エルメス 2024年春夏コレクション
Image by: Jack Day
ナデージュ・ヴァンヘ=シビュルスキー(Nadège Vanhée-Cybulski)が手掛ける「エルメス(Hermès)」が、パリ4区のフランス共和国親衛隊官舎(Garde républicaine)で2024年春夏コレクションを発表した。会場はまるで春の野原。ススキやワレモコウ、サルビアといった野花が咲く散歩道のようなランウェイをモデルたちが軽やかに歩いた。音楽を手掛けたのは、ランウェイミュージックの巨匠であるフレデリック・サンチェス(Frederic Sanchez)。鳥のさえずりと弦楽器を組み合わせたサウンドトラックが、自然の中の静けさを演出する。
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シースルーやパンチングで肌見せ
今回ナデージュが描くのは、第二の肌のような素材をまとう、自信に満ちた女性像だ。素材は薄く軽やかで、ボディラインをくっきりと描く。乗馬服から着想を得たシェヴロン柄(ジグザグ型の縞柄)のシースルーニットやパンチングを施したレザーが、センシュアルな魅力を強調した。
新しいスーツスタイルの完成
また、マスキュリンとフェミニンを融合させたコンテンポラリーなシルエットも特徴的。マスキュリンなテーラードジャケットに、アスレチックなブラトップやぴったりとしたボディスーツを合わせたスタイルを提案した。ほかに、背中とネックラインにカットワークが施されたトップや、2WAYの着こなしを楽しめるポンチョ風のトレンチコートも登場。アイテムはモジュール式で、様々な組み合わせが可能だ。しなやかに揺れるコートや、スカートになったパンツはエアリーで、随所に繊細さが見え隠れする。ルックはいずれもメゾンを象徴するルージュやホワイト、ブルーノワールといったシックな色合いで彩られた。
Image by: Filippo Fior
エルメスのコードがアクセントに
バッグはおなじみの「ケリー」「バーキン」をはじめ、スクエアフォルムの「プリュム」、半月型の「アルソン」などが登場。フラワーバスケットのように草花を入れたスタイリングが新鮮だ。足元にはカーフスキンのサンダルを合わせ、スポーティな装いに。ピラミッド型のスタッズ「クルー・メドール」をさりげなくあしらい、メゾンのコードをあらためてアピールした。また、レザーとメタルを組み合わせたアクセサリーが、ミニマルなルックに強さをプラス。エルメスらしい上質な"クワイエット・ラグジュアリー"を今季も印象づけた。
Image by: Gaspar Ruiz Lindberg
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