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スーパーボウルはアメリカ文化の縮図? CMにみるアメリカ社会の揺り戻し

スーパーボウルはアメリカ文化の縮図? CMにみるアメリカ社会の揺り戻し

サンフランシスコ発デザイン会社の公式ブログ
btrax

アメリカで毎年2月に開催されるアメフトの決勝戦「スーパーボウル」は、全米最大のスポーツイベントの一つ。試合に注目が集まるのはもちろんのこと、豪華アーティストによるハーフタイムショーや、試合中に放送されるCMにも大きな関心が寄せられる。

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そう、スーパーボウルは、その時代を表す「アメリカ文化の縮図」である。

年に一回開催されるアメリカンフットボールの祭典「スーパーボウル」

世界で最も高額のスーパーボウルのCM枠

特に、スーパーボウルのCM枠は年間でも最も高額とされ、30秒の放映に数億円から数十億円の予算がかかる。こうした巨額の広告枠を買う企業は、世界的に著名な飲料ブランドや自動車メーカーから、IT企業やスタートアップまで多岐にわたる。

スーパーボウルのCMは「アメリカ文化を象徴する存在」ともいわれる。視聴者にとっては試合そのものと同じくらい、あるいはそれ以上に楽しみなコンテンツでもあるのだ。

年々上昇するスーパーボウルのCM費用

ポリコレから古き良きアメリカへ

昨年まではポリティカル・コレクトネス(いわゆるポリコレ)やLGBTQ+への配慮が前面に押し出されたCMが多い印象だったが、2025年はそれが一気に様変わりしている。

デビッド・ベッカムとマット・デイモンを起用した2025年のCM

まるで80年代・90年代に回帰したような、古き良きアメリカの雰囲気を感じさせるCMが目立つのだ。これがトランプ新政権の誕生と関係しているのかは定かでないが、「アメリカ社会の揺り戻し」を象徴する事例として興味深い。

以前にはLGBTQ+をフィーチャーしたCMも

2025年に注目されたスーパーボウルのCM

ここからは、今年放送されたスーパーボウルのCMの中から、とりわけ興味を引かれたものをいくつか紹介する。

懐かしさを感じさせる演出や、少々不謹慎なユーモアが再び受け入れられているようにも思える。さっそく、どんなCMがあったのか振り返っていこう。

Carl’s Jr.

いきなりブロンドセクシーギャル登場のファストフードバーガーのCM。星をモチーフにした服装も雰囲気も、コルベットも、ザ・アメリカって感じ。

Bud light

アメリカの週末。隣人を集めた家の庭でのBBQ。 ジョークたっぷりの演出と、なんといってもこのBGM. タイムマシーンで80年代に戻った感じ。思わずマーティーとドクを探してしまう。

Frank’s RedHot

ブロンドのパリス・ヒルトンを起用。 キラキラボトルに入ったホットソースをバービーっぽくセクシーに紹介。

Stella Artois

デビッド・ベッカムを起用し、生き別れになった双子の兄弟を探しにアメリカへ。そこでマット・デイモンと再会。兄弟が著名なサッカー選手だと知った最後のジョークがめっちゃウケる。

Hellmann’s

大手マヨネーズブランドのCM. メグ・ライアンとビリー・クリスタルが出演し、ラブコメ映画『恋人たちの予感』のワンシーンを再現。去年までだったら許されなかっただろう攻めた演出で商品の魅力を伝える。

Jeep

大自然の中をハリソン・フォードがジープで駆け抜ける。アメリカの兵士、大きな星条旗、ガソリン車もあるし、EVもある。違いがあるからこそ自由になれる。人生に取説はない。たとえ彼の苗字が「フォード」でもジープに乗ったって良いんだぜ。アメリカの自由を体現したCM.

Bud Light #2

上記で紹介したBud LightのCMの30秒版別ショット。アメリカンな二人がガレージの前でビール片手に「ビールのCMで飲むシーンはNGなんだぜ。」「え?いつからよ?」「まあ、変えてくれるまで待てよ。」そう、実はアメリカではビールのCMでビールを飲んではいけない。それを逆手に取った演出。

Liquid Death

Bud Lightとは真逆にグビグビ飲んでる。それも、パイロットが、外科医が、裁判官が、警察官が仕事中に。BGMの歌詞も「飲め飲め!仕事中に飲め!みんな仕事中に飲んでる!」という、なんとも不謹慎なもの。でも実はこれ、ミネラルウォーターのCM.

真面目路線から面白さへのシフト

いくつかのCMを取り上げてみると、昨年まで主流だったDEI(多様性・公平性・包括性)を前面に掲げた“ポリコレ色”が薄れ、より「楽しさ」や「個性」を重視する流れが強まっているように感じる。

不謹慎ギリギリの表現や攻めたユーモアが再び容認され始めたことは、まさに時代が変化している証左といえよう。

今後は日本のブランドにも影響する

2025年はアメリカ社会のみならず、世界的にも新たな動きが生まれる節目の年となりそうだ。ポリコレの概念を完全に無視するわけではないにせよ、過剰に縛られることなく新たなクリエイティブや価値観が模索されはじめているのだろう。

では、日本はどのような道をたどるのか。政治や消費者の意識変化など、多様な要因が組み合わさりながら、広告やエンターテインメントの形がさらに変わっていくと考えられる。

必要なのは社会・文化的な背景の理解

こうした激動の状況下で、日本企業がアメリカ市場におけるプロモーションやブランディングに挑戦する際、信頼できるパートナーを見つけることは非常に重要である。

btraxは、これまで数多くの日本ブランドの米国進出をサポートしてきた実績をもとに、市場調査から戦略立案、ブランド構築、マーケティング支援までを一貫して提供している。

アメリカ社会が大きく変化する今だからこそ、柔軟な対応と的確なクリエイティブが求められる。そうした新時代の動きに合わせたプロモーション戦略を模索する上で、btraxの知見やネットワークは大いに力となるだろう。

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