ロレアル ファイナンスサイトより
ロレアル(L'OREAL)の2024年12月期第2四半期(2024年1〜6月)連結決算は、売上高が前年同期比7.5%増(実質7.3%増)の221億2000万ユーロ(約3兆4476億4200万円)、営業利益が同8.0%増の45億9910万ユーロ(約7155億4200万円)、純利益が同8.8%増の36億5890万ユーロ(約5932億5600万円)で増収増益だった。
事業部別の売上高は、プロフェッショナルプロダクツ事業部が同4.9%増(実質5.7%増)の24億2700万ユーロ(約3787億800万円)で、全ての地域で成長。中国を含む北アジアの先進国市場や中東、ラテンアメリカなどの新興市場で特に成長が見られた。Eコマースなどのオムニチャネル戦略により拡大を続け、ヘアケアでは「ケラスターゼ(KÉRASTASE)」の「プルミエール」をはじめとする新製品が成長を後押しした。コンシューマープロダクツ事業部は、ブラジルやメキシコ、インドなどの新興市場とヨーロッパ市場が人気をけん引し、同8.3%増(実質8.9%増)の83億2200万ユーロ(約1兆3039億5300万円)を売り上げた。メイクアップは「ロレアル パリ(L'Oreal Paris)」の「パノラマ マスカラ」や「ニックス プロフェッショナル メイクアップ(NYX Professional Makeup)」の「ダック プランプ リップグロス」、「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」の「サンキッサー ブラッシュ」などの新作により2桁成長を達成した。リュクス事業部では、「イヴ・サンローラン・ボーテ(Yves Saint Laurent Beauté)」(以下、YSL)や「ヴァレンティノ ビューティ(VALENTINO BEAUTY)」、「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」といったクチュールブランドを中心にフレグランスが好調で、「イソップ(Aēsop)」の拡大計画を推し進めながら、同4.0%増(実質2.3%増)の75億7800万ユーロ(約1兆1870億8000万円)に着地。さらに、最も勢いのあるダーマトロジカル ビューティ事業部は同15.5%増(実質16.4%増)の37億9300万ユーロ(約5935億8700万円)を計上した。アメリカの景気減速にもかかわらず活況を呈し、先進国市場と新興市場、北アジア市場を中心にグローバル展開を促進した。「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE-POSAY)」は、「メラ B3 セラム」がけん引し、全ての地域で2桁成長を遂げ部門成長率1位を維持した。
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地域別では、構成比が最も高いヨーロッパは同12.2%増(実質11.1%増)の72億8300万ユーロ(約1兆1365億2100万円)で、特に好調なメイクアップとスキンケアでは4つのカテゴリーで大きく伸長した。北米はダーマトロジカル ビューティ事業部とリュクス事業部を筆頭に、同8.7%増(実質7.8%増)の57億9800万ユーロ(約9047億8500万円)を売り上げた。ヴァレンティノ ビューティの「ボーン イン ローマ」やYSLの「MYSLF」などのフレグランスが支持を集め、「ランコム(LANCÔME)」に続き「キールズ(Kiehl’s)」がアマゾン(Amazon)での取り扱いを開始した。南アジア太平洋、中東、北アフリカ、サハラ以南のアフリカで構成されるSAPMENA–SSAは同14.3%増(実質15.2%増)の18億8400万ユーロ(約2940億2400万円)を記録し、主にオーストラリア、ニュージーランド、タイ、サウジアラビア、インドが成長に貢献した。ラテンアメリカはメキシコとブラジルの勢いが著しく、同15.8%増(実質14.2%増)の16億8000万ユーロ(約2621億6600万円)でオンラインが売り上げを伸ばした。一方、北アジアは同3.1%減(実質1.7%減)の54億7400万ユーロ(約8542億2400万円)に落ち込んだ。中国での消費者マインドの低迷が続いたことに起因しているが、日本はインバウンド需要の回復により2桁成長となった。
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