御社の商品が好き」という理由は抽象的であり、志望企業の強みやブランドへの理解が感じられません。
●経験の活用が不明確「経験を活かして売上アップに貢献できる」とありますが、具体的にどのように活かすかが述べられていません。
●成長意欲が見えない「良い雰囲気で働きたい」といった受け身の印象があり、具体的な目標や挑戦したいことが書かれていません。
よくある質問とその解決方法
Q:海外ブランドや外資系アパレルの志望動機で注意すべきことは?
A:外資系アパレル企業の志望動機では、グローバル戦略への理解が重要です。企業がどのように世界展開し、日本市場に適応しているかを把握し、自分の貢献ポイントを明確にしましょう。また成果主義の文化が強いため、何をしたいかではなく、何ができるかを具体的な実績とともに伝えることが求められます。さらに、英語力の活用もアピールポイントになります。
CA・久保田
英語や多言語対応のスキルをアピールしたり、成果や数字を意識したりなど、グローバルな視点や定量面を押し出すのもいいかもしれません。
CA・佐々木
高価格帯のブランドでは、ブランドイメージを体現してくださる方を求めている傾向があります。また、日本企業よりも定量的な評価を重視しています。書くにあたっては、下記の3点が重要です。①企業の価値観やグローバルな視点を理解する例)「サステナビリティへの取り組みが〇〇と一致し、自分も環境に配慮したファッションを広めたい」②成果や数字を意識する例)「〇〇の販売戦略を学び、〇〇%の売上向上に貢献したい」③英語や多言語対応のスキルをアピールする(特に接客や本社職)
Q:他社の志望動機との差別化はどうすればいいですか?
A:応募先の企業やブランドのリサーチを徹底することで、差がつきます。その企業だからこそ働きたい理由を深掘りし、具体性のあるエピソードを盛り込みましょう。「御社の〇〇という理念に共感し、自分の〇〇な経験を活かしたい」など形が効果的です。
CA・高野
褒められて嫌な気になる担当者もいないはずなので、ブランドの特徴や魅力を感じることを一言で記載するのは、いいことだと思います。少しの労力で、他の応募者との差別化につなげられます!
CA・佐々木
そもそも普遍的な志望動機は存在しません。書き方については、それぞれ思いや経験を伝えられる方法があるので、あくまでも参考として助言するなら、過去(今の会社への入社理由や出してきた実績)と未来(これから自分自身が成し遂げたいこと)の一貫性があるとさらにいい志望動機になるのでは。両者の間に、志望している企業があると筋が通った記載ができると思います。
Q:志望動機にはどのくらいのボリュームが必要ですか?
A:履歴書の場合、志望動機は200〜300字程度が目安です。短すぎると意欲が伝わりづらく、長すぎると冗長になってしまいます。PREP法などを活用し、簡潔かつ具体的にまとめることを心がけてください。
CA・高野
正解はないですが、目安は300〜500字ほどが理想的です!
CA・佐々木
マストはないです。参考程度で伝えると、300文字程度かと。少なすぎると適当な印象を与えますし、長すぎると伝える能力において悪い印象を与えてしまいますので、ご注意を!
Q:面接で志望動機を聞かれた時、履歴書と同じ内容を話してもいいですか?
A:基本的には履歴書と同じ内容で問題ありません。ただ、面接ではさらに詳しいエピソードや補足情報を加えると、より深い理解を得られます。
CA・佐々木
むしろ推奨します。面接で別の理由を言うと、齟齬が生まれて矛盾を作ってしまいます。履歴書の内容から、意思決定の背景など深堀りがあると思うので、そこを軸に質問を受けることができれば、いい志望動機になるはずです。
CA・久保田
基本的にはOKです。ただし、面接では履歴書の内容を肉付けするのがベター。面接官の反応を見て、臨機応変に補足や説明を加えることが重要です。・履歴書=簡潔に要点を伝える・面接=エピソードを交え、より具体的に話す(実際の店舗訪問の感想や、商品に対する思いを加えるとよいでしょう)
Q:販売から販売以外への職種の応募の場合、どう書けばいいですか?
A:販売以外の職種は、販売職と求められるスキルや視点が異なるため、それに応じたポイントを盛り込むことが大切です。各職種の仕事内容を理解し、それに対して自分が活かせそうな経験を結びつけられると、採用担当者に熱意をアピールできます。
CA・久保田
弊社ではなく他の会社がいいのでは?と懸念されないようにするためには、ある程度、志望動機を変えるのがベターです。そのためには、企業理念やブランドコンセプトを志望動機に反映させたり、商品やサービスの特徴を理解して自分との接点を見つけたり、競合との差別化を意識したりすることがポイントです。
Q:ブランドごとに異なる魅力をどう言葉にすれば良いですか?
A:企業の歴史・理念やブランドのビジョン、商品カテゴリー、ターゲット層などをリサーチしたり、実際に店舗を訪れて製品を手に取ってみることで、店舗の雰囲気や接客スタイルを体感することで、ブランドならでは魅力が具体的に分かります。
そこで気づいた魅力や特徴を具体的に挙げ、どのような特徴がどのように評価されているのかを自分の言葉で説明します。それらを自分の経験や価値観と結び付けることで、個別性がより増します。
公式サイトや口コミなど表面的な情報だけに頼るのではなく、自分で体験し理解度を深めることで説得力がつきます。ブランドへの理解を示す一方で、何を提供できるのかといった自分の価値もアピールしましょう。
Q:買ったことがないブランドに書く志望動機はどうしたらいい?
A:できれば、応募先のブランドのショップには、一度足を運んで、商品を購入するのが望ましいです。が、価格設定が高いブランドなど、難しい場合もあります。買ったことがないブランドの志望動機は、応募先のブランドのリサーチを入念に行いましょう。
Q:志望動機の使い回しはNGですか?
A:使い回しは可能ですが、間違って他の企業名を記入してしまうミスも起こってしまう可能性があります。企業が求めているスキルやポジションに合わせてカスタマイズした方が効果的です。
Q:業界経験や接客経験がない場合、志望動機に書ける実績がありません。どうアピールすればいいですか?
CA・佐々木
あなたが積み重ねてきた実績をアピールしてください!ビジネスでは、課題解決力が重要視されます。現職(前職)で、どんな課題にぶつかり、どう考え、どう行動したのか、そしてどうなったのかを体系的にまとめるのがいいと思います。また、定量と定性(数字で語れる部分とそうでない部分)はしっかり分けて書くのがオススメです!
CA・高野
業界経験や接客経験があったとしても、ありきたりな志望動機では採用担当者の印象に残りません。未経験であっても、あなたなりの言葉で、嘘のない志望動機を書きましょう。書類審査や採用面接は、あなたの良し悪しを判断するものではなく、その企業とあなたとのマッチ度を判断するものなので、あなたらしさをアピールするのが正解だと考えています。
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