「ボタニスト(BOTANIST)」や「サロニア(SALONIA)」などを展開するI-neが、トゥヴェールの株式を取得し子会社化すると発表した。100億円を投じ、三井住友銀行から100億円を借り入れる。また、サロニアの生産管理・輸出入・貿易実務・品質管理等の機能を有する東亜産業の、完全子会社であるTTradingの発行済普通株式をすべて取得し、I-neの連結子会社とする株式譲渡契約を締結した。両案件ともに2024年10月31日に取得完了予定。
I-neは昨年2月に発表した中期経営計画で、2025年12月期に売上高550億円、営業利益率13%を数値目標とし、達成のために3つの基本方針(ヘアケア系・美容家電の継続成長、スキンケア他の拡大、グローバルの展開のさらなる成長加速)を掲げた。
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2002年に創業したトゥヴェールは、顧客の肌悩みやニーズに向き合い、先進的で高品質な化粧品を開発・提供してきた。皮膚科学に基づき厳選した成分と配合技術の研究により作り上げた化粧品を展開し、売上高・営業利益ともに成長を続け、高い収益力(2024年6月期売上高41億円、営業利益13億5000万円)と、高い財務健全性(2024年6月期末純資産24億9000万円、自己資本比率77%)を維持している。 トゥヴェールがI-neグループに加わることで、スキンケアなどのカテゴリにおけるブランドポートフォリオを拡充。また、経営統合を通じてサプライチェーンの効率化を図り、収益力を向上させる。I-neの強みとするデジタルマーケティングやオフラインチャネルにおける配荷力、ブランド創出力、独自のブランドマネジメントシステムを最大限に活用し、EC・オフラインチャネルにおけるトゥヴェール商品の拡販および新商品の開発を通じて、同社事業のさらなる成長を目指す。
生活雑貨や家電等の卸・小売・ODM販売を展開する東亜産業は、サロニアの製造と供給を担当。今回、TTradingの発行する普通株式100株のすべて(種類株式を含む発行済株式割合40%)をI-neが取得し、東亜産業がTTradingの無議決権株式150株(種類株式を含む発行済株式割合60%)を当面保有する予定だ。サロニアの生産管理等の機能をI-neグループ内に取り込むことで、OEM委託先との直接取引が可能となり、中間マージンの削減によりEBITDAは約8億円の改善が見込まれるという。さらに、生産・品質管理機能をグループ傘下に置き、スピーディな商品開発やQCD(品質・コスト・生産管理)の向上を図る。上記により獲得した利益を、サロニアブランドにおける中~高価格帯商品の開発と販売に再投資することで、美容家電事業のさらなる成長を試みる。
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