老舗繊維メーカーのユニチカが、繊維事業のうち不採算事業から撤退することを検討していると発表した。「日経新聞による報道を受け、現時点で決定している事実はないが、構造改革の施策として、繊維事業の内不採算事業からの撤退を検討している」と公式サイトで声明を出している。
ユニチカは、1889年に創業した尼崎紡績を前身とし、1918年以降は三大紡績のひとつと呼ばれた大日本紡績として日本の繊維産業をけん引。高度経済成長期を経て事業領域を拡大し、現在はフィルムや樹脂、生分解性材料を生産する「高分子事業」、ガラス繊維等の機能材、不織布、産業繊維の「機能資材事業」、ポリエステル繊維の「繊維事業」の3軸を展開しているが、近年は繊維事業の赤字が続いている。2024年3月期は、不織布事業、産業繊維事業、衣料繊維事業の事業用資産に対して減損損失39億円を計上したことにより純損益は54億円の赤字となった。足元の黒字化を急務として価格改定やコストダウンなどに取り組み、2025年3月期第2四半期決算はグループ全体では黒字化を実現したが、特に衣料繊維事業で需要低調が続き苦戦した。
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なお、撤退の詳細に関しては、今日開催の同社取締役会に付議。開示すべき事項が発生した場合は速やかに公表する、としている。
◾️ユニチカ:公式サイト
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