2022年にFASHIONSNAPのインタビューに対応した田名網敬一
Image by: FASHIONSNAP
アーティストの田名網敬一が、くも膜下出血のため8月9日に亡くなった。88歳だった。葬儀は田名網自身の遺志により、親族および関係者のみで執り行ったという。田名網は、今年6月下旬に骨髄異形成症候群を患っていることが判明し、療養を続けていたが、その後7月末に突如発症したくも膜下出血が死因となった。
戦前の東京に生まれた田名網は、1960年代からグラフィックデザイナーとして活動。アートからファッションまで様々なジャンルを横断したコラボレーションを手掛け、ニューヨーク近代美術館でも作品が常設展示されている日本を代表するアーティストの1人。幼少期に体験した戦争をはじめ、大腸カタルや結核、癌の闘病生活といった生死をさまよう過酷な体験を反映した、極彩色のグラフィック作品で知られる。
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同氏は亡くなる2日前の8月7日から、国立新美術館で世界初の大規模回顧展を開催している。同展は田名網にとって長年の夢であり、自身の集大成である同展を同氏自身が誰よりも心待ちにして治療とリハビリに励んでいたという。同展の開催を記念し、着せ替え人形「バービー人形(BARBIE®️)」や「アディダス オリジナルス(adidas Originals)」、「ニューエラ(NEW ERA)」といった様々なブランドとのコラボレーションを実施するなど、最期まで精力的に活動してきた。後半生では、自身の創作活動だけでなく、若いアーティストの育成にも尽力。近年制作したアニメーション作品やペインティング作品については、「(自分が)死後に住む世界」だと話していたという。
なお、お別れの会は別途後日開催を予定。詳細は後日発表となる。
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