「ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS、以下ビューティー&ユース)」で店頭販売員および一部商品企画を担当していた26歳の四谷奈々可をディレクターに起用した次世代向けの新ウィメンズブランド「アティセッション(ATTISESSION)」が、9月12日のオープンを前に1号店の内部を公開した。
アティセッションは、ユナイテッドアローズの中期経営計画で掲げる「次世代顧客層へのリーチ」を目的に立ち上がり、「可憐さと自立心のある現代女性のためのワードローブ」をコンセプトに展開している。プレデビューとなった2024年春夏シーズンは自社オンラインストアおよびビューティー&ユースの一部売り場でのみの展開だったが、4月の販売開始から計画比で毎月2桁増で進捗しているという。ターゲット層であるMZ世代(ミレニアル・Z世代)が主な購買層で、同社としても新規顧客獲得につながっている。売れ筋アイテムはデニムやTシャツ、ジャケットシャツなど。ディレクターの四谷も街中でルックのコーディネートをそのまま着る若者を見かけたこともあったといい、「共感してもらえたと感じた」と確実な手応えを語った。
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ブランド立ち上げ時から実店舗展開は想定し、1号店はルミネ新宿 ルミネ2の2階に出店。出店先はいくつか候補があったが、集客力の高さからルミネを選んだ。内装デザインは四谷と同世代のクリエイターなどを起用。シルバーのハンガーラックやウッド調の什器を掛け合わせ、ブランドの世界観を体感できる空間に仕上げたという。
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店頭では本格ローンチを迎える2024年秋冬コレクションを展開。プレデビューだった前シーズンは20型程度のラインナップだったが、今季はオリジナル商品だけで約70型に拡充。コートからニット、シューズまでを揃え、春夏シーズンでは取り組めなかった新しい挑戦として素材の混紡比率にこだわることができたという。
アティセッションではセレクトも展開。ロンドンのセントラル・セント・マーチンズ出身のデザイナー工藤花観が手掛ける「カカン(KAKAN)」といった同世代の若手や新進ブランドや、「ボナストレ(BONASTRE)」のバッグ、フランス発のレッグウェアブランド「ブルーフォレ(BLEUFORÊT)」などの小物をラインナップする。セレクトの基準は、四谷の感性に響くか、ときめけるかどうか。同社としても新規で取り扱うブランドが多いという。このほか、「Marfa」や「L'ÉTIQUETTE」といったマガジンも並べているのはアティセッションならではだ。
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オープンを記念した限定商品では、牛革を使用したレザーミュール(50足限定、3万3000円)や、カナダ・バンクーバー発のジュエリーブランド「ウルフサーカス(WOLF CIRCUS)」に色別注したチョーカー(1万7600円)、インラインで展開のあるフェイクシール フーディー(2万2000円)から新宿限定色のベージュを用意。1990年代をメインに収集したアメリカ古着スウェット(1万1000~1万6500円)も販売する。
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ルミネには若年層が支持するブランドが数多く並ぶが、四谷自身は「他店を意識してプレッシャーを感じることはない」という。オープン後、四谷が店頭に立つことも可能性としてはあるとしている。また、親和性のあるデザイナーを招へいしたイベントの開催も視野に入れるなど、同世代のコミュニティ形成にも力を入れていく。
路面店を含めた出店も構想する。具体的な出店計画については開示を控えているが、中長期的な売上規模として30億円を目指す。複数店舗の展開を目指す四谷は「エリアごとで特性が出るとショップとしていいなと思っているので、ちゃんとブレずに成長していきたい」と意欲を示した。
なお、ユナイテッドアローズは9月12日にアティセッションほか、女優 辺見えみりが手掛ける新ブランド「コンテ(conte)」をルミネ新宿 ルミネ1に新規出店。また、ユナイテッドアローズ 丸の内店がリニューアルオープンを迎えるなど、リアル店舗の戦略を強化している。
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